全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

13 2017
黄金週間で聖地巡礼なアレとか黄金カムイ的な雑談。


・黄金週間、聖地巡礼
神戸、京都、奈良、滋賀。初神戸、初滋賀でした。楽しかったー(頭に砂利だけしかない感想)。
このブログでは珍しく風景写真や食べ物の写真をたくさん載せたい。すごいな、一般人のようだ……

@神戸
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いやだって同じところに来たらやるよね!?撮るよね!?と言い訳しながら背景と同じ方向から写真を撮っていたfeat.神南。神戸空港に降りたってだけで神戸の滞在時間はごくわずかだったんですけど、結構雰囲気が好きで今度来るときはじっくり観光したいなあ。
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神戸牛美味しかった。ポンコツ舌なので北海道牛との違いなんてあまりわからないけど、こっちのほうが濃い感じの味だなあと思いました。めっちゃ高くて財布が瀕死に。

@京都
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左上の寒天は毎月変わるそうな。実はGWの一週間前の4月に行ったので桜の寒天でした。ぶっちゃけ右下のわらび餅の方が美味しかった。
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ときメモGSの修学旅行。いやだって同じところに来たら(以下同文)
帰ったらGS2で佐伯瑛当たりをツンツンしてやろうと思ったけど実際帰ってきたらそんなことは忘れていて思い出しても「いつでも(GS3の)修学旅行に行けるところに居るしなあ~」とかファン失格のことを考えていた。
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龍安寺。タモさんの缶コーヒーでやってた庭よりも、こういう風景の方が美しかった。あと確か藤がちらほら咲いていてそれも美しかったな。藤と言えば黒田官兵衛ですね、何のことをいいたいかはお察しください。
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清水寺から降りてきた時に見えた塔。学がなく名称が分からないアホさよ……そしてこの風景に対する感想も「京都の風景だなあ」というポンコツっぷり。前に来た時も思ったけど、京都の人たちはこういう景色を日常として過ごしているのは羨ましい感じもありますね。

@彦根in滋賀
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滋賀初上陸。彦根城に行ったんですが写真があまり上手く撮れなくて……かといえこの写真も上手く撮れたわけじゃないが、行ったことがわかる最低限の写真という、私の腕の無さを証明する1枚。
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みんなのアイドルひこにゃん。今はくまもんやふなっしー?あたりに食われがちですが、デザインで行ったらひこにゃんが一番可愛いと思う。ちなみに出現時間と場所が決められていて、よくわからなかった私と友人がスタッフの人に聞いたところ「ひこにゃんは生きているので時間も場所も一応決まっているんですが正確ではないんですよね」みたいな回答を頂き、ゆるキャラという存在の業深さを実感させられた。ちなみにこのひこにゃんのショーも30分間もあったんですがゆるすぎて途中で抜ける人がちらほらいた。開始前にひこにゃん飼育係っぽいお兄さんから「ひこにゃんはゆるキャラなのでショーもゆるいので面白さは期待しないでください」みたいな注意事項を述べられ、ひこにゃんがゆるーく登場して牛歩がごとき歩きでも「今全速力でこちらに向かっています」いたいなアナウンスをしていて、そういうわけでひこにゃんよりも飼育係のお兄さんの方が圧倒的存在感でした。ひこにゃんはあのお兄さんを逃しちゃいけないと思う。
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近江牛のお弁当と彦根サイダー。本当はお酒が飲みたかったのだけれど、下戸なので。ちなみに神戸でも神戸サイダーを飲んでお腹をチャプチャプさせていた。弁当もサイダーも美味しかった。というかこの人肉ばっか食ってるな。

@奈良
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奈良公園で鹿に追い掛け回されたり大仏見に行ったりもしたんですが人がすごくて載せられる写真がこれしか無かった。
ちなみにあまりのキモさに話題になったコイツですが、自分せんとくんめっちゃ好きなんですよ!キモいけど!この唯一無二感がめっちゃ好きでキーホルダーとかも持ってたんですが、時間がなくておみやげも買えず、次行ったときはせんとくんグッズを大量に買いたい。いやーしかし実物もキモかったなあ(喜)……長年おっかけやってたアイドルに初めて会えたかのようなテンションで写真を撮っていたら、となりで友人がすっごいヒいた表情でこちらを見ていたのが今回の旅の良い思い出です。


・ゴールデンカムイ
作者が道産子、題材がアイヌと北海道。話題には上がっていたけれど読むことはなく、友人に面白いから読んでみと言われ読んでみたら超面白かった。
ゴールデンカムイ 1 (ヤングジャンプコミックスDIGITAL)
集英社 (2015-02-19)
売り上げランキング: 648
この漫画の面白さはもう至る所で語られると思うので、できるだけ道産子・道民視点で語りたいなあと思うけど、正直言うと私が受けてきた道徳の教育では『アイヌがどういう存在か』と『今でも生きるアイヌに対しての差別』を教えられたという感じ。
しかしながらアイヌは道民にとっては身近でありつつも、そうではない存在だと感じている。北海道の地名はその殆どがアイヌ語由来で、実際私が生まれ育った街の名前もアイヌ語由来。今でも米の名前なんかや野球チームのスローガンでもトゥミコロクル(トゥミコロ=戦う、クル=男)って感じで、アイヌ語が使われることが多いです。
しかし、身近にアイヌの人が居るかって言うと、アイヌの資料館等で会える程度の存在感である道民がほとんどだと思うのです。私が十数年前に受けた教育でも「アイヌだと告白したら差別を受けたアイヌが居た。差別をしないようにしましょう」みたいな感じで、でも会ったこともないし?と思いながら、「そうは言っても実際居たら、『アイヌなの?凄え!』ってなるんじゃない?」って雰囲気だったのを今でも覚えている。これは道民でさえそういうアイヌの意識の思い違いだったりが今でも結構あるんじゃないかなーって感じているわけです。まあ今どういう教育されているかは全くわからんけれども。

前置きが長くなりましたが、そこでこのゴールデンカムイですよ!
アイヌや北海道の暮らしをポジティブかつ面白変態に描いて居て、道産子道民の私ですら知らなかったアイヌの暮らし方や作法等を描いていて自然と知識も付くし、とりあえずこれ読んでたらアイヌにネガティブイメージなんて沸かないはずだし、それこそ「アイヌなの?すげえ!」ってなると思うんですよねえ~~。作者の人もブログかなんかでアイヌの人に『ネガティブイメージを払拭してくれ』ってな感じのことを言われたらしいですが、この作品は明るすぎずかといって暗すぎでもなく、誇張するわけでもなく、良い部分だけを描いているわけでもなく、『そのまま』を描いている感じがして、そこがとても良いわけです。
ちょっとグロいから万人におすすめできるかっていうと微妙な所もあるけれど、男性陣はみんな格好いいし戦闘シーンは迫力あるしアシリパさんは可愛いしジビエ料理は美味しそうだし北海道の自然の美しさも怖さもちゃんと描かれていて、色んな意味で良い漫画だなあと思った。

ちなみに小樽方面から網走まで向かう展開になっているけど、道民ならそれがどれだけ途方もないことかが分かる。単純に説明すれば左から右に行くだけなんだけど……だけじゃ終わらない広さがほっかいどうはでっかいどう。でも稚内(上)から函館(下)まで行けって言われるよりはいくらかマシな印象ですね。距離的にも左から右の方がまだいいと思う。

ジビエ料理に関しては非常に美味しそうに描かれているけど、正直現代人の舌には上手に血抜きされていない鹿は臭くて食えたもんじゃないので、実際にやるのはやめたほうがいいです(やろうと思う人なんて居ないだろうけど)。いやーでもあの臭さが好きって人も居るらしいので、こればっかりは実際に食べてみてくださいとしか言えないな。上手に血抜きされた鹿肉はほんと美味しいです、どんな感じかと言われると鹿!!って感じです(語彙力の欠如)。作中ではリスやうさぎも狩って居たけど、私の母の世代でも普通におやつにスズメ取って焼いて食べてたと聞いたので、北海道の地方は大体そんな感じです。都会(札幌)はどうか知らないけど。
作中でもありましたがトリカブトとニリンソウは採り間違う人が多いらしいので本当に気をつけてください。いやこれを見ていて実際に採ったことがある人なんて居ないとは思うが……。ちなみにトリカブトは地方に寄って毒性の強さが違うらしく、小樽方面のトリカブトは毒性が強いと聞いたことがあります。毒性の強さばかり目立ってますけど、時期になると紫の綺麗な花がいっぱい咲くのが可愛いくて好き。

北海道では切っても切れないのがヒグマとの共生なんだけれども、この恐ろしさや強さや特性も描かれていてそこも良かった。札幌でも郊外でたまに出没したりするのが怖いところ。郊外ならキツネなんかも出ますからね。ヒグマに関しては普通に暮らしてりゃ野生に会うこともないんだけども、知床あたりだと車走らせてても普通に出会ったりもするのでこれも地域によるかな。
今だと観光客も多くて近づいたり餌付けしたりすることも少なくなく、知床財団の人だったかが必死に注意したりしても悪質だと聞かないことも多く、人に慣れた熊が餌をもらいに市街地におりて来て被害が出る前に射殺せざるを得なくなくなる。知床財団の人がとある二匹の子熊を見守っていたけれども、結局その子熊は人の食べ物の味を覚え、市街地に現れるようになり射殺されてしまった……のを財団の人が泣きながら話していたローカルドキュメンタリーが今でも忘れられない。北海道だけでなく、自然と共存している場所での野生動物の餌やりはいろんなものを壊してしまうんだなと。
北海道に住んでりゃ自然なんてどこにでもあるものなのだけど、それでも道民の自分が自然の雄大さで感動したのも知床だった。魅力的な土地ではあるけれど、観光するにあたってのマナーはやっぱり周知されていけばいいなと……。自分も他の土地に観光に行く時に気をつけたい。

話が逸れた。
ゴールデンカムイ観光するなら小樽→札幌→旭川→北見→網走って感じかな。打ちながら何泊すりゃいいんだよって思ったのであまり理想的なコースではないな。
網走観光だと監獄と流氷ぐらい?と言ったら網走の人に怒られるかも知れないが……監獄は市街地から離れているしバスも多くはないだろうからレンタカー必須。後はニポポっていうアイヌのお守りみたいなこけしみたいなのがあるけれど、よくわからないが実家にもこれがあってずっと網走監獄産のこけしだと思っていた。

ちなみに馴染み深いアイヌ語だとタイトルにもある『カムイ』は札幌~旭川間を結ぶ列車が「スーパーカムイ」だったので道民は一度は聞いたことがあるかと。つーか今思ったけど日本語に訳すと『超神』なのか(※いまはスーパーが取れて「カムイ」だけらしいです)。自分は旭川方面出身なので「カムイ」と言われると「カムイコタン」が一番に思い浮かんだのだけど、これは作中でも出てきて嬉しかった。カムイコタンに行ったとしてもなんもないですけどね、でも北海道でなんかあるところのほうが珍しいのでなんもないのが基本であり美点です。

言いたいことを纏めると、アイヌや北海道というものを知ってもらうのにまず手にとって貰いたい道産子がおすすめする一冊です。主軸の話も面白いし、主役の杉元は不憫可愛いしアシリパさんの頼もしさはウルトラ級だし。10巻の杉元がただの人間に戻れた涙はアシリパさんだからこそ引き出せたんだろうなあと思って萌え萌えしてました。
そんなわけでもっともっと有名になってほしい作品なので機会があればぜひともお手にとって頂きたいそんな漫画です。

それにしてもこれ読んでたらお腹がすくなーーー久しぶりに鹿肉が食べたい。奈良行った後になんて発言してんだ……同じ日本なのに、不思議なものです。
最後に飯テロスープカレー画像貼っておさらばします
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……腹減った。(さっき昼飯食べたばかり)
まさかの逸材が居た。(※今回攻略したキャラではない)

そんな逸材の話はあとでするとして、全体的な流れとしてはなんとも言えない部分もあるし、突っ込めば埃だけじゃなくいろんなものがガンガン落ちてきそうなほど粗はあるのだけど、思ったよりも不快感は無かった。
かと言って薄気味悪く笑えるような萌えも無かったし、突っ切って戻ってこない感じのシナリオかというとそうでもないし(突っ切ったキャラが居て声出して笑いはしたけども)、なんとも中途半端な作品なんだけれども、自分はこの物語は嫌いじゃないなあ……いやかと言って好きと言えるほど気に入ってるわけでもない。もし自分が乙女ゲーにずっぷりだった頃にプレイしていたら、パッケージに向かって指をカツカツさせながら「お前の行動が理解出来ないんだよこの野郎」とか言ってそうな気がするが、割りと乙女ゲーに対して引いた目で見られている今は、その辺の粗を流せた気がする。突っ込む気すら失せるほど突っ込みどころがあったというのも否めないけれども。

でも確実に一つ言えるのは、つまらなくは無かった。私がゲームをするにあたって一番辛いのは面白くないとか表現が不快とかではなく「つまらない」と思うことなので、なんだかんだ楽しんだんだと思います。たぶん。この後に前回のRejet作品をプレイしたときのように脇に便座を抱えながらプレイすることになるかもわからんけど。つーかディアラバ声優多くないっすか、今回のエースルートでも「キスしたら動いてやる」みたいなセリフがあって「また在宅介護か……」ってちょっと身構えた。せずにすんでよかった。


とりあえずテニス部のエースであるエースくん(名付け親出てこい、説教してやる)について語るよりも、なんか思っていた以上にスケールがでかい話だった。日本神話が絡んでいた。ちょっと私の中での逸材作品過ぎた星の王女3とか言うホツマツタヱゲーを思い出しかけたけど、あれに比べればまだ良くわかる日本神話をやっていた。謎についても真相ルートで主人公がプレイヤーに対して「これが答えです!」なTHE解説をしてくれるので、話がワケワカメでウィキペディアを隅から隅まで読まされてもまだ理解できないようなことはない。(経験済み)

正直言えば話の流れに関してもお世辞にも上手いとは言えないんだけど、やっぱ憎めない……どこか憎めない。
エースが主人公の友達と付き合うだの付き合わないだのゴタゴタやった後に主人公側も別の男と付き合うだの付き合わないだの似たような展開をグダグダやられて話を伸ばされても、仲間がバンバン離脱していってもさほど悲しまずに「みんな死んじゃったけどとりあえず俺達は頑張って生きよう!」みたいな根本の問題ごとほっぽりだして自分たちの幸せを突き詰めても、修学旅行係で集まってんのに次第に修学旅行が忘れ去られていっても、私たちは神様だったの!とか言う主人公の言うことを「主人公だから」で二つ返事で信じられても、攻略キャラと主人公がバイクにニケツしてるのに疾走感あふれる誰も乗っていないバイクのスチルが出てきても、お兄ちゃんがちょっとを通り越してタンカに乗せて病院へ駆け込みたくなるぐらい気持ち悪い感じでも、それでもなんだかこの作品は憎めないなあって思ってしまった。
展開も描写も魅せ方の上手い下手を語ってしまえば必ずしも納得したとは言えないし、上記したツッコミはごく一部で叩けばもっと出てくるツッコミどころはあるんだけども、それら引っくるめてまあなんだかんだ楽しめたなって思えた自分がいるのを否定できない。どうしたのか、ディアラバで手足をジタバタさせていた私もついに丸くなったのか。

どうしてなのかなと考えたけれども、一応ちゃんと納得出来るポイントが抑えられていたからかなと。これはあくまでも自分が納得できるのであって他人が納得できるのとはまた違うのだけど、イライラするようなうじうじした主人公の性格も一応理由付けはされているし、どこ好きになった?って思いつつもあまり中身のない楽しげなキャラたちのやり取りが中の良さを後押ししてくれ、「まあ高校生なんて中身のない会話が9割超えしてたしな」とも思える。ちなみに私は10割スッカラカンな会話してた記憶があるのでそれに比べりゃまだ良いほうだ。
上手いシナリオは確かに好きだが、私は自分がある程度納得できるポイントさえ押さえられていればそこそこ気に入る簡単なオツムなので、今回はそれが幸いした。

……かといえやはり感動できたほど心が動かされたわけじゃない。
主人公たちの仲間の死に対しての心が不動すぎて逆に感動を覚えるレベルだった。終盤、恋人以外の仲間の男性が「ここは俺が食い止める!お前たちは先へ!」という言葉を、大して後ろ髪引かれもせず恋人と一緒に遠慮なく先に行ってしまうのは「友情より愛!女より男!それでこそ乙女ゲー主人公だ!」と手に汗握った。一応唯一の女友達(遠慮なく裏切られたけど)が異界のモノとなってしまって消滅した時もあまり後を惹かずに男とイチャコラされたときは「さすが」と静かに頷いたもんでした。


そしてここまで今回攻略したエースに関して殆ど語って居ないのだけど、いやもうこれ兄が逸材過ぎて正直兄がどんなことしでかしてくれるかワックワクして真相ルートで「僕はハルカを愛してる。だったらアイツだって俺を愛して当然だろ?」とか言って来てギリッギリで笑うの堪えてたらネジが「なんかコイツヤバくね?」って返しててもうゲラゲラ笑った。笑顔ってほんと大事……私は兄のことをなんだかんだ憎めないんだと思った。なんか気色悪さがクセになってきた。そして滅亡ルートであっさり消されるオチも含めてコイツのポテンシャル凄え……と他人のルートなのに唸ってしまった。
エースに話を戻すと、まあ普通に普通のカッコイイ男の子だった。日本神話と織り交ぜた話だったけど、その日本神話的にも攻略キャラたちの立ち位置が特別というわけではなく、正直敵側の方が個性的過ぎて没個性なってしまっている。そして彼はとてもまともだ。周りが度を越したまともじゃなさなので埋没してしまっている。そして大変申し訳ないが私はぶっ飛んだキャラに惹かれる傾向にあるので、エースが苦しんでいても正直がんばれがんばれ~的な頭に少量の砂利しか無いようなまるで重さのない応援しか出来なかった……すまない。


真面目に考察するなら、このゲーム、エンタメ的な共感性薄いなと思った。共感性と言うか感情移入と言うか……。
まず主人公はウジウジメソメソする。主人公の表情絵が小さくわかりにくいが、気がついたら泣いてた事がままあった。正直また泣いてんのかと思ったことが何度もあった。
あとなかなか決断出来ない、シナリオに動かされているのは分かるが、エースに告白され自分が性別がないことをちゃんと言わなきゃと言いながらエースも聞きゃしないし主人公も言おう言おうとして結局言わずに、その性別がない問題はいつの間にか無かったことにされていた。
これらの主人公の意志の弱さは「変な人間を引き寄せる」「関わると周りが不幸になる」という体験でこうなったと理由付けがされていたから納得は出来たが、乙女ゲーではまず多くのプレイヤーが感情移入するであろう主人公があまりにもそれらの要素が薄いと難しいだろうなあと思った。自分はこれも個性のうちだと感じてそこも楽しめてましたが。

女子からいじめられる描写があったけれども、顔が可愛くて、無条件で男に言い寄られて、周りにはなんだかんだイケメンが集って……そりゃいじめられてまうわ、と。いじめ描写はそれほどエグかったわけじゃないが、いじめられる理由には納得がいった。もちろんこれはいじめを肯定しているわけではないが、性別が女性ならば女子ならではの陰湿ないじめなんて小学校でも中学校でも高校でも大学でもはたまた大人になってからでもあるもんだ、困ったことに。で、その中で大体「どうすればいじめられないか、かつ、自分が納得できる行動を出来るか」を学習していく。主人公に関しては特に気が弱く、それがまた周りの女子からの反感を買うんだろうなーと、女性が書いたシナリオだからかそこはすごく納得できた上に面白かった。

しかしこれがエンタメ的な感情移入を得られるかってーとまた別の話で。大体多くの人が女性社会に少なくとも一度は辟易しているんではないかと思うんで、ゲームの中でもこれをやられると「もうええやろ」的な気持ちになってしまう部分も残念ながら分かると言うか。主人公が虐められてるとわかった男性陣が一斉に「俺達が解決してやる!」ってなっても『それは火にガソリンだ。とても良く燃える』と分かっているからそう言われても「やめてくれ」としか思えないし、それに乗り気でない主人公の気持ちもある程度わかった。


またエースルートの感想から脱線したな……この際だからこのまま脱線するけれど、インターホンの音が我が家とよく似てて来客が来たのかと何度もリアルのインターホンを覗かされたのは軽く許してない。もう騙されない。もう騙されない(戒め)。
エースの過去についてはいい具合の陰鬱さでそこが好きだったんだけど、そこはあまりほじくり返されなかったので残念。もっと痛めつけられたかったけど、この描写が乙女の限界なのかな、とも。

あ、そうだ。セックスが無いのは個人的にとてもびっくりした。一般ゲーでのセックスをマジ許さないの会に属している身としては(自分でもなんだかよくわからないがあまり納得行かないのである)、ディアラバで初セックスで青姦などを決められて泡を吹いて倒れたため、まあそんな感じのが来るから心の武装でもしておこうかと思ったらまさかのキス止まりで終わった。胸をガッツリ揉みしだくとかも無くて、「どうしたRejet正気か!元気か!?」と思わず心配してしまった。……何故だろう、求めていたはずなのになけりゃないで元気を無くしてしまったかのように感じるのは……いや、無いのを推奨しているのは変わりないんですけどね。

ちなみにグロさについても許容範囲だった。グロの中でも柔らかめの表現で、ある程度グロ耐性ある人なら大丈夫かと。グロいスチルとかは出てこなかったけど、SEがバキバキ言ってるので辛い人は辛いかもしれない。

とりあえずこのまま推奨攻略順のまま行ってみる。もうなんか気色の悪い兄に視線を奪われてしまっているが……他の四人頑張れ。超頑張れ。
23 2017
やっぱり忙しいとサクサク出来そうなゲームに手を出してしまうっすね。そういうわけで一端もし神を熟成させつつ、姉様で有名なアトラク=ナクアをプレイ。

アトラク=ナクア 廉価版
アリスソフト (2000-09-14)


うーーーん………………言われているように、たしかに面白かったし萌えた。でも私が求めてた萌えとは違ったのでなんだか消化不良感もある。まず百合萌はしなかったし普通のカプ萌してしまった時点で、当初求めてた目標が崩れてしまったのでなんともなあ。

どの心理描写も巧みで高◯生にあるような薄暗い人間関係が描かれていて、どのキャラ主題の話も楽しかった。そしてそれが初音が現れた事によってぐっちゃぐちゃにされてしまうところの面白さと、人間の陰鬱な部分に入り込んで、餌が自ら飛び込んでくるように誘導する面白さもあった。
この物語の主題はあくまでも初音という存在であり、初音が人を拐かして行く様子は面白くもあったんだけど、自分は初音がどうこうより、初音に堕とされていく人間側の行動のほうが面白かった。これは初音側の境遇が初音からしか明かされないしそんなに描写が多くないからっていうのも原因。初音はとっても魅力的なキャラクターで、強くて美しくて黒髪長髪の黒セーラーなドSなお姉さまとか視覚的には私のドツボって感じだし、実際そこを楽しみにしていたんだけど、楽しめたのは人間側だったっていう気持ちのオチがついてしまって、消化不良感がすごい。

あと百合の先駆けだと言われているけど、本当に恋愛描写があったのかと考えると疑問が残る。
まず初音側のかなこへの気持ちだけど、これはただ単純な信頼でもあり、あとは強姦されて輪姦されていたかなこへの共感でもあり、そして400年という時間に飽きた気まぐれだっただけなんではないかと。自分の百合萌ポイントは「恋愛感情があるかどうか」なんだけど、かなこの健気さに昔の自分を重ねて、人間としての感情を感化されただけで、そしてそれは恋愛感情ではないんじゃないかと。それでもちょっとだけもしかしたらと思う部分があったのは、ラストで女郎蜘蛛としての本来の醜い姿を見せたくなくて、かなこの前では必死に人間の姿を保とうとしていたところだろうか。乙女だなあと思えてじんわりきた。
ただ100歩譲って初音側にかなこへの愛情があったとしても、かなこが初音に恋愛感情を抱いていたとは思えない。ストックホルム症候群とはまたちょっと違うんだろうけど、まず出会いのかなこの精神状態からしておかしかったし、その状態で支配とも言える状況に置かれていったことで、かなこは『複数の男に犯された事実』から逃げ出したかっただけなんじゃないかと。初音とのセックスは強姦された思い出を上書きしてくれ、もしかしたら今後来るかもしれない悪にも初音は圧倒的な力で薙ぎ払ってくれる……かなこが初音に求めていたのはそんな安心感であり、それは恋愛感情とは違うもんだと。そんな感じで、かなこ側に恋愛感情あるのかこれ?と思いながら見ていた自分を、和久からキスされて顔を赤らめてドキドキしているシーンが来て、答えが出たと腑に落ちた。かなこが本当に好きで恋愛感情を抱いていたのは和久だった。その時点で自分の百合萌で楽しむぞ!という気持ちは粉砕され、愛し合ってる男女が妖かしに寄って引き裂かれる様子は美味しいなあ、に変わった。初音自身の問題も、銀との痴情の縺れからだったし、これは百合という皮をかぶっただけの男女の話なのでは。
あとこれは自分のこだわりだけど、初音がふたなりだったのはけっこーがっくり来た。百合モノでちんこ付けられるの苦手。BLもGLもそうだけど、そういう性の象徴が同じだから響くものがあるんじゃないかと思うんで。まあ色んなタイプがあるとは思うんですけども。でも初音にちんこついてないとラストシーンの意味が無くなるからか……。

登場人物が初音の行動、言葉、表情に惑わされていく様はとてつもなくよかった。そこに登場人物各々の感情や事情をもつれ込ませていって、初音がそんなのお構いなしに色んな人の地雷を踏みまくって、巣へ招いていったのが面白い。初音は簡単に狩ることもできたんだろうけど、わざわざ巣へ招くのが粋だ。
それだけに初音の本来の事情である銀との男女の縺れがあまり描かれなかったところにとてつもなく不満が残る。一応伏線は貼られて回収もされていくのだけど、ラストで銀との関係が暴かれていくのは唐突過ぎて感情移入もあまり出来なかった。ただここで初音が唯一、女を見せるのが良い。恨みながら、妬みながら、それでも銀を愛していたのが見て取れて。男女の物語だったんかーい……って少々項垂れながら見ていた。銀との受精卵をかなこに託すってのはもう本当にエゴでしかなくて、本当にかなこを愛していたのなら、長い時間を生きるのに疲れた自分と同じ立場にはさせ無いはずで。どうしたってその後のかなこは幸福にはなれなさそうな道で、後日談のあらすじを読んで『やっぱりな』と思った。だからラストは、行動理由はわかるけど感動は出来なかった。

システムは序章を見終えなければコンフィグすら出てこないのは正直不便。あと私は文字速度一気表示派なので、いちいちクリックしなければならないのも面倒だった。スキップは早いがよくわからないところで急に解除されるのも疑問だった。昔発売されたってことを鑑みてもあまり使いやすいシステムとは言えない。
あと急に場面転換なったり時系列変わったりするのは正直もっと演出等でわかりやすくして欲しかった。

グラフィックはエロくて良い。ジャケットだけリメイクされているけれど、リメイクされない方のかなこのが良かった。時代を感じる絵柄と塗りだけど、それがまたこの作品に合ってた。


結局は人間の人間に寄る人間模様を一番に楽しんでしまった。こんなはずじゃなかったと頭を抱えながらも、楽しんだからいいやと思えている……そんな感じで以下よりキャラ感想です。


・比良坂初音
女郎蜘蛛。そして姉様。自分も彼女を姉様と呼びたかったけれど、感想を書き始めて無意識に「初音」と書いてしまったところで、姉様としての初音には惹かれなかったんだなと自覚した。それでも色んな人の人間関係にじわりじわりと忍び込んで、あるときは言葉のみで一石投じて、あるときは操って、あるときは人質を取って罠にかけて。人の弱さを知っているからこその行動と言動が面白かった。そりゃ何百年も生きてりゃ十数年生きてる程度の人間なんてお茶の子さいさいだろうな。
しかしそれはおそらく初音が手に入れたかった日常だったんだろうなとも感じた。エンディングでそれぞれの登場人物の最高の形のスチルが表示されるのがなんとも切ない。唯一大事にしていたかなこは和久と手を取っているスチルで、初音は一人で窓側の席で物思いに耽っているような……これが本当に切ない。気まぐれで一人の少女を助け、人間たちと戯れていくうちに本人も気づかぬまま感化されていた。
初音は強くて美しくてそして乙女。かなこが和久に奪われかかってると知るやいなや「私とこの男どちらを選ぶの?」とかいう仕事と私どっちが大事なの理論を繰り出す。これはどちらも大事なのをわかっていながら相手に天秤を傾けさせるのが重要でありながらも、和久を選んで逃げる二人を仕留めようと思えば出来たはずなのに、一端逃した。そして再び現れてしまったかなこだけを自分の糧にしながら、和久は逃がし、自分を殺させための贄にした。正直このエンディングが一番胸に響いた。諸悪の根源は絶たれなかったけど、哀愁と余韻がたまらなく良かった。大切なものに幸福になって欲しかった思いと、置いてけぼりにされてた寂しさと憎悪と、それでも会いに来てくれた感動と、全部終わりにしてしまおうとした物悲しさが痛々しくて良い。
ただ最後の最後で燐を蜘蛛に変えたことで、銀に対しての「どれだけの者を弄べば気が済むの」は本当にお前が言うなだった。地の文でも「つい今しがたの自分なのだ」って突っ込まれてるから、これは本当に初音の無意識の発言で、その発言をしたことで自分が人間に感化されていて、どういう思いを持っていたかを自覚したんだと。

何と言っても初音のカリスマ性は美しくて優雅で、そして強くて格好いいところだと思う。
ラストで傷を負った初音を案じたかなこに対して、「服が汚れるわ、かなこ……」ってまず服を気にかけた優美さが、かっけえええ!!って胸がときめいた。勇ましい立ち絵にこのセリフが乗るのがたまらない。百合萌はできなかったけど、予想通りの魅力を秘めたキャラクターだった。


・深山奏子
意志が弱く付け入られがちで、初っ端からかなこの輪姦シーンから始まるのはなんとも可哀想。心の中で輪姦した奴らを「殺してやる」と思っても実際には行動に移せない、願っていたところを叶えてくれた初音に「付け入られた」のだと自分は思っている。かなこへの初音への感情は前述したとおりだけど、初音に対しての憧れもあったんじゃないか。物怖じせず、強く個を持っていて、自分の願いを叶えてくれる女性。崇拝するさまは正しく信仰。ただ意志は弱いけれど、意志が無いわけじゃなくて、結構自分の気持ちには強固で頑固だなと感じられた。うじうじはしているけれど、初音も和久もちゃんとかなこの話す言葉を待っている印象で、かなこはそういう人になついていたように思える。
そして一番萌えたカップリングが和久×かなこだった。自分はこういう不良系×お嬢様に弱い。和久がもうちょっと早く現れていればなあ……でもどのみち初音が来た時点で積んでるか。参ったね。


・高野沙千保
初音と仲良くなる中で、好きな人が初音の正体を疑いそれをきっかけに好きな人への不満が一気に溢れ出して疑心暗鬼になっていくのが見ていて面白かった。それが色々描写が省かれていても、一つ一つが不安と不満を呼び、爆発していくのが良い。初音が仕掛けた罠が、じわりじわりと毒がゆっくり回っていくようで陰鬱で良かった。誰もが持ち合わせているような不安と恋心。そしてついに陥落して贄にされてしまってもタカヒロを求め続けたのが切ない。そしてそんな純情な彼女が、男から精液搾り取るだけの道具にされてしまうのが、エロ悲しくて良い。なんてことないキャラクターなのに、普通に持ち合わせている弱さでエグい結末に落とされるのが胸に響いた。初音さえ居なければ良いカップルでいれただろうになあ。


・渡辺鷹弘
普通に格好いいサチホの恋人。性欲に流されない、危険察知能力も兼ね備えているスーパーマン。サチホを囮にしてタカヒロを罠に仕掛けるのは正直楽しかった。そして贄にされても人格はそのままにする初音の趣味の良さよ。こういう人格者が性欲に塗れた世界に堕とされていって、それでも初音を憎む気持ちを持ち続け、でも現状を打破出来るわけではないってのが、この物語のどうしようもなさを感じられて良い。


・渡辺つぐみ
実は兄貴を想ってたのかと思いきや、あれはただの家族としての信頼だった。なんかキモい豚に変な目で見られて強姦されかけたり無理やり兄貴を襲わされたり、助けてと言っても結局兄は誰も救えなかったのがな……。
どこにでも居るような普通の性格の良い子で、だからこそかなことの対比が映える。かなこがつぐみに対し、自分が負った恐怖をつぐみは負っていないという現実を知り落胆を抱えるシーンも良かった。そういうわけで色んな人をよく見せる良い脇役で終わった。


・葛城和久
不良とお嬢様の恋、ええやないっすかあ……!和久は本当に「主人公」だった。過去に闇を抱えつつも、それはもういいと割り切ろうとして、でも出来なくて。自分と似た感じの闇を感じ取ってかなこをいじっていく内に愛らしくなって守りたいと思って、かなこが「助けて」と願ったら助けに来てくれるヒーロー。最初はかなこも、自分を犯した奴らと同じ系統である和久に壁を作るも、なんだかんだ優しさに触れて行き、和久は自分を犯した奴らとは違い大切に思ってくれていることを知る……っていう少女漫画のような王道を踏んでいくのも良い……自分はこういうのに猛烈に弱い。出来れば最初の強姦シーンで来ていただきたかったけど、そうならないからこそ彼は主人公ではない。
過去にしたことも懲りずに結局かなことセックスしたのはらしくて良いんだけど、これで身も心も結ばれたんや!!って思ってたところにあの結末だったからほんと可哀想だった。でも絶望から救ってくれた初音を裏切れないかなこの気持ちも切ない。
ちなみに過去については本気で先生のこと好きだったんだろうなと。まだ未成年だけど、だからこそどうしようもならない現実を思い知って、新しい先で幸せにしてあげたいし自分もなりたいと思えた現実が結局これだから前世でなんかしたんかと思うぐらい当たり悪いっすね彼。
いやしかし本当に萌えたなーー途中から初音は一人でも生きていけるからこっちでも良いんじゃないのかなこさん、と問いかけながら見ていた。でも初音のような女性に「一人でも生きていける」は禁句だよなと思うので、だからこそかなこが与えられたのかな、とも。


・八神燐
超不憫。滅ぼしたと思っていた銀の末裔で初音からも恨まれるわ、銀からは玩具のように蜘蛛にされてしまうわで……。大した描写もされないので使い捨て感も強くそれがさらに不憫だった。


・銀
諸悪の根源だけど、結局は初音も同じような感じだったから喧嘩両成敗何じゃないですかね。巻き込まれた無関係の人間たちは本当にいい迷惑だ。二人で勝手にやってれば良いのに。なんだかんだ強敵だったらしいけど、言動は小物ですぐに離脱するタイプのキャラで、実際大した描写もされずに最終決戦でもあっさりって感じだった。ある意味惜しいキャラクターだなと、もっと胸糞悪くさせて欲しかった。



いやあそれにしても和久とかなこのカップルは王道で萌えたなあ……。こないだ村正をやったせいか、和久が悪である初音に対して恐怖よりまず腹が立つって怒りが来てた時点で思わず連想させられてしまって、「こいつ主人公じゃないんだよな~~」ってなってしまったのは自分でも笑った。
ホテル行くかってなったときに、かなこが自分は色んな人に犯されてそれでも良いのかってことを中々言い出せなくて言葉に詰まって、それでも和久が「うんうん」って相槌ついて、ちゃんとかなこが言い出せるのを待っているシーンで私の頭がHAPPYになりました。もうここで萌えなきゃいつ萌えるってぐらい萌えた。この楽しみ方きっと間違えてるな~~って想いながらも止められなかったほど萌えた。いいカップルだったなあ、後は私が脳内で幸せにしようと思う。

最近昔の作品ばっかりやっているが、エロシーンがおち◯ぽだとかおま◯こだとかを連呼しないから良い。これほんと大事。需要があるのも分かるけど、毎回聞く度にもうおち◯ぽはわかったから黙っててくれって机ダーンしたくなるんで。
エロシーンの情緒ってホント大事だなって思った今日このごろです。
14 2017

Rejet産キャラクターとの熱い闘い

何年かぶりの闘いが始まる。

・あ!クソ男が現れた!
おそらくディアラバ以来のリジェゲーである『もし、この世界に神様がいるとするならば。』をプレイしているけれど、Rejetらしいクソ男が現れまくって「ボディーじゃなくてその綺麗な顔面を殴れ。馬乗りになってボコボコにしろ」と主人公に命令したくなる気持ちになったのはかなり久々で、なぜだか懐かしい気持ちにさせられた。ディアラバをプレイしていたときを思い出したなあ。

ここしばらくは男性向けに浸っていたけれど、男性向けのクソ男と女性向けのクソ男ってのはまた違うもんで、男性向けのクソ男っていうのは女性をモノとして扱う感じだけれど、女性向けのクソ男ってのは女性として扱ってくれはするし物理的にはまだ優しいが求める要求がクソの極みって感じなので正直こちらのほうが感情を揺さぶられる面白さはある。男性向けは比較的割り切って見れるが、こちらはちゃんとイライラさせられるのがすごい。ただこれを延々食らっていると私の精神が「喋らせる前に殴れ」に統一されてしまうので注意が必要。たぶんディアラバから長くリジェゲーをプレイしなかったのはディアラバがクソ男のエレ◯トリ◯ルパレードだったからだろうけど、そういうゲームを出来たことは今でも良かったと思っています……います…?

この男性向けと女性向けのクソ男の違いは具体的に上手く言葉に出来ないんだけど、少なくともRejet産のキャラみたいなのとギャルゲで出会うことは無いだろうなって思う。そしてそこの違いは面白い。なんか楽しむべきじゃないとこで楽しんでる感じだけど、久々に「あーRejet、これはRejetだ」って思える個性に触れられたのは単純に面白かった。

もし神についての今のところの感想は「まさかとは思いますが、この「兄」とは、主人公の想像上の存在にすぎないのではないでしょうか。」
そもそもこのゲーム自体歪んでない人を探すほうが難しそう、主人公含め。


・アニメMARGINAL#4 感想
わるかないけど良くはない。味がないわけじゃないけど面白かったと言えるほど楽しめたわけでもない。好きか嫌いか問われれば好きと答えられるが、これは売れないアニメだなというのはわかった。ノリが独りよがりというか、身内(キャラたち)だけが楽しくて、それが視聴者まで楽しいとは言えない感じだった。唯一声をだして笑ったのは石膏とキスする回かな。…………自分でも打っていて石膏とキスするのの何が楽しかったのかとちょっとしたホラー感があるが、フザケたことを真面目にやっている楽しさが感じられた回だった。
Bプロよりは綺麗にまとまっていたと思うし、うたプリよりもダンス作画に気合が入っていたと思う。全体的に見ても構成は上手くまとまっていたと思う。でもこれって、アイドルモノでなくても良かったんでは。ほのぼの日常アニメとしてみれば十分楽しかったけれど、アイドル活動という点から見れば日常描写が多すぎたし、主題がいろいろ散らばっていてそういう意味では上手くまとまってはいなかったように感じる。
でもここ最近見たアイドルモノでは一番楽しく見れた。ラブライブもそうだけど、恋愛対象になりそうな異性キャラの描写を一切排除しているのは私は割りと好感が持てて見れる方です。出すなら出す、出さないなら出さない。こういうタイプのアニメは中途半端が一番よくないんではないかなと。

どうでもいいっちゃいいんだけど、OPが結構好きでダウンロードしてカラオケで歌おうとしたらあの岩崎氏の頭がHAPPY感のある歌詞が出てきて笑って歌えなかったのはすっげえ悔しかったです。いやでもあの歌詞結構好きですよ、曲も含めて明るい気持ちになれる……気がする。


乙女ゲーから結構長いこと距離を置いたら気持ちも落ち着いたのか、製作者にイライラすることもなく普通に作品楽しめているのは大事なことだなあと感じている。
久々にRejet作品に触れると、「ああ、若い作品をやっているなあ」って気持ちになる。これはギャルゲやコーエーとかでは味わえない感情で、そういう味もまたいいなと感じられた。美味い不味いかは別として。
ちなみにもし神はまだ味を判別中なんだけど、味はどちらかに振り切れそうな感じがしている。私はどちらかに振り切れていれば美味くてもバクバク食うし不味くてもバクバク食う派なので、今のところの食は進んでいます。

あとはバクバク食った後に飲み込めると良いのだが。
昔の作品だしそんな長くはないだろう、久々に虚淵作品でもプレイしてみるか……と次のゲームへの繋ぎとしてプレイしたのにも関わらず、終えた後には『いい話を見た』と言えるぐらいには面白かった。とても。気持ちを揺さぶられるものもたくさんあった。
虚淵氏はこの作品をかなり苦しんで書いたようだけども、私はこの物語が好きだな。


吸血殲鬼 ヴェドゴニア 廉価版
ニトロプラス (2003-08-29)


虚淵氏のイメージと言えば暗い、シリアスって感じだと思うけども、そんな虚淵氏が「学園モノ作ろう!!」と意気込んで結局パッケージにコッテコテの人外が映ってるあたりどんなものが出来たかはお察しください。しかしながら学園モノ作ろうとした残骸は結構散らばっていて、それを感じられるのは楽しかった。テンプレのように幼馴染が朝お越しに来てくれる所から始まるが、主人公に「エロゲーみたい」とかそんなツッコミをさせるあたり、やっぱり『違い』は出したかったのかな。
キャラたちも私が触れてきた虚淵作品の中ではかなりの真っ当な人たちも多く、そういう意味でも違いが面白い。エンタメらしい部分は残されていながらも、虚淵氏が書いたんだなあと分かる展開や描写が随所に残されている。そんな点も楽しかった。

あと特徴的なのは仮面ラ◯ダーを意識して書いたってところだろうか。これの十年後ぐらいに本当に仮面ラ◯ダーの脚本書くとは夢にも思わなかっただろうなあ、ご本人もプレイヤーも。ちなみに仮面ラ◯ダー要素は取ってつけたようにバイク乗り出したのは笑った。虚淵氏はノリノリで書いたんだろうなあと分かるような描写だった。ただバイクを乗らない人間に、まったくわからせる気無いだろと言いたいぐらい専門用語等が飛び交っていたのはどうなのか。そしておそらく日本という国に来てあまり日が経ってないであろうモーラ達が用意したというのも取ってつけた感があってなんだかなあと。あとは戦隊モノお決まりの、悪の組織側の作戦会議的な描写がある。全然いきあたりばったりな作戦だったけど。
仮面ラ◯ダーはあまり見たことがないけど、仮面ラ◯ダー要素を求めてプレイすると肩透かしどころではないとは思った。

あとは1章ごとにOPとEDがあり、テロップもテレビ的な演出にしてあるのも仮面ラ◯ダーらしさを出そうとしていた。けどこれは全部で13章ぐらいある中で単純計算で26回見せられるのは中々に辛いので、最初の6章ぐらいでスキップONにしてしまった。この演出は正直成功とはいえないんじゃないか……やりたかったと言う意志はヒシヒシと伝わってきたけども。あとWindows7以降だとコーデックの関係で動画が表示されないので、PC内の設定を変える手間がある。インストールしたファイル内に動画が入ってるのでそれ見るだけでも事足りるので別に設定まで変える必要は無かったかなと。

ゲームシステムは時間制限付きのコマンド選択方式で、これがもうほんと「これ面白いと思って作った?ちゃんと面白さ見出した?」って小一時間問いたいぐらい面倒で微塵も面白くないのは逆に笑った。乾いた笑顔だったけど。
まず5つぐらい武器選択出来るんだが、これがほとんど意味をなしていない。短距離が得意な敵には長距離の武器を使えばいいとかあるらしいが、結局プレイヤーの意志に関係なく必ず持ち歩くサド伯爵の愉悦って武器を振り回していれば敵は倒せる。
そして時間制限はまだ分かるが、このコマンドがクルクル動くのが本当にウザい。攻撃ってコマンドを選択して「やっと攻撃出来たー」って思ったら、今度は「強打」というコマンドを押さなければいけない理不尽を強いられる。そしてクルクル動くウザさを乗り越え攻撃を繰り出してもランダムで敵が避けたりもする。そしてまた一からクルクル動くコマンドとの時間制限を数セット繰り返さねばならない。とにかくもう、30秒間に100回エンターキー連打しろとか言われる方がまだ面白いと思えるほどの面倒臭さだった。
そしてこの戦闘がほぼ毎章襲ってきてくれる。救いがあるのはこの戦闘をスキップ出来るところだけど、敵の攻撃時にもスチルが表示されそれを見なければCG達成率が100%にならないところも頭をかきむしりたくなる衝動を体感できる。

あと戦闘にあんま関係ないけどクリーチャーデザインはそれぞれ別の生き物とドッキングしたようなデザインで楽しかった。カニとか鳥とか居た。最初に襲ってくるサメのクリーチャーだけども、私にはどうしてもキモイルカにしか見えなくて最初のエロシーンがこのキモイルカクリーチャーのレイプなのに笑いをこらえるのが辛かった。

描写は淡々としているけれど、抑えているところは抑えているし、時折ハッとさせられるような言い回しもあってそこも楽しかった。ただ一人称と三人称の視点切り替えはちょっと混乱した……けどすぐに慣れる。ウィンドウ枠が右に左にと動いたりしてそこがまた読みにくかったけど、これも慣れる。
虚淵氏らしい暗さはあったんだけれども、キャラクターはどれも誠実で真っ当で、宿命によって歪みはあるけれど、正しく生きようとしている人たちばかりだった。それでも戦うという意志を見て真っ直ぐ進む様子はなんだかんだ心温まったし、ご都合主義に収まらないエンディングの余韻が好きだ。やっぱり自分は虚淵氏が書くエンディングとその余韻が好きなんだなと思えた話だった。

スキップは早くないが昔の作品だと言うことと、ニトロプラスだということを思えば我慢できた。たぶん最新作やったとしても「ニトロプラスだから」とか言って滅茶苦茶不便なシステムでも受け入れてしまうような気がするけど。


以下よりキャラ感想。全員のヒロインを『可愛い』と思えた事が本当にびっくりした。テンプレっちゃテンプレな部分もあるんですけどね。

・来栖 香織
テンプレ幼馴染。毎朝起こしに来てくれて、ちょっとだけ凶暴で、弁当を作り、主人公を心配し、化け物の身体になっても愛してくれる。そんなテンプレで王道がこの作品では際立って見えて面白い。いい子なんだけどヒロインとしては弱くて、このルートで豹変する弥沙子とウピエルとの関係のほうが面白かったのがなんともかんとも。でもこのテンプレ王道ヒロインは虚淵氏が学園モノ!と意気込んで残った結果だと思うとそれがまた面白い。なんか変なところで楽しんでる感も否めないけど。
ちなみに恋愛描写はどのルートも薄かったけれど、誰が一番納得できたかと言われると香織ルートかなと。自分が吸血鬼化して肉体的にも精神的にも辛く、それを誰にも言えない状況の時に、幼馴染の女の子に「あたしの前ではべつに強い男のフリしようなんて思わなくていい」って言われたら縋っちゃいたくなるのも分かる。異変を察知しながらも、主人公が事情を話してくれるまで突っ込まずちゃんと待っている姿勢も好感度が高くて良かった。そして主人公に一番近い女の子である香織が、その他ヒロインから一身に嫉妬を買っているのは笑った。別に香織は悪くないし、他ルートで別の子と結ばれたのをちゃんと後押ししてるのは好感だったし、良いヒロインだった。

・白柳 弥沙子
最初はうじうじして読んでいるこちらも辛かったけど、書いている虚淵氏も辛かったらしく(※あとがきで筆が進まないとすら書かれた)と香織ルートでは吸血鬼化してSMのお姉さんみたいなカッコさせられて敵キャラウピエルの下僕として性格まで真逆に豹変させられていたのは笑った。いや、笑うところじゃないんだけども……よほど動かしにくかったんだなと。
そしてこのウピエルとのやり取りが良かった。完全に奴隷として身も心も従っているのは唐突な展開ではあるんだけども、弥沙子自身がロック好きで己を抑圧させて生きていることを考えれば、豹変後の弥沙子もある意味弥沙子の一部のように感じられて違和感も無かった。ウピテルの奴隷として従いつつも、最後の最後で主人公を生かし、自分の恋心を貫き通した点も良かった。自分のいちばん大切な気持ちだけは、売らなかったんだと。
香織ルートの弥沙子とウピエルの関係性が良すぎて弥沙子ルートに行くのがちょっと億劫だったんだけど、ルートでも良かった。主人公を化け物ではないかと疑いつつ、吸血鬼だと明かされても信じ続け、吸血鬼の本能で弥沙子を襲ってしまいそうになるところでそれでも主人公は主人公だと手を差し伸べて、「こんな私で……いいのなら」と化け物状態の主人公に陵辱されることを厭わなかったのは結構ときめいた。これを化け物姿の主人公の前で笑顔で言うのが良い。
残念だったのは、弥沙子が何故主人公を好きになったのかが明かされなかった点だけど、自由に生きてて堂々としてて弥沙子を弥沙子として認識してくれてる時点で弥沙子は好きになっちゃいそうだなと思えば納得。
あとメタルロック聴きながらオナってるシーンは笑ってしまったが、哀愁があって名シーンだと思う。虚淵氏が苦しんで産んだ分、魅力的なキャラに仕上がっていた。

・モーラ
迫害されて人間に熱々の油をぶっかけられたり化け物扱いされてもそれでも人間を憎まず吸血鬼だけを憎み続けていたのはマジで聖女のダンピールヴァンパイア・ハンター。自分が半吸血鬼として生まれて迫害されたことにより、諸悪の根源である吸血鬼を滅ぼすことを決意して世界を回っている。

「見ず知らずの人でもね、幸せそうに笑ってるのを見ると……もしかしたらその人は、むかし私が滅ぼしたヴァンパイアに襲われる予定だったのかもしれないって。もしあのときに私がしくじっていたら、彼は死んでいたかもしれない、って……。
そんな風に思うとね。まるで私がその人を幸せにしたみたいな気分になれて、ほんの少しだけ嬉しくなる。」

何だこの優しい子は……。
モーラは最初から、吸血鬼にされてしまった主人公を哀れんで同情していた。なんとか人間に戻してあげたいと行動して口に出していた理由が明かされて、それでも人を憎まずに居たんだなと思うと中々に胸が苦しい。人間に酷いことをされたのに「人間になりたかった」のも辛い。そんなモーラだけど歪んで居ないわけではなくて、クリーチャーを弄ぶように叩き潰したり、居候することになった香織宅で香織の優しさに触れながら、香織が『普通の女の子』として過ごせて居ることに嫉妬したり。到底自分が得られない主人公の愛情を香織が受けることを想像したモーラの気持ちは激痛だろうけど、その分主人公がモーラを受け入れた時のプレイヤー側の反動の喜びが美味しい。ただ主人公がモーラを好きになった動機は弱すぎて、納得できるまでには達しなかった。不憫なモーラの境遇を聞いたら好きになるというよりも同情という気持ちが強くなると思う。
エロシーンは淡々としていてこれと言ってどのルートも特徴は無いんだけども、モーラとのセックスで、一回やった後にダンピールの治癒能力で処女膜が治って「……治っちゃった」って涙を流すシーンはかなりぐっと来た。そんで何度でもやればいい的に二回戦に突入するのは笑った。でもヴェドゴニアで一番萌えたシーンだった……まさか虚淵脚本のエロシーンで萌えるとは思わなかった。
ラストは主人公が人として生きることを選びつつ、モーラと二人で吸血鬼を滅ぼすために世界中を旅するED。全部が終わった後は人里離れたところでゆっくり暮らそうとか言ってるの見て、それはアカンフラグだーと思いつつも、ちょっと歪み始めている主人公と、どうあがいても主人公のほうが先に逝ってしまうという現実が余韻として響いていて良かった。
「明るい未来は見えないけど、仄かな幸せを感じる」ような虚淵氏が書くエンディングが好きなんだなと改めて思わされた。自分はこういうエンディングをBADENDだとは思わないなあ。

・リァノーン
全ての元凶であり、かなりランクが高い吸血鬼らしい。死んでしまった自分の恋人を追い求め、2000年生き続けたのはかなりの執念。もう一度出会って抱かれるだけで良かったらしいが、だとしたら別に主人公を咬まなくても良かったのでは?ただなんか生まれ変わっても自分を好きになってくれるかもしれないという希望があったのかな。それでも相手に自分の気持ちを強いるようなことはなく、主人公に想い人がいるとわかったらあっさり終わりを受け入れていたのは好感持てた。2000年って時間に疲れていたんだとは思うけども。
何と言っても良いのはエンディング。モーラのエンディングの余韻も良かったけど、それに匹敵するぐらいこちらのエンディングも余韻が素晴らしい。リァノーンと一緒に生きるときめ、不死を受け入れた主人公が最後に自分と関わったキャラの死を看取るシーンは切なさが入り交じりとても良かった。耐えきれず涙を流す主人公を慰めるリァノーンも良かったし、「自分を知ってる人が居なくなる最初の100年は辛い」と体験談を語るのも良い。結ばれた幸福の裏にある切なさが素敵だった。
主人公が少しのやり取りでリァノーンを好きになって共に生きることを選んだのは描写不足だけど、輪廻転生の「運命」という一言で自分を納得させたらしっくり来た。

・伊藤惣太(主人公)
何も悪くないのにランクの高い吸血鬼の恋人の生まれ変わりと言うだけで、中々に壮絶な状況に巻き込まれていく不憫型主人公。身の内に居る裏側の悪人格と戦って勝つ意志の強さもある。正義感も溢れていて女性陣が好きになるのも分かるなーと思うけど、自分は振り切ってるキャラが好きなのであまり惹かれはしなかった。

・網野鏡子
主人公は自分の意志が残ったまま巻き込まれていくが、彼女はNo.1で不憫。化け物に犯された上で敵側に洗脳され慰み者にされた挙句輪姦される。そして敵に洗脳されているから主人公視点で進むと「余計なことしやがって」と思わされプレイヤー側のヘイトも買ってしまう。そして攻略対象ではないので作中誰からも愛される描写がない……不憫、とにかくTHE不憫。

・ナハツェーラー
悪代官。若い子のおっぱいをモミモミするのが好きなスケベジジイ。モーラの過酷な生まれの元凶……つまりモーラパパだった。こんなジジイからモーラみたいな可愛い子が生まれるとは。吸血鬼なのに戦闘力は0に等しくどのルートでもあっさり脱落していった。なんか豆腐より脆いんじゃないかと思うぐらいのあっさり具合だったので、雑魚だと思っていたらモーラの父親と言う割と重要なポジションでちょっと驚いた。
そして私が一番思っていたことは「名前が読み難いんだよこのクソジジイ」。

・フリッツ
モーラと兄妹なんだろうなと思っていたら本当にそうだったのでそういう意味での意外性は無かった。モーラルートでは実はモーラを女性として愛していた事が明かされ、主人公に横からかっさらわれて悪堕ちしちゃうけど、兄妹っていう立場に甘えてた結果だったからなんとも言えない。あんまり状況とか考えないで「危険因子だから殺せばいい」とかすぐ言っちゃう脳筋っぷりにはちょっと……本当にそうすることが自分たちの立場に最善だと思うんか?と問いたいぐらいの脳筋っぷり。それがまたフリッツらしくて良いんだけども。
シスコンでとにかくモーラのために行動していたけど、結局自分の気持ちに正直に行動してモーラが一番嫌悪している吸血鬼に成り下がってしまうのは皮肉だし、血の繋がった兄を殺させるという苦行を強いてしまった。コイツはモーラの一番近くに居たくせして何を見てきたんだ?と。そして最終決戦でモーラを奪って真っ白なドレスに着替えさせてたのは引いた……お前何を用意しとったんじゃい……行動が中々に乙女でキモい。笑ったけど。
兄妹なおかげで一番近くにいられたけれど、思いは伝えられない立場で、でも打破しようと思えばいくらでも出来たのでは?そういうアピールもせずに悪堕ちされて結局迷惑かけられても……。あとずっと人間として守ることしかできなかったから、ある意味同等の立場になれる吸血鬼にあこがれていたのか。そう思うと本当に皮肉でしかない。結果は自業自得なんですけどね。

・ウピエル
残虐でサディスティックだけどそのサドっぷりに一本芯の通ったものがある。乱交したりやりたい放題だったけど、自分は芯のあるキャラはクソ男でも嫌いになれない傾向がある。なので、好きじゃないけど嫌いにはなれなかった。ウピエルはクソ男って言うよりは世の中に飽きて刺激足りなくなっちゃった系男子か……あんま変わらないな。
香織ルートの弥沙子との主従関係はすごく良かった。良すぎて「もう主人公とか要らないんじゃね?」と思えるほどに。主人公VS弥沙子で、弥沙子が炎にやられてボロボロになりながら帰って来て醜悪な姿になってしまったのを、どんな姿であろうと端女の分際で主の前で恥じるとは、と激昂するのがたまらなくいい。

「醜い。ふた目と見られないほどに。
だがそれが、どうしたというのか?
この女は……肉の一片から魂に至るまでウピエルの所有物なのだ。清きも卑しきも美醜もすべて、余すところなく差し出して捧げる。それが奴隷というものだ。
すべて俺が愛でて、俺が罰する。どんな些末なものであれ、包み隠すのは許されない」

このSMプレイのご主人様としての矜持は素晴らしい。そしてそんな下僕である弥沙子が最後の最後で主人公を助けることで、所有物である弥沙子を主人公に取られたと怒り狂うのもまた良かった。おかげで香織ルートなのに香織の存在感がかなり薄れたが、このやり取りがあるから香織ルートも楽しめた。

・ギーラッハ
リァノーンの強さと矜持に惹かれた人。ただリァノーン側は一途に恋人を慕っているので思いは叶わない。恋愛的な意味でかなり不憫な人その2。諦めることも出来ず、かといえリァノーンを陵辱することもないまさしく騎士ではあるんだけど、他のキャラが濃い分どうも存在感が薄かった。下から3番目ぐらいに。2番目は香織。1番目は以下の人。
男気あふれるだけのまっとうな人ってどうも印象が薄くなっちゃんだよなあ……主人公もそうだけど。

・諸井霧江
名前すら覚えてないほどに存在感が薄い。なんか研究してるらしいがその研究成果は、リァノーンを陵辱する機械を作ったという、AVの企画立案者だった。離脱するときもあっさり。敵側に女一人なので、あーこれ陵辱されるパターンだとそのシーンを心待ちにしていたんだけど、そんなシーンすら無かった。……居た意味あるんだろうかこの人。


あとがきを読む限り、この作品を生むのに相当苦労したのが窺い知れる。確かに粗は探せばいくらでも出てきそう。でも自分はヴェドゴニアという作品が好きだし、プレイしていて楽しんだし、この作品に出会えて良かったと思えている。
以下、この作品を生むに苦労したであろう虚淵氏のあとがきを抜粋。

「でもよォ……つよくなりてぇんだよ!ファンタジィやりてぇんだよ!スペオペやりてぇんだよ!コメディもやりてぇんだよ!」

笑った、この叫びを見て、チャレンジ精神あるなあと嬉しくなった。そして虚淵氏への好感度が上がった。結局中身は「いつもの」と遠からずな虚淵作品だったとは思うけれど、他とは毛色が違う部分は確かにあったし、そしてそんな部分が自分は楽しかった。
虚淵氏が今どういう作品を描こうと思っているのかはわからないけど、未だにこういう気持ちで作ってくれているのなら嬉しい。


なんだかヴェドゴニアの作品の感想というより、虚淵玄という作家の感想になってきたな。暗さとかエグさとかが目立っちゃってますが、私は虚淵氏が描くちょっと切ないけどちょっとだけ幸福な余韻が美しいエンディングが好きなんだと改めて思えた。他の作品も面白かったけれど、好きとは言えなくて。完成度は他の作品のが高いのだろうけど、私はヴェドゴニアという作品のが『好き』だと言える。
軽いノリで始めたのにしっかり楽しめたし、虚淵作品への視点がちょっと変わった作品になったのが嬉しかった。