全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

16 2018

PSPとかの思い出

一年ぶりにPSPを起動しようとしたら、リチウムイオン電池さんが膨らんでいらっしゃったので、バッテリーの替えをポチりながら思い出でも語ってみるかあと思ったそんな雑談。
ちなみに今所持しているPSPは貧乏学生だった頃にお金を貯めて近くの電気屋(約5km先)にチャリンコ漕いで買いに行った思い出の品を今でも大事に使用している。中古で新古品的なのを買っても良いんだけど、やっぱ同じ機械とは言え愛着が湧いているので、わたしと一緒にどこまでも走ってくれPSPよ。


・そもそもPSPを起動しようとした理由
遙かシリーズ(3・4)をオススメされたので、久しぶりにプレイしてみるかあと思って、振り返ってみたら3は売っぱらってしまっていた。
遙か4は既にPS2版を発売日に購入してコンプ済みで、忍人EDがどう頑張ってもあの結末だと早朝4時に知った時にテレビ画面に「マジで?」的な事を問いかけて眠りについたのは未だに記憶に新しい。このブログを立ち上げる前に二次創作サイトを立てて居て、そこのブログでゲームの感想を語っていて遙か4への思いの丈をぶつけていたことも思い出した。PCの調整をミスって前のブログデータは全部消失してしまったのは自分でも悔やむところなのだけど、まあ今の自分が感じたことを新しく書き連ねていくのも好きなので。
とはいえなんだかんだ言っても私は遙か4大好きですよ。ぶっちゃけ遙か3と同じぐらい遙か4のことを気に入ってる気がしないでもない……いや気のせいかもしれない……(自信喪失)

このブログでも一部感想は残っていたんだけども、そんでもって約9年前?ぐらいの自分の感想にビックリした。てか9年前って。こわい。

『どうせファンディスク出すんだろ』
そう愚痴を吐きながら、汚い笑顔をみせつつ財布のひもを全開にした約一年前。
それでも地味に好きだった遙か4が完全に見捨てられたのだと知るのはいつになるか。
待ってますよ、ルビーパーティー様。(汚い笑顔をみせながら)



まだ待ってるんですよ、ルビーパーティー様。

と怨念篭った言葉を残したくなるぐらい長い間待ってる。まだ待ってる。出るまで待つ。出さぬなら出させてみせようホトトギス。
実はと言うと遙か4は移植待ちで、追加の追加で忍人EDに何か神(と言う名のルビーパーティー)による奇跡みたいなのが起こらないか的なのも期待していたんだけれど、まさかコルダ2fの移植のほうが早かったとは思わなかったな~わはははははははは。
その内に遙か1の移植が来てワアアアアアアア゙ア゙ア゙ア゙ってなってますが似たような境遇の遙か2の事を思えば、仲間が居るから今日も頑張ろ!って思えるような気がしないでもない。ちなみに遙か2は未プレイで実はこちらも移植を待ってた。参ったなー。

今思えば大ヒットした遙か3の次作だから開発者側としては相当頭を悩ませて作ったんだろうなと。でもプレイヤー側にはそんな事情は関係がない。難しい立ち位置の作品ながら、遙か4という作品が出来上がったのは単純に面白いなと今の私は思う。忍人EDとか。柊とか。

ちなみに忍人先生のことばかり語ってますけど、最萌はアシュヴィンでした。再プレイしてまさか順位がひっくり返るまいなとは思いつつ。あとは私のオンボロPSPが意識を取り戻してくれることを祈るのみです。例え次世代機が主流になろうとも、まだ私にはお前が必要なんだPSP。


・積みゲーリストについて
積みゲーリストの中に未だにPSPの作品が残っているのは、PSPでしか発売されていない作品があるから。
PSPのケースを明けてソフト入れるポケットにクロノスタシアが入ってた時は「わーお」と思った。発売前のあの賑わいを知っていらっしゃる方は今どのぐらい居るんだろうなあ。もう許したからキョウゴ以外のSSを公開してくれ……。

ちなみに既に移植をされているのにリストにあるのもあるが、それは私が意地でもPSPで攻略しようとしている存在で特に理由があるわけではないんだけど、なんとなくPSPでプレイしていたことに思い出がある作品だから。一昨年引っ越しした時にものすごい勢いで断舎離したのだけど、それを生き抜いた選抜隊でもある。プレイ後は容赦なく売られるかもしれないけど。
逆に移植を待ち望んでるのはVitaminRとコルダのアナスカシリーズだけどどちらも当分こなさそう。


・感想を書いてないけどプレイしたPSPのゲーム
ダンガンロンパシリーズはプレイしました。記憶はスーダン2で止まっているけど、2の終わりには満足しているし3をする気は今のところはない。ゲームとしてはスーダン2の方が楽しかったけど、話的には無印の方が閉鎖的であれこれするのが楽しかった。
スーダン2をプレイする前は色んな人から「狛枝くんが好きそう」と言われたんですが、実際はそうでもなかった……いや好きではあるんですけど深く好きになるほどでは無かった。というかダンロンで特筆して好きなキャラは居ないんですが、強いて言うならモノミか……と言ったら色んな人に怒られそうなんだけど、モノミの言葉には結構救われるものがあったので。
ちなみに盾子ちゃんも好きだったけど、これもまた普通に好き程度の好きだった。

勇者のくせになまいきだ。or2は阿呆になるぐらい遊びました。でもフルコンプした記憶が無いのでフルコンプはしてないけど遊び倒したという謎の立ち位置のゲームになってしまった。


・感想を書いてないけどプレイしたPS2のゲーム
PSPにすら移植されなかったフルハウスキスというゲームがございまして。調べたらPCだったりアプリだったりアーカイブスでは出てたようです。フルキスは男の子の風呂覗けたりして楽しかったですよ。色々攻略したのに記憶が風呂覗いた記憶しか無い。ろくでもないことしかしてない。
……あと『ヤサガシ』というその名の通り部屋を漁るシステムがあるんだけど(部屋を漁るにはちゃんと理由がある)、当時ヤサガシの意味がよくわからなくて後々になって家捜しって意味だったと知った時はほんとどうしようもない気持ちになりました。
なにげにカプコンのコンシューマで唯一の乙女ゲー?それなりに良い出来だったしメディアミックスも頑張ってたのに後が続かなかったのは売上がそうでもなかったのだろうか。またチャレンジしてみて欲しい。

VitaminX、Zはフルコン済み。Xはハマったけど今プレイしたらどうかなあ。ちなみにハイフンさんがすっごい好きでした。ものすんごい好きだった。全部のルートそこそこ楽しめたけど、今プレイしたら好きなキャラが大きく変わりそうな気がする。Zについては特筆するぐらい好きなキャラは居ないので皆ソコソコ好きでした。


他にも色々やってた気がするけど乙女ゲーで思い出せるのがこれ以上記憶に残ってなかった。プレイしては居ないけどdrastic KillerのOPは何故か痛烈に記憶に刻まれている。見ると元気が出るので是非。

どの年代も、その年代でしか出せない空気感ってのがあるなあと思ったそんな今日この頃です。
13 2018

サナララ 感想

いい話だった。……だけども、後に残らない話でもあった。

サナララ ~SA・NA・RA・RA~
ねこねこソフト (2005-04-29)

元々長くはない短編集的なゲームだとは知っては居たけれど、それ以上に中身が引っかからなかった。これは私が男性向けをやりすぎたせいなような気がしなくもないので、もっと前に出会っていればもっと感動できた気がする。その点、男性向けエロゲへの入門としては良いゲームなのかもしれない。エロシーンも薄いし。作画もおなじみのうめせんせーによく似た双子の方らしいです。

一生に一度のチャンスと称してお願いを叶えて貰えるシステムがある。叶えて貰えた人はナビゲーターと呼ばれ、お願いを叶えるための条件やルールを次の人に説明しなければならない。無事次の人の願いを叶えたら、それまでの期間のことはすべて忘れる。願いを叶えて貰ったことすらも忘れる。ナビゲーターは次の対象者が願いを叶える期限である一週間は限りなく影が薄い存在となり、願いを叶える対象者にしか認識して貰えない。
存在が薄い期間に悪い事したりグヘヘなことし放題出来るのでは?って汚れた脳内している自分は考えていたけど、きっとナビゲーターが持っているルールブックにそういうことも記載されているんだろう。おそらく禁止事項的な感じで。あとそういうことする人間は対象者には選ばれなさそう。ただこのシステムには他にも穴があって、4章ではそこが問題点にされていたりした。

どれもこれも優しくていい話で、読後は心地よく終われるけども、でも心には引っかからなかった。心に残るものが殆ど無かった。だからこの物語を読めたことに対しては良かったと思えても、すぐに次に行けてしまうような存在感の無さが物悲しい。もちろん、重苦しい話を求めていたわけではないしそういうのは提供されないとわかっていてプレイしたけれども、ただの『良い話』だけで終わってしまったのは残念。お願いのシステム自体は面白いと思うし、その期間あったことを忘れてしまう=無かったことになるという重みもあったけど、やはり幸福な物語ってだけで終わってしまうのが……あと登場人物を応援したいと思えるまで感情移入ができなかった、これに尽きる。例外は3章だったけれど、これは私が好きな題材(才能の壁に打ち崩される人)と全体的な物語の完成度が高かった。いや、どれも綺麗に上手く作ってはあるんだけど、3章以外は余り感情移入出来ない要素が幾つかあって……それは個別感想で語ろうと思う。

あとシステムは個人的にすっごい不便だった。プレイ続行不可なシステムってわけでは無いが、こちらに小気味よくストレスを与えてくれるシステムだった。
まず文字速度を一括表示に出来ない。自分は文字追い派の音声飛ばしな人間なので、最速にしても読むほうが早くてそこでいちいち読む作業を止められてしまって辛い。
あと音量の微調整が出来ない。自分はBGMをそこそこ下げてプレイする人間なのですが、最小にしてもそこそこでかい音が流れてそれも辛かった。細かく調整出来ると見せかけて、10段階ぐらいしかない。でもPCのマスタ音量を下げるのもなんだか負けた気がするので短い作品だしと思い最後まで音量とは戦い抜きました。BGMも良い曲たくさんあるんだけど、Keyで流れたような感じのBGMが泣き所で流れるのはちょっと気になった。
おまけシナリオも今作には関係のないキャラの物が含まれてて気持ちが濁った。

ちなみにリメイク版が出ていることにプレイしてから気づいた人間なので、上で密林地帯のリンクを貼ったとおりプレイしたのは旧作の方です。リメイク版は追加キャラも居たらしいけど、4人でコンパクトに纏まっていたのでこっちをプレイしていて良かったと思った。あと相性の関係で色々。


以下よりストーリー&キャラ感想。

・Story:01 のぞみ(椎名 希未)
お願いシステムをプレイヤーに説明するには丁度よい話だったとは思う。主人公がのぞみの話を信じないから説明に入るのも違和感が全く無かった。
しかしながらのぞみを心から応援したいとは自分は思えなかった。照れ屋で人の目を見られない、そんな自分を克服したいと思っているのは、がんばれとは思ったし、克服できると良いねとは思ったけど、それ以上に何故ここまでのぞみが人見知りが激しくなってしまったのか明かされることがなくて、のぞみに人見知りされた側の人間の気持ちを考えてしまうとのぞみを応援したい気持ちと相殺されてしまった。頑張って告白しても、持ってるもので顔を隠されるとか、顔も合わせて貰えないのかと思うと、やられた方は結構辛いのでは……しかものぞみに対して好意を持っていたのならなおさら。もちろん克服したいと思っていたのは良かったし、願い事で叶えてもらうのではなく自分で克服したいと思っていた心意気も良かったけれど。だからなおさら、どうしてのぞみがここまで極端な人見知りに至った理由が知りたかった。短い話だし敢えて明かさなかったのかもしれないけれど。
主人公のちょっとした悪戯心で二人が離れられなくなってしまうのはありがちな距離の縮め方でもあるんだけど、言い換えれば王道でそこは綺麗で違和感が無かった。あと欲を言うのなら、これはのぞみの為の話で、主人公の話って感じはしなかったのもちょっと物足りなかった。のぞみの克服のために主人公が配置されているだけのような気がして。最後に「のぞみを幸せにしてくれる人と出会えるように」と願う主人公は美しい感情でもあったし格好良くもあったし、それが幸せにしてくれる人=主人公だったっていうのもきれいな流れではあるんだけど、結局のぞみのためのパーツに過ぎなかったなと思ってしまうとやはり何処か物足りなかった。
のぞみのような子に過激な人間をあてても色々解決はしなさそうだから、なんだかんだ心優しい主人公が添えられたのは良かったんだけど……だけど、『それだけ』だったのかなと思ったのはこういうところにあったような気がする。

あ、今気づいたんだけど、のぞみという名前は「望み」=願いを掛けていたのか……。(節穴)


・Story:02 Sweet days, Sour days(高槻 あゆみ)
これも綺麗にまとまっては居たんだけど、のぞみルートよりも退屈だった。あとエロゲらしく朝に弱い主人公を起こしに来る勝ち気な幼馴染に思わず『うわ…』と思ってしまった。懐かしくもあったんだけど、のぞみもこういう昔からあるギャルゲのヒロインって感じだったので連続して来られてしまってかなり食傷気味だった。まあ終わった後は全員昔ながらのギャルゲのヒロインだったことに気付いたんですが。
ナビゲーターと対象者は知りもしない人だからこそ面白いのかなとこのルートをプレイした後に思った。幼馴染同士だったのである程度の信頼関係は出来ているし、もちろんその上でこういう状況下に置かれる様子を見守るのも面白い部分はあったんだけども、物足りなさの方が勝ってしまった。あと「素敵な恋がしたい」ってお願い事は、のぞみルートでのぞみが対象者だった時のナビゲーターの人が『そう願ったら自分で得た感情って気がしない』的な事を語っていたので、このルートで思いっきり願われて、どうしようもなくなった。のぞみルートのナビゲーターの人のシーンが中々胸に響いたのもあったので。
時間がループするという緊迫感も無かったし、緩い感じの二人がのほほんとエンディングを迎えてしまい、山も谷もあったけどピクニックに最適だったよね的な割と平坦な感じで終わってしまったのが引っかからなかった要因。別に断崖絶壁が欲しいわけでもないし、これはこれで良い温かい空気感であるとも思うんだけど、だからこそ意識に残る要素も無かった。

あとお菓子のくだりは唐突過ぎてあまり感情移入ができなかった。あれだけ向いてなければ諦めそうなものなのに、ああいうのも意固地に続けるのもギャルゲでありがちなヒロイン像の一つではあるんだけど、そういう所も合わなかった。それだけあゆみが自分の居場所を探していたと言われれば理解は出来るんだけども、応援したいという気持ちまでは到達しない。

色々言ったけど、一番引っかかったのはこの二人はお願いシステムが無くてもいずれくっついただろうなと察せられること。意味がないとまでは言わないが、悪い意味で何も残らない話だった。


・Story:03 センチメンタル・アマレット・ネガティブ(三重野 涼)
1章、2章と立て続けに引っかからなかったのでどうしたもんかと頭を抱え始めていた。三重野のキャラも最初は「またギャルゲヒロインかあ」とまあ当たり前の事を感じて居たんだけど、この短い話の中に上手く伏線や感情やその他色々を織り交ぜて感動させるシナリオだったのはとても胸に響いた。後半は思わず目頭が熱くなった。
このシナリオはこの主人公とヒロインがいてこそで、それが少し話したことのあるクラスメイトっていう、存在するかどうかすら危ういようなうっすい糸で繋がっていながらもこのお願いシステムでしっかり繋がる点が非常に良かった。あるかどうかわからない縁が何よりも強固になっていく過程にとても惹かれた。

自分は、越えられない才能の壁の前で挫折している人間が好きっていう、悪趣味と言われてもしゃあない趣味をしているんだけど、越えられないからこそバリバリ感情移入が出来るから好きなのである。人間生きていれば絶対に挫折と言うものは味わうものだし、そこで苦悩する感情こそ見えないものと戦う美しさみたいな物が感じ取れるからだ。だから、この短い話の中で『足が人よりも早かった』という馴染み深い設定を主人公に組み込まれていたのは感心したし、それがこの主人公らしい言葉で語られるのがたまらなかった。

「『クラスで一番足の速い、陸上部の高畑君』結局はそれが俺の全てだったんだ。
俺さ、将来陸上選手になりたいなんて、ただの一度も思ったことないんだぜ。ただ、人よりほんの少し足が速いってことで、皆からちやほやされたかったんだ」

この主人公はそのことを「ちっちゃい自分に気付いた」と称したんだけど、でも何かを好きになるスタートなんてそんなもんなんじゃないだろうか。それは全然小さくもなんともないことで、人に認められるから好きになる。認められたいから苦悩する。当たり前で格好悪くもなんともない。もちろん認められなくても好きなこともたくさんあるけど、それはまた別の話。
そしてこの話の良いところは主人公は既に願いを叶えて貰ったナビゲーター側だということ。誰よりも足が速くなることを願ったのかと思いきや、願いを叶えてもらっても惨めになるだけだと、結局別のことを願うことになる。それは自分の力で得なければ意味のないことだと主人公が知っていたのだろうし、自分の力で勝ち取りたいという矜持があったのだろう。それだけ主人公が走ることが好きだったという証明なような気がして、この主人公が自分の思いを吐露するシーンは苦しいのにとても心地が良かった。

そして主人公は『自分よりも願いを必要としている次の人間に回せ』と願った。選ばれたのは、既にその資格を失っていた三重野だったっていうのがもう。これも泣きゲにありがちな病気モノだと言われればそれまでなんだけど、綺麗に伏線が繋がっていくところは美しくて、そしてオチも安易なご都合主義に走らなかったところがとにかくもう美しい。これで三重野が生きていても良い話を見せてもらったという気持ちにはなったんだろうが、そうはならなかったからこそ重さが胸に響くし記憶に残った。お願いという奇跡のような力が確かにあるのに、それが叶わないところがどうしようもなくさせてくれる。
三重野も他人準拠で自分の意志を通せないところを悔いて居たんだけれど、それを自分が気になっていた人に叶えて貰えて、最後の最後でたくさんのワガママを叶えて貰って、それがまた主人公の力になる。演劇も魔法の鏡の話も伏線だとは分かるのだけど、それでもこの短い話の中で上手く完結させた所はお見事。靴紐が解ける→三重野が固く結ぶ、これが挫けた主人公の心を三重野が繋いだというささやかな暗示だったことに気づけた時は主人公と一緒に目頭が熱くなった。三重野が「たくさん走っても大丈夫だよ」と主人公の背中を押すのも、温かで優しい後押しだ。

最後に三重野が「よーい、どんっ」をするところも良かった。小学校を思い出した。きっとそれは主人公が走ることを好きになった年代なんだろうなと思って最後の最後まで胸が締め付けられた。


・Story:04 “Summer Holiday”(矢神 由梨子)
これまた上手く心に引っかからなかったのは、ネタが被ってるって点がある。主人公が自分は絵が上手いと思って美大に行ったら井の中の蛙だった事を知るのだけど、それは直前の3章で既にやられていたので「また?」と思ってしまった。でもこれは美大を卒業したシナリオライター殿の感情を落とし込んだのだろうとも感じたけど、でも上手く落とし込めていたようには感じなかった。これが順番が先だったらまた心に引っかかる部分もあったのだろうけど、3章は最初から最後までキレイな流れで完成度が高いので、どちらにせよ4章には不満を持った気が。

お願いシステムの欠陥を上手くついて、誰からも隔絶した世界を楽しんでいた気持ちはわからなくもない。触れなければ傷つくことはないが、触れなければ前に進まないのもまた事実で、由梨子との触れ合いで前に進み始めるのも感動的ではあったんだけど……これまた由梨子への感情移入が出来なかったのが。由梨子が何で挫折したのか、苦しんでいたのかが上手く理解出来なかった。両親との時間があまりなくて、やきもきした感情からお試しのお願いで「みんな居なくなれ」と願ったのか。目立ちたくないとかそういう気持ちからなのか。
たまたま『絵を描くこと』が共通していて、主人公が自分の感覚で由梨子の絵を見て「これは絵を描くのが好きな人の絵だ」と分かるのは、二人の感覚も気持ちも繋がったように思えて良かった。そこから二人の距離が近づいて行くのも良かったんだけど、由梨子は絵で挫折したわけじゃなさそうだし、どこにどう感情移入すれば良いのかがブレていた気がする。あと押しに弱そうで目立つことが嫌いな由梨子が最初何故あんなに主人公に強気に出たのもよくわからない。

そんなわけで題名であるサナララのネタばらしも上手く響かなかった。エメラルドグリーンがテーマに使われてるのはそういう意味だったんだ、と違う納得の仕方をしていたぐらいだ。

あとショタ同人を隠し持っていた点としては同じ二次元ショタコンの身としては親近感を湧くべきところなんだろうけど、単なるネタにされただけなのでなんともかんとも。あと好きしょネタがあったのでねこねこソフトと何か関係があったんだっけ?と調べたけど関係はなさそう。好きしょはショタゲーでもなかった気がする。でも好きしょタイトルを言いたくなるのは分かる、語感が良すぎる。


困ったように『ふぇ…』っていうギャルゲーキャラに久々に出会って懐かしい気持ちになった。ちなみにこれを乙女ゲー主人公でやられると怒髪天衝くんだけどギャルゲーだと好まないけど許せる不思議。
不満が残ってしまったけれど、優しい心地にさせてもらえる作品ではあるし、うめ先生によく似たキャラデザも可愛らしくて良かった。こういう言い方はアレかもしれないのだけど、一息つくにはジャストフィットな作品だった。
08 2018

華アワセ 蛟編 感想

自分はこの作品の初出から知っていたのでこうしてプレイしている今があることがちょっと不思議な感覚。それにしても蛟編の発売が2012年っすか、発売当初は蚊に誤読されていた頃とかがもはや懐かしい。蚊が日本人に馴染み深すぎる漢字なのが誤読の悲劇を招いた……。

そんなことはともかくとして、オッサレーな特別な雰囲気のあるゲームだなと触れる前は感じていたけど、触れてみたら意外にも王道を突っ走っていた。流れは少女漫画を読んでいるようだった。自分は乙女ゲーは少女漫画の延長線上にあると考えているので違和感は全く無かったんだけど、華アワセはもっと独特の雰囲気を持ったゲームだと思っていたので。主人公と言う特別な存在、入学後すぐに儀式でクラス決め、イケメンに注目されモブの女生徒たちにイジメられる……などなど。あともっと暗くてシリアスかと思っていたらそうでもなかった。暗くはあるんだけど、暗すぎないというか。
でも所々に華アワセらしい味がある。特に後半はズブズブになっていく所も面白く見れた。あと各所で言われているとおり性的なことにそこそこオープンだった。挿れてないからセーフ理論だったけど、描写としてはペッティング程度だった。発売当時の一般ゲーでのセックス許すまじだった自分なら気になっていただろうけど、でも性的な要素もちゃんとした話の主軸にされていたので今の自分はあまり気にはならなかったし、蛟辺りが性欲を持て余してるところを見たのは大変愉快だった。笑ってごめんよ蛟。
安直なエロ描写ではなく、処女を失ったら水妹としての資格も失う場合があるってことなので、敢えてそこを設定に埋め込んだのは上手いなと。エロ描写って言うよりは危機的状況で使われることが多かったので、設定的な意味合いのほうが強い印象だった。
スカートは捲られるし、おそらくいろは以外の全員におっぱい揉まれてた気が。でもみこと君のおっぱいは本当にでかいので揉みたくなる男性陣の気持ちはわからなくはない。あと乙女ゲーで女性のおっぱいがでかいことを強調されたゲームはなかなか見ないのでそういう意味では新鮮だったかもしれない。

シナリオが重厚というわけではないけれど、上手くポイントを抑えていて惹かれていく様子は短いながらも納得は出来た。これも主人公の誘い水という周りの男性陣を引き寄せる設定の一つではあるんだけど、それでなくとも、華園という特殊な環境に置かれた普通の感覚を持った主人公に男性陣が興味を惹かれたり癒やされたりするのは理解できる。そんな普通な主人公が特別な設定がわんさか詰め込まれていてもなんとか進んでいこうとする様子も素直に応援できた。
粗を探せばあるんだろうし、欲を言えば描写は足りないんだけど、1400円+税でここまで遊べるのはとてもお得。蛟編とついているけども、蛟以外のルートも色濃く描写されていてすぐに終わってしまうような簡単なBADENDに走らない所も好印象だった。そしてそんな破滅に向かっていく様子を楽しく眺めることが出来た。何より華遷というゲーム部分もしっかり作ってあって、単なるADVではないところが良かった。自分はADVは余りゲームだと思っていない人間なので、そういう意味で華アワセはしっかりゲームの部分もありADVでもあり乙女ゲーでもありムック本でもあるっていうお得過ぎる、とても根気の入ったゲーム。
分割商法でありながらも、それに甘んじない作りで『蛟編』だけでも一つの完成された作品だったことに非常に好印象を受けた。そしてそんな私にいろは最萌という現状が胸に突き刺さっている。発売当初よりいろは最萌の方の心中を大変お察ししたい。


・システムについて
花札を使った華遷というゲームはトランプのポーカーに近い……ような気がする。私は序盤、何故か自分が捨てた札は相手に取られる可能性があるって勝手に思っていたんだけどそんなことはなかった。脳内でこいこいと混ざってるし麻雀も混ざってた。こいこいと違って山札は敵味方別でした。あと菖蒲札に思いっきりビズログって入ってるのは滅茶苦茶笑った。
役は華アワセオリジナルの役もあるしこいこいの役もあったので、こいこいに慣れ親しんだ人なら少々有利に進められるかもしれない。私はこいこいが大好きなので猪鹿蝶が出来た時はとても嬉しかった。でも終盤にならないと手に入らない札があるので、こいこい好きとしては出したかった役が出せなくてちょっと残念。
華遷のゲームシステムはレベル上げ要素もあるしゲームとしても楽しいし、バグもなく、とても楽しく遊べた。花札も好きだしカードゲーム好きだしレベル上げも好きな自分はいろはに1ターンキルかまして高笑いしてました。
ちなみに普通のADV部分の機能も問題なし。欲を言えば選択肢が多いのでジャンプ機能が欲しかった。でもここまで遊べたなら不満は一切ない。

・グラフィックについて
枚数はかなり多く、気合が入っていた。攻略対象が出てこないスチルもたくさん出てきて、まさか主人公が女の子に殴られてるシーンがスチルで出て来るとは思わなかった。立ち絵と別人になってることも多かったけど、骨格等が崩れてるわけではないので自分はあまり気にならなかった。あと自分は由良氏の絵が好きなので見れて嬉しかったが、個性的な絵柄なので気になる人は気になるだろうなと。
ちなみにハイパーおしゃれなOPがすごく好きで、毎回飛ばさずに見ていた。


以下よりキャラ感想。蛟編で何故他のルートもあるのかと思ったら、蛟以外は全部横恋慕ルートで爽快感を感じるぐらい清々しい。到底叶わない人を思い続ける登場人物たちの苦悩は涎がダバダバ出るほど美味しかった。

・蛟
蛟編のパッケージがアダルトっぽいから、唐紅みたいな性格だと勝手に思っていたんだけど真反対だった。とても堅物だった。
堅物で抑圧された人間が恋を知り愛を知り、己の欲望と苦悩するシーンは何度と無く見てきたので新鮮さはないけど、長くないこの作品でちゃんと心の機微に納得が出来る描写だったのは嬉しかった。正し蛟家の謎については余り惹かれなかったし、後半ルートに入って謎がバレても余り興味をそそられなかった。多分、苦悩している蛟の様子を眺めているだけで満足してしまったし、後半になって唐突に蛟の謎に突入していくのにちょっとついて行けなかったんだろうと。突拍子もなさを感じるほどでも無かったのだけど、蛟がハアハア言ってるところがそれ以上に面白すぎた。それと、明らかに危険だと分かっているのにガバガバセキュリティの学園についても白けてしまった。というわけで登場人物たちの苦悩のほうが楽しかった。
ちなみに眼帯についての設定は私が望月姓なせいか、望月望月言われまくってそっちが気になって余りシナリオに身が入らない悲しき事態に。ただ、『ツキの半身』が蛟ルートでも上手く使われていたのは感心した。今回のツキの半身はまごうこと無く蛟だった。
あ、一番のハアハアシーンであろう、足を舐め舐めするシーンは、挿れられない性欲を抑えるためにこんな変化球を投げてくるのか……と、ただただ笑った。大丈夫か蛟、とりあえず落ち着け深呼吸しろ。多分知識としては知ってるんだろうけど、全くそういうことに興味も無く過ごしてきたのに、主人公の存在+誘い水というおまけつきに、蛟家の血の設定も合わさって、箍がぶっ壊れてしまったのかな。でもどうしたらいいかわからずに足を舐め舐めしたのかもしれない。蛟さんそりゃもう前戯ですやん、と思いながら見ていたけど蛟に全くそういう意識が無く、正当な理由で行われている行為だと思いこんでいる所も可愛らし…いか?
ちなみに蛟が一人ベッドの上で主人公を思い悶えているシーンは、あーついに自慰に到達したかーと思いながら見ていたら(片手が下腹部に行ってるっぽいし)、差分で両手で目を覆いだして「自家発電した後に!?」とアレが自慰シーンだったのか気になって気になって夜もよく眠れる。


・姫空木
ヤンデレは嫌いじゃないしむしろ好きな方なんだけど、姫空木はあんまり引っかからなかった。描写が軽すぎるというわけでもないけれど、おそらく姫空木が主人公に惹かれる過程が描かれて居なかったからだろう。ルートに入る頃には既に姫空木は主人公に惹かれていて、そこから主人公の一挙手一投足に一喜一憂する姿が物悲しくはあったけれど。主人公が蛟を思っているのを知っていながら、蛟が存在しない思い出を作ろうとする姫空木は不憫。そしてその思い出の場所に蛟を連れてくるラストがあるのが痛々しくてとっても良かった。あそこで絶望する姫空木の激情は胸に響いた。眠っている主人公にキスをする姫空木では主人公は目覚めず、蛟のキスで目覚めるのも対比が皮肉。でも一番胸に響いたのは、ルートに入る時に主人公が無意識で消去法で姫空木を選ぶのを「うまい消去法だ」って皮肉めいて笑うのがグッサリ来た。主人公に全く悪気が無いところも合わさって綺麗にスッパリ切られた傷口のよう。とても滲みる。
あと名前の通り、姫と自分では思っていたみたいだけど、そんな姫って感じはしなかった。でも病んで主人公を人形みたいにしたのは、お姫様のお人形ごっこのようで奇妙さがしっくり来たし、姫だからこそキスで主人公は目覚めない。


・唐紅
華アワセを過激にした半分ぐらいは唐紅パイセンのおかげです。
でも処女だのなんだの言っておきながら、唐紅は前戯だけで水妹の条件を喪失させたことは無いっぽいのでその辺のルールはちゃんと守ってる。唐紅のような奴が遊びでも毎回挿れずに済ませてるってかなり強靭な精神をお持ちなのでは?まあ水妹じゃない人で挿れてるんだろうが。でも無法地帯な用に見えてヤリたい放題でないのはちゃんと理性が効いている証拠。そんで主人公の事を本気で好きになってしまう過程も感情移入出来たし、そんな主人公に「突っ込みてえ!」っていう愛の告白は笑ったと同時にこれほど唐紅らしい告白はないなと思えて一気に好きになってしまった。意思も、行動もハッキリしているし、パイセンが居なくちゃ蛟と主人公が近づくのはもっと時間が掛かったと思うので、二人はもっと唐紅に感謝……はしなくてもいいか。
主人公の蛟への思いが変わらずに、はっきりとした対応を取ったことで唐紅が本気になってしまって拗れて行く。主人公が汚されてしまうと思った蛟が病んでいくのも良かったけど、もう蛟が元に戻れないと悟った唐紅が、おそらく蛟の残っているか残っていないかわからない理性に対して「男見せろよ、蛟…」と全く茶化さずに喧嘩を売るのが無茶苦茶ぐっと来た。それまで『童貞』だの『蛟だってブチ込みたくてうずうずだ』とか煽ってたのに、ここでガチンコ勝負を仕掛けるところが格好いいと評さざるをえない。
あと唐紅は水妹と遊んでは居たけども、ある程度の信頼関係は保っていたんだろうなと。最後に蛟側についたところで唐紅の側にたくさんの水妹が倒れているスチルは強烈な印象に残った。だらしがないけど割り切っている良い関係性だったんだろう。命を賭して唐紅を支えたいと思えるほどの。唐紅の力に耐えられる水妹が居ないから複数の水妹が交代で担当しているとのことだったけども、その水妹達が唐紅の危機的状況を心から支えようと思ったんだろうなと、歪なようで居てどこまでも真っ直ぐな唐紅だった。あっぱれ。


・いろは
プレイ前の華アワセの知識では、なんか完結編だけ長い間出てないみたいっていうぼんやりとした意識でいたのに、その出てない人が最萌になってしまうとは思いもしませんでした。はい。助けてくれ公式さん、いろはと望月(私)を救ってくれ。
いろはは感情表現が乏しいから、ちょっと出る程度の感情が濃密で濃厚なように感じられる。甘いものが好きっていう設定も小刻みに上手く使われていて非常に萌えた。無機質なように感じられる中で、時折感じる人間臭さが可愛らしい。やはり乙女ゲーはギャップ萌えの旨味が半端ないなと思えたキャラクターでもあった。ラストで主人公があげたりんごチップスをちまちま食べていたっていうのが明かされるところで私は倒れた。
でも感情が乏しいようでいて、だからこそ分かりやすい。ちょっとの変化に気づきやすい。蛟が敵側だと断定するのも主人公を思っているのもあるけど、嫉妬から来てるのがまた美味しい。そこで蛟が自分が死んでも主人公への思いは消せないと断言することで、結局いろはも『蛟編』というこの世界に敗北する。立場的には有利なのに、負けた悔しさで当たり散らすかのように蛟を殴る蹴るの暴行するのがいろはの敗北感が強烈で良かった。これは先生も指摘していたけれど。
ループしてるっぽいし無意識下で主人公を思っているっぽいし、謎が多いけれど、おそらく主人公のことを一番に考えているんだろうなと察せられるので……何より主人公を一番に考えているキャラに私は猛烈に弱い。主人公が地球の中心だと思っている人間に弱い。
自分を選ばないと悟っていてそれでも一時の選択でも自分を選んでくれた嬉しさに気付いているのか、居ないのか。ラストでいろはの歪みから追い詰められて、そのことに全く気づかなかったところを見るに、無意識的に選択していたのだろうか。どうしようもなくなって主人公にも死を強要するのがそれでも自分を選んで欲しいといういろはの不器用な願いのように感じられた。そんで感情の乏しかったいろはが泣きながら自分だけ死を迎えるのが、それがまた、いろはの主人公への思いを感じられるようで悲しいけれどとても心地が良かった。

いろは「望月が血を流している。これは、もっとも選んではいけない運命だった。だが、もう…止めることは出来ない」

私のことか?


・百歳
中の人の若干無理したカマ演技が途中から心地よくなってしまった。私は若い女性のビジュアルに男の声が流れるのが好きみたいだ。男性声優を起用したのは理由があるんでしょうが。なんとなく本気で主人公のこと好きっぽいけど、最後までサポート役に回っていたのは好印象だった。


・斧定九郎
実は敵側に100万ペソ。それはそうと白パンツってそんなにおこちゃまなんだろうか、パンツは色じゃない形だ。先生は全然わかってない。
あと今回花札を調べてて知ったんだけど柳に蛙の札の人は斧定九郎っていう歌舞伎に登場する人だったこともあったと知って感心した。名字があるのもそういうことだったのかと。


・みこと(主人公)
意志が弱いように見えて強い。だが乙女ゲー主人公らしく鈍感で、その鈍感さが周りを歪ませていたのは不運。鈍感なだけでこんなに人が歪むのは彼女だけのせいでもないような気がする。
頑張ろうと努力する様子は見られたし、自分の弱さを改める意志の強さも持っていた。そしてなにより最後まで蛟を思い続けて、ハッキリとした対応を取る。しかしどうしても周りごと歪んでいく。泉姫としての素質、誘い水、いろんな要素が重なって周りを巻き込んでしまうのが不運だったとしか。あと色んな人におっぱい勝手に揉まれたり股に手突っ込まれそうになったりしてそういう意味でも可哀想だった。女の子にはもっと優しくしなさい君たち。


洗脳や催眠描写もあったけど大体叩けば治ってたのは笑った。そんな感じでご都合主義的な展開もあったのだけど、そこで不満を感じることは殆どなかった。微々たるもんだったからだと。あと一人の女の子に狂わされていく男たちの物語って感じがしてよかった。これの主人公はもしかして男性陣のほうなのでは。
前述したけど、エロは危惧してたほどエロくはなかった。挿れてないからダイジョーブだって唐紅パイセンも言ってた。あと男性陣のほうが喘いでた気がする色んな意味で。

終盤怒涛の『望月』単語ラッシュに、望月姓としてはドギマギしっぱなしだった。作中では満月という意味で使われるけど、そういう時は自分は『ぼうげつ』って読むようにしていたんだけど、音声ではしっかり『もちづき』と呼ばれるから呼ばれる度に自分を呼ばれてるようなでも美味しいような、不思議な心地だったという、どうでも良い話でした。ちなみにもちろん本名じゃないですが、由来はモチカリこと望月花梨先生。

これは完全な余談だけど、自分はカードゲームやボードゲームが大好きな人間なので、プレイ中どうしてもこいこいがやりたくなって無料のアプリ落とした後に、麻雀もやりたくなってアプリを落とし、今はポーカーがやりたくなって居る。そのうちソリティアとかやりだしそう。あとガネクレFDのペグソリティアで本編そっちのけでカンストするぐらい遊び倒してたのを思い出した。
花札はこいこいのルールが好きなのもあるのだけど、それ以上に花札の絵柄が完成されすぎたデザインで大好き。雷札(と勝手に私が呼んでいる)が柳で取れることを知った時のあの衝撃。幼心に「柳要素が何処にもない」と思ったのを思い出したけど、今になってアレがカス札と知って二度目の衝撃を受けている。全然カスっぽくないんですが……。
01 2018

タイトルが浮かばない雑談

久しぶりのボブゲで楽しんだような疲れたような。


●大正メビウスライン余談
この作品が元は乙女ゲーとして作られる予定だったと知って膝から崩れ落ちた(出典)。
主人公が女くさいのはこれの名残なのかなあと思った。実際この話を聞いた時に、女ならなんでもないのになあと思ったんだよなあ悲しい。でも何度も言うけど私は男同士が全裸でぶつかり稽古してるところが見たかったので、なんとも言えないところではあるのだけど。でも乙女ゲーだったらそれはそれで萌えただろう。性別が違うというだけでこんなに色々受け取り方が変わってくるところは面白い。
色々突っ込みたい細かい部分もあったんだけど、大筋は解決したし良いかと思えてしまった時点で、私がこの作品に入れ込む熱みたいなものの量に気付いてしまってそういう意味では悲しかった。期待していた部分も大きかったとは思うが、好みの部分じゃない部分でも合わないところが多々あったので。設定はある程度日本神話をなぞっては居たけれど、これはファンタジーな作品だと思った。それは作り手がある程度世界観のルールを決められるということでもある。『異能』という単語だけで済ませられるけど、術は一体どういう理屈で使用されるのかは分からんかったしそういった細かいところまでは突っ込まれない。もちろん理解しきれない部分もあったんだろうけども。
でもそう言った細かい部分はファンタジーであれば作り手のさじ加減だ。自分はそういう細部まで決めた状態で進む話が読みたかったし、実際そこが気になってしまって上手く物語に入り込めなかった。
あとあの文章の書き方は成功とは言えないんじゃないか。雰囲気を出すことは大事だけど、文章が第一に感情移入する部分なのだからそこが阻まれてしまったらどうしようもないのでは。

なんだかんだと言ったけどまだボブゲがしたいというかぶつかり稽古が見たい気持ちが薄れていないんだけども、ボブゲはこれで二作連続で姫受けに当たってしまったので、次はもう敢えて主人公攻めの裸執事かノーサンでもしようか迷っている。あと数年積んでる神学校……なんだかんだ全部毛色が違うからそれはそれで楽しめそうだけども。

そうだそうだこの作品をやる前にもし神をプレイしていたことがこんなにメビウスラインに響くとはまさか思わなかった。もし神で日本神話に触れていなければメビウスラインでの表現ではもっと眉をひそめていた気がする。もし神も分かりやすかったとはいえないんだけど、私がゲームで触れてきた日本神話の中で一番もし神が分かりやすかった。かといえオススメできるかってーと……超絶変化球を味わいたい方にはぜひともオススメします。


●そんなこんなで華アワセをしている
由良ゲーはラブレボ以来です久しぶりだ。エロゲと迷ったけどもサクッと終わると聞いて華アワセを選んだ。
華アワセは発売前から知っていた作品だったし書店でも見かけていたけど、性的表現があると聞いて当時は敢えて避けていた。当時、と言っても数年前だけど、一般ゲーでおセックスをやられるのがすごくいやな気持ちになった期間があってそれが原因だったのだけど、もう今ではそういう気持ちも緩んできた。時代の流れにはどうやったって逆らえないし、年を取るとだいたいのことがどうでも良くなるとかいうそれでもある。でも、18禁だったらガンガンやってくれって思えるのは勿体無いなーって思う、審査とか面倒なんだろうし、書店で買えるってコンセプトだもんなあ。
ちなみに花札についてはだいたいルールを知っているし好きなのでどんと来いだ。猪鹿蝶と月見酒大好き。大物感がある。あと菊を揃えるのが好きだった、揃うことめったに無いけど。と言いつつ実際には花札じゃないっぽいらしいんだけども。

あ、ちなみにラブレボはマッキーが好きでした。久しぶりに買い直そうか……。
よくわかったようなよくわからなかったような、煮え切らない感じで終えてしまった。全体的な構成から見てツッコミたいところは多々あるんだけどそれ以上に色々相性が悪かったのも楽しみきれなかった要因だろう。もっとエグいキャラが欲しかった。


●ミサキルート
主人公のそばに現れては理由もなく主人公を守ってくれる親切なおじさ……いや、おにいさ……?とにかく男性。
話の流れが大筋分かった時、私はミサキの正体をお前刀だろと思いながら見ていたのだけど、これは半分当たっていた。桃の木の精霊?神様が、刀を依代にしていたらしい。ごつい精霊だな、すごいな。
ミサキルートは伏線回収とネタバレのオンパレードだったのでそこはある意味楽しかった。けど、事実を語られるだけなので楽しみきれはしなかった。これは大筋の話に興味が惹かれなかったのと、内容に察しがついてしまったから。だから物語を追う楽しさも半減してしまった。

そもそもこの作品自体が日本神話を元にしているっぽいので、昨年日本神話を題材にした作品をプレイした身としてはだいたいのことが予想できたし、背景に映ってる浅草凌雲閣なんかは絶対ぶっ壊されるんだろうなと思ったらやっぱりぶっ壊されました。自分あの建物好きなのでちょっと悲しかった。でも背景に使われるだけで実際に壊れたシーンとかは背景で出てこなくて残念ではあった。あと関東大震災と絡められるんだろうなあと察せられたので、これは遙か6かメビウスラインをやるかでネタバレちゃうのはプレイするタイミングが悪かった。
それはともかく、日本神話を題材にしていながら、それについての説明があまりないのは如何なもんかと。自分も日本神話に関連する用語や内容を覚えていたからまだ理解できていたのであって、これが無かったらさらにちんぷんかんぷんなことになっていた気がする。やっぱり用語辞典が無いのは不親切だよなと。

物語の真実へと集結していく点は面白いようなそうでもないような……と言った感じだったんだけど、明かされた真実も日本神話をなぞられていて、そういう意味での衝撃もなかったのが。でもラスボスの昴后が国とか云々より女の執念だけで周りを振り回していたのは面白かった。とんでもない迷惑な話なんだけど、そこまでの強い意志で行動するキャラを自分は結構好ましく思う人間なので。ただラストで、昴后が一生懸命夫を復活させようとしていたけどもそれが上手く行かずに一緒に黄泉の国へ行くのでも満足そうだったので、こんな壮大で面倒くさいことをしなくても良かったのではと言う気持ちも拭えない。でもまあここまで来たらそんなこともどうでも良くなっていた。

ミサキについて全然語ってないが、主人公との関係性は面白かったけど、萌があったかというとうーん。昔からの家の関係もあるしお互い惹かれ合う気持ちがあるのも分かるんだけど、正直言って好みじゃなかったの一言に尽きるかもしれない。あとミサキが霊力を使いすぎたかで人の形を保っていられない、でも主人公から力を供給すれば大丈夫ってシーンが来て、自分はワクワクしたわけですよ、ようやく主人公が入れる方になるのだと。そしたらディープキスだけで済まされたので、そこはチンコツッコんで出すもの出すところだろが!って何から何まで歯車が合わなくて笑った。なんだか悲しくなってしまった。

GOODEDについては上記の昴后の行動の動機等は明かされないまま終わるのだけど、TRUEEDではラストでミサキが力を使い果たし、嗚呼余韻もいいし美しくて切なくてきれいなまま終わったなあと思ってEDが明けたエピローグで小さいサイズで復活してて本気で吹いた。別に完全に消滅したわけじゃないんだし、地元の桃の木の下で復活を待つ主人公って形のほうが儚くていいのに。
最後の最後まで合わない作品にオチをつけられたようでそういう意味では良いオチだった。いや良くない。


●サブキャラ雑感
・柊京一郎(主人公)
何と言っても、その…………何度も言ってきたけれども彼は中身が女性に近い。いずれ「だもん!」とか頬を赤らめて言いそう。怖い。どのルートでも相手キャラに居るかいないかわからん婚約者だのなんだのに嫉妬しててちょっと引いた。
もう序盤から自分の中でこの人をどう扱ったらいいのか、チンポコ付けたら良いのか外したらいいのか、うんうん唸って悩みながらプレイしていたのだけど、途中で制作陣がわざとこういう性格にしたんだと察することが出来て、こういう性格なのだから仕方がないと受け入れた。受け入れたけど納得はいっていない。
結構な度合いで自分の意志が定まらない。意志が弱いのとはまたちょっと違うような気がするし、変なところは頑固だった。ミサキからこの件に関わるなと言われても「知ってしまったからには」とか「国のために正す」とかなんとか言ってとにかく首を突っ込みたがる。そのくせ死霊には怖がって逃げたりする。その刀は何のためにあるんだ。
主人公は迷っても意志が弱くても、最後の最後で意志を決定してくれればそれで良いんだけど、ずっと悩んでたり流されるままだったのがなあ。でも元はと言えば彼の家は女系らしいし、そんな彼が女っぽいのもわからなくは……ないな、ない。
ちなみに帝大に入れるぐらい頭が良いらしいが、そんな様子は見受けられなかったのは残念。

・伊勢馨・薫
私が双子好きというのも後押しして、この二人の関係性はめっちゃ萌えた。とにかく薫と離れたくない馨の、別離シーンでの叫び声は声優さんの演技も相まって強く心に残った。馨も薫もちょいちょい壊れている部分がある所も面白い。馨についてはとにかく薫に執着しまくるのはTHE双子って感じがして双子好きとしてはたまらなかったし、薫が逃げた京一郎を楽しんで犯すBADEDは仄暗い感じがしてとても良かった。
なにより館林隊の中で一番死を受け入れているのが薫っていうのも良い。最期は本当に潔くて、無邪気な薫が居なくなってしまうことを悲しめた。あそこで館林に介錯を頼まなかったのは、館林の手を汚させたくないっていう気持ちもあったんだろうか。陽の気で後腐れ無く主人公に送って貰いたいという気持ちもあったのだろうけど。

・時任灯子
必要だったのか?と思うぐらい影が薄かった。旦那の話もなんだか有耶無耶な感じで明確に解決するわけでもなく。でも館林ルートのBADで夫を召喚して千家もろとも自爆するのは格好良かった。館林よりかっこよかったのでどうしたものかと頭を抱えた。

・雄真
雄真×時雨が見たかったです。


●総評
・システムについて

ADVとしては使いにくいところはなかった。個人的には文字フォント変更を好きにできるのは有り難い、これが出来るPCゲーは少なくなってしまったので。
良かったのは演出面か、スチルでは髪の毛が動いたりお湯や旗が揺らめいてたり技のシーンがキラキラ輝いたり。これはとても細部まで行き届いていて感心したけれど、髪の毛の動かし方だけはいびつでそこは気になった。
物申したいのは小難しい単語がわんさか出て来るので絶対に用語辞典は必要だったかと。あと、表示と読みが違う部分があったのでそこはフリガナも振るべきだったと。(撞球を「どうきゅう」ではなく「ビリヤード」と読む等)
あ、起動する時間に寄ってタイトル画面に現れるキャラが違うっていう細かい演出を地味に楽しんでいた。背景に溶け込むように小さく居るんだけど、夜になるとミサキさんが一人でこっちを見ていて怖かった。ちなみに深夜に起動すると誰も居ないのかと思いきや屋根の上に時雨さんを発見した時はめっちゃ嬉しかった。ウ●ーリー見つけた時みたいな。

・グラフィックについて
崩れていたところは見られなかったし、どれも見られて有り難い出来だった。筋肉量もキャラに寄ってちゃんと変えられていたのも良かったなあ。個人的な好みだけど、長髪キャラの髪の毛のサラサラっぷりが好きです。あと軍服かっこよかった、ショタが可愛かった。(頭を空にした感想)

・シナリオ
文章はとっつきやすいのに小難しい単語を使うから読み難いっていう、良い部分を相殺していた。文章に小難しい単語を使われても大正感が出るわけじゃないので、もっと仕草とか生活の動作とかで大正っぽいところを出して欲しかった。実際行く場所も限られていたし、行動も会話か戦闘シーンが大半を占めていたので最後までなんともピタッとハマらない感じがした。
自分にはわざと小難しい単語を使って大正感を出そうとしか感じられなかったのが悔やまれる。大正時代に活動した建築家とかもちらほら話題に出されていたけど、それはほんの一瞬だけで、知識が上手くシナリオに落とし込まれている感じがしなかった。というか千家邸がジョサイア・コンドルが設計したからうんぬんかんぬんをエロシーン中に語られた時は暁英ファンとしては心が脂汗をかいた。

重要なイベントがさらっと語られるだけで終わるのは時系列も話の流れもわかりにくくてそこで結構躓いた。過去に大体のキャラクターに関わってくる重大な事故イベントも、キャラの口から語られるだけで回想が挟まれない。主人公の過去も最初の回想だけで終わって後はだいたい今の主人公が思い出した形で語るだけだった。

あとは日本神話に触れているかいないかでシナリオが大体読めてしまう。私は別のゲームで予習してしまったので、一週目中盤辺りでどんな作品かが読めてしまって、物語の謎も楽しむことが出来なかった。大筋のシナリオは上手くまとまっていたとは思うが、前述したとおり文章が馴染みにくいので、理解して進みにくいという欠点が最後まで響いていた気がする。

キャラクターのやり取りを楽しめれば良かったのだろうけど、そこも上手く引っかからなくて辛かった。どの人も国のため、於上のためと口では言うが、結局は自分とその周囲の人に留まっていたのも感情移入を阻んでしまっていた気がする。


おすすめ攻略順は、
【 時雨→館林→千家→ミサキ→TRUE 】
ミサキは二週目からOKらしいが、最後に回したほうがスッキリ終わりやすいというか、TRUEがミサキルートなので。


主人公が総受けでも姫受けでも良いんだけど、中身が女なのは想定してなかった。そしてこれがボブゲにとっての地雷だとはじめて知ることになったのはある意味面白かったです。
文章は読みにくかったけど、それでもライターがちゃんと大正時代を調べたんだなあと分かる用語だったりに触れられたのはやはり嬉しかった。コンドルもエロシーンじゃなければ喜んだと思う。浅草凌雲閣も建築家だったりについて語られたのは嬉しかった。欲を言えばもっと思想だったり軍国について語られるのかと思ったら、そうでもなかったのでもうちょっと濃いのが読みたかった。