全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

もし、この世界に神様がいるとするならば、このゲームをもっと面白くしてください。(懇願)

プレイ中何度そう願ったかわからない。多分作中のイザナミを速攻で目覚めさせる事が出来るぐらいは願った。
一周目はシナリオの新鮮味を存分に感じられたのでまだ良かったし楽しめたのだが、二週目以降はよくこれほどカル◯スを薄められたな……と思わず感嘆のため息がでるほどの文量だった。このシナリオがすごいのは、多大な文量にも関わらずまったく心に響いて来ないところにある。次々とドロップアウトする仲間たちに対して、不動とも言える程の心の揺らぎが全く置きないのはある種の才能なんじゃないだろうか。そして何よりすごいのは一応展開をちょこちょこ変えては居るものの、たどる道は基本的に同じなことである……だから読める、どうなるか読める、邪魔されても「大体次アイツが邪魔してくるな」とか読める、同じような展開の話を何度も何度も読まされた上に展開は味がしなくなるまで薄めたカル◯スを気道が詰まってむせこむまで浴びせられて辛かった。

長い、とにかく長い、何と言っても長い……長くても面白いなら耐えられるが前述したとおり二週目以降の味はお察しくださいの一言に尽きる。頑張ってシナリオを咀嚼してソムリエが如く「香りだけでもなんとか……!」と頑張っても、その香りが全部で4人×2セット(混沌ルートと真相ルート)=8回もやられると最終的に鼻から飲んで口から出すみたいな浄水器に成り代わっていた。
そして一生懸命◯ボタンを連打して速読しても、今度はシステムが阻む。演出でいちいち止まる、スキップ出来たとしてもカクカクし演出でいちいち止まる(どのぐらいカクカクしているかというと、強制スキップをかけても何の話をしているか分かるくらいにはカクカクしていた)、ジャンプ機能は未読までスキップするのでこの何か大事なものを失ったスキップ機能を悲しい気持ちになりながら使うしか無い、メール着信のSEは◯ボタンで途中キャンセルができず音がなり終わるまで待機しなければならない。途中から悟りを開くための修行だと思うことにした。作中のキャラたちの痛みが、別の痛みとなってこちらの世界にまで伝わってきているのだ。こんなに別のところに感情移入出来たことは今ままであっただろうか。(反語)

一周目の感想を残した時はまだ楽しかった。長い作品は好きだから長さは苦ではなく、キャラも展開も初めて体感したからだ。二週目以降まさかこんなことになるとは思わず、自分は改めてRejetのポテンシャルみたいなものをね、感じましたよね。


●弓倉ネジ
そんなわけで正直どのキャラもあまりこれと言った展開の記憶が無いけど、ネジで強烈に記憶に残ってるのは、主人公が自分には性別がないと打ち明けても「そんなの関係ねえよお前はお前だ!(ドン!)」みたいなこと言った後にセックスしようぜ!になったことですかね。ドン引きしながら大笑いするという体験をさせて貰ったのは久々だったよネジ、お前は逸材だ。これほど格好いい「つべこべいわずいいからヤラせろよ」は今まであっただろうか。(反語二回目)
しかもその返事を受けて主人公も「私を受け入れてくれた…!」みたいな反応をするので、私はもう御輿でも担ぐ勢いでワッショイワッショイな気分になり、よ!ご両人!やるねえ!と画面に向かってわけの分からない相槌を打つテンションが出来上がってしまった昼下がりだった。

あと化物が校舎で暴れまわった翌日に校舎が直ってたのを見て一瞬狼狽えるも「ま、いっか」とか言ってスルーした時には何故か自分の中で喝采が置きた。この大らかで広い心、すごい。とても自分には真似出来まい。あとは「来んなよ!絶対来んな!」って上◯竜◯みたいなフリされて真っ昼間にワハハハ笑った時は流石に自分はちょっとあっちの世界行って戻ってこれなくなったのかと些か不安になりましたね。

ここまで展開がほぼ一緒(いつの間にか好きになる→敵キャラAが味方になったり敵になったりする→元の世界に戻ろうとする→色々あって邪魔されて仲間が離脱していくけど愛情>越えられない壁>友情なので置いていく→ラブラブハッピーエンド※兄は大体空気)なので、こうなると楽しむのは攻略対象たちの過去やトラウマなんだけど、どれも胸クソ悪くて、でも胸クソ悪いっていう心の揺さぶられ方をされるからそこで楽しんでいたという、自分でもよくわからない楽しみ方をしていた。
ネジは過去父親から暴力を受けていて、その父親を毒殺したのだけど、作中でもオニになったネジが主人公の母親をムシャムシャバリバリーしてても主人公はハイパー広い心で許してたのはなんか読んでいて、このへんは理解できなくても良いやと正直思った。


●神里キョウ
父親がアメリカ人だけど、父親にとっては遊びだったらしく、その後父親とは別の外国人(男)に君は綺麗な子だねと強姦されかける(された?)という大リーグボール養成ギブスを解き放ったかのような予測困難な変化球の過去を持つお方。一応伏線はちらほら貼られてたので、明かされた時は「ああ~」と納得が行った。ここでプレイヤーも傷を負える部分なのだろうが、「ああ~」っていう反応でお察しください。

キョウルートの記憶は「なあ、俺の事好きなんだろ?」とかやたらと攻めてきたこと、少しは引くことを覚えろと頭を引っ叩きたくなるぐらい発情なされていた。「なあおい俺のこと好きなんだろ?俺はお前のこと好きなんだけど、俺のこと好きだって言わねえと止めねえよ?返事聴いても止めねえけど(要約するとこんな感じ)」に対しての主人公の「えっ…あっ…」って反応は、乾いた笑みを引き起こすにはもってこいだった。Rejetはこういった会話にならない系の攻略対象を生み出すのが本当に上手だ、見事な手腕だ。

キョウの妹に関してのエピソードは割りと恐怖心を煽られて良かった。アズミちゃんが化物になっていく気味の悪さとか胸クソの悪さとかも良かったし、キョウがどれだけ家族に執着していたかも感じられて良かった。しかしながら全くもって後を引きずらないのである。ちょっと泣いて悲しんだらすぐに愛を語り合うので、家族愛ですら彼らの愛には勝てない。ちなみに主人公がすぐ願えばアズミちゃんは化物になる前に助かっただろうに、選択肢ではそんなこと神に願う前に自分で頑張ればどうにかなるんじゃないかレベルのさしてどうでもいいことを選択させるのでこの世は不条理だ……。

あと事故にあったキョウが記憶喪失になって「誰だあんた」とか言ってきた時は、お前ちょっと前にその辺のホテルで一発ヤろうぜ的なこと言って主人公ドン引きさせてただろうが忘れてたとは言わせねえぞと胸倉を掴みにかかりたかった。

そんな感じでキョウルートで一番楽しかったのは、スーパーの安売りでのおばちゃんとのバトルですかね。


●指乃シュリ
シュリルートでは主人公をいじめてくる朋子との和解が比較的ちゃんと描かれていてよかった。絶対にそこじゃないところで楽しんでいるが、楽しんだもの勝ちだ。
自分を頼って貰えるような友だちになりたかった朋子と、近づきすぎて傷つけてしまうことを恐れた主人公と。両者お互いを思う気持ちもあるのに、すれ違って、敵につけ込まれて、どうにもならない結末に堕ちていくのは物悲しさもあった。シュリが「性別中途半端な主人公が友だちになっても良いのか迷ってたんじゃないか」的な考察してたけど、全然そうじゃなくて笑った。そういう思いもあったのかもしれないが、根本はそこじゃない気がする。朋子がいじめを行う前はちゃんと主人公を思ってくれていたことは心に響いたし、この芽生えるはずだった友情はやたらと暗い過去を背負わせたがるこのゲームの中では唯一と言ってもいいほどの清涼だった。主人公も主人公で、朋子を大切に思うからこそ、そして自分の異性を引き寄せる体質で中々はっきりと踏み出せない性格になってしまったのも理解が出来て良かった。
そしてルートに寄ってはちゃんと和解するのが良かった……その後の展開はいつも通りだったけど、真相ルートでは現実世界(中つ国)でもちゃんと再会してそこで主人公が一歩を踏み出した描写があったのは心温まった。

全然シュリの話してないや……いや、他の三人よりは大分楽しんでいた。過去についても実の親とは別に育てられたけど、実の親との関係はまだあって慕っていたところで、実の親が殺人未遂を犯したところを庇ったら実の親に嵌められただけだったという……これを楽しんだと評するのも如何なもんだけど、ありがちな暗い過去設定と言うよりはちょっと変化を加えた感じで読んでいて面白かった。
ちなみにこの実の親の表記が「にこやかな男」だったのは笑った。もっと他になんかなかったのか。

シュリもシュリでお盛りになられておられたけど、頭脳派キャラだし、主人公に対してちゃんとはっきり物を言え!と怒ってくれるところは良かったです。性別がないことに関してはいつも通りそんなの関係ねえだったけど、ここまで浴びるようにその反応を受けて来た身からすりゃ、知ってたと一言で綺麗にスルーできる自分が出来上がっていた。


一体何がここまで長引かせているのか自分なりに分析してみたのだけど、1回でいいイベントを複数回やったりすることが多いところも一因だと思った。
例えば、脱出しよう!→化物1に襲われる→仲間が犠牲になる→化物2に襲われる→なんとか切り抜ける→大きな岩が邪魔してる。 こんな感じの展開が山ほど来る。くどい。『道を阻まれる』だけのエピソードにここまでされると、わー大変だハラハラするという気持ちに至る前に、辿り着かなくてもいいんじゃねえ?って気持ちにされる。こともあろうか終盤になってこういう右往右往右往左往左往左往左往するエピソードが盛り込まれる。
キャラA「俺のことはいい、他の仲間と一緒に先に離脱を!」→逃げる→出口付近で敵に遭遇、キャラBやられる→キャラC「キャラAのところへ戻ったほうが良い!」と言われた時はもうどうしようかと思った。どうしようもない。
シナリオに独特の味があればまだ楽しめるが、キャラたちに「もうちょっと考えて行動してくれや」と思わせられた時点でこちらとしては虚空を見つめる瞳で◯ボタンをひたすらクリックする作業に徹するしかあるまい。

ちなみにエースルートで語った女子のいじめ描写はどのルートでも序盤だけで笑った。笑うしかない自分しかそこには居なかった……。

そんなわけで期待の大本命、マサト兄様のご登場です。兄が何をしでかすかの期待だけでここまで来たもんだ。ちなみに過去に彼が主人公に何をしたかはすでに語られているため、私は本当に攻略対象なのか?ハッピーエンドとかあるのか?とか思ったけど、彼と同じようなことをしでかした攻略対象を別のゲームで出会ったことがあるので全然オッケーじゃないけどオッケーです。返り討ちにしてやる。
16 2017

暑いなと思ったらもう7月だった

暑い。……暑い。ここはどこか……本当に北海道なのか。釧路に行きたい。(冬は積雪量少なく夏は涼しい)


●カラマリ雑談
序盤は右腕がもげるかと思うぐらいツッコミの手が止まらんくてどうしようかと思ったカラマリだったけども、プレイし終えたらこら人気出るの分かるわーと思う出来ではあった。オトメイトの中ではかなり上位に入るぐらい好きになれた作品。でもあと一歩なんだよなー……ってこれ新作乙女ゲーの感想残す度に毎回言ってるな。でもカラマリは本当に惜しいところまで来ていた。あとちょっとアドニス側の描写が深ければもっと痛みでのたうち回れただろうになと思ってしまう。
これは乙女ゲーム全体に感じていることだけど、痛い展開、いわば残酷すぎて目も当てられないような描写っていうのにまだ出会ったことがない。話を読んでいても、痛いは痛いけど、心に痕跡を残すような痛みではないというか。でも自分はもうグッサリ来て落ち込んで涙ちょちょぎれるぐらいの話が読みたい。苦しみまくってその物語について色々考えたり自分の考えを持ったりしたい。ドMか。
そのためにはどうしてもある程度のシナリオの長さが必要なんだけど……カラマリは敵側の描写がやっぱりちょっとあっさりな部分があって掠めるぐらいの傷でしか無かった。加害者でもあり被害者である面々の生い立ちから心の傷までをえぐってほしかったなー。
でも萌えを外さないオトメイトはさすが。萌えっていう感情は上手く言語化出来ないんだけど、オトメイトのゲームではどんなに設定に穴があってもそこだけは外さない力強さが毎度やる度にすごいなと。
ここからは黒幕さんとかアドニス側の話。隠しますよ。
二次創作畑出身の自分はたまーにキャラにイメソンをつけるのですが、黒幕のイメソンはTK from 凛として時雨のSignal。アニメ91DaysのOPですが、このアニメのテーマが復讐でそこから連想しただけのことです。「Day」も掛かってるし。あ、91Daysもいいアニメですので、未視聴の方は是非。零が無限零が無限零が無限……。それにしても黒幕はイメソンたくさん付けれそう。

黒幕をどうにかして救う方法考えたのだけど、どう頑張ってもXDay事件が起きる前にイベント起こさにゃならん。白石も歯車が噛み合えばあんな悲しい結末にはならんかったよなと。でもあのどうしようもなさが詰まったEDは結構好きです。柳ルートの冴木の結末も。哀しんだ世界に裁かれる冴木の悲しい結末は結構胸に響いた。
自分はこういうもうどうしようもなくて悲しい結末も大好物なんだけど、それと同じぐらい皆ハッピー大団円EDも大好きなんですよ。だから両方あったら良かったなーって思う気持ちが止められない。もう脳内で頑張るしかないのか……いやフル稼働で頑張ってるが今。
でもアドニス側ってなんとか止められそうなんだよな。そのぐらい主人公への比重が半端なかったのもある。正直探偵事務所の面々必要なかったんでない?ってぐらいのアドニスキラーだった。多分事件が起きる前に主人公が黒幕のことを好きになってたら絶対なんとかなる。そんで色々戸惑って混乱してぐっちゃぐちゃになって傷つけあって反発しあってでも結局くっつく話が見たかったなーー!見たかったなーー!(大声)
なんで自分こんなに黒幕の事好きなのかと思ったけど、元々不憫なキャラが大好きなのだった。
終わり。
キャラで言うと黒幕が一番好きだけど、ルートで言うと岡崎ルートが好き。岡崎みたいな死にたがりの頬をぶん殴って「御託は良いから私と一緒に生きろ」って言う展開が好きでした。打ってて既視感あるなと思ったが、これ望美だ。


●アニメの感想
けものフレンズを見た。これは良い、本当に良い世界だ……「へーきへーき!フレンズによって得意なこと違うから!」はほんと名言。サーバルちゃんはすべてを救う。心がきれいになるアニメだった。ちなみにこの後旭山動物園に行く機会があって、「ライオンのフレンズが見たい」って友人に言ったらすっごい引いた目で見られました。
けもフレは一話乗り越えたら結構続けて見れるほのぼのアニメ。2話以降も合わなかったら、ちょっと見続けるのは厳しいところもある。良い感じに謎を織り交ぜながらフレンズたちの世界がほのぼのまったりで本当に心温まる。トキの金朋の演技がやっぱり良かった。金朋は言動ばかりが目立ってますけど、演技力とてつもないんですよ、知ってほしい金朋のすごさを……ご出産おめでとうございます。
あと百合っぽく作られてるようにみえるけど「フレンズ」なのでちゃんと友情なところも良い。百合も嫌いじゃないけど、可愛い女の子の友情ほど心が洗われるものはないですね……現実にない美しさがここにある。

シンフォギアももう4期ですか?5期?あれどこまで進んだんだっけ。前回そんなに面白くない印象があったんだけど、今期の1話は結構楽しめた。クリスちゃん好きなのでたくさん活躍できそうな予感がしてワクワクしている。某声優に関してはもう……上松氏は彼の起用に関してはもうちょっと配慮したほうが良いのではと思う次第。演技は悪くなかったとは思うが……。

刀剣乱舞も見てますが、自分はufoの作るアニメやっぱあんま好きじゃないんだなと。主線が細すぎるのとBGMの音量がデカすぎるのが辛い。でもシナリオでは変なようにはしないと思うので最後まで見る予定です。
あ、新刀剣の巴形薙刀は4回目の梅札で来ました。村正で200枚近く擦った札は一体なんだったのか。
ちなみに村正が5回で来た友人は今回150回ぐらい回したそうなので、操作を疑いたくなりますよ……。無いと思いたいけど。


萌の補給は完了したのでもし神の攻略に戻ります。兄だけが気になって気になって仕方がないんだよなーほんとすごい、どうやって生まれたんだこの兄。
大方の予想を外さず黒幕は予想通りだった。いやでもなんかちょっと考えれば分かるような推理で犯人がバレるのはどうかと……あと最初の感想でも言ったとおりカラマリの世界の政府と警察はキングオブアホだということで、私の勘は正しかった。

とりあえず最初に総評を、ネタバレ含まないように書こうと思うが自信は全く無いのでご注意。ネタバレ含んだ柳さん+その他諸々の感想はちょっとだけ隠します。バレバレだったけど……バレバレっていうか犯人も早く見つけてくれって思ってたんじゃないっすかねこれ。


【総評】
・システム

榎本の感想でもチョロっと書いたが、トリガーシステムと言うタイミングよく◯ボタンを押すだけのシステムは一体何が面白いんでしょうかね。しかもこのシステムどのタイミングで押せばいいのか全く説明がされない。説明書を読んでもサラッとしか書いて無くて10回ぐらいBADENDを見た時は笑うしか無かった。説明を入れなかったのは、制作陣曰く雰囲気を壊したくなかったから、らしいが、どのボタンをどのタイミングで押すのかぐらいは指し示さないといけないんじゃないですかね……。
オトメイトのゲームやる度にちょろっとしたゲーム要素みたいなのを頑張って入れようとしてくれるんだけど、中途半端なものは入れなくていい。毎度思うが流れを悪くしている。ちなみにこれは黒蝶のサイケデリカをプレイした時も思った。入れなくて良い分その他シナリオのボリュームだったりを充実させて欲しい。
制作陣はアムネシアと一緒らしいですが、アムネシアであった目パチ口パクがなくなっていたのは笑った。あっても無くても気にしない派ではあるしタイミングずれてるくらいならやらないほうがいいかとも思うが、その辺はもうちょっと頑張って欲しいと思った。
そこそこ長い話なのでジャンプ機能は欲しかった。説明書をよく読んでいないのでもしかしたらあったのかもしれないが、あったとしてもちょっと触って目に届く部分にないジャンプ機能ってどうなのか……。それ以外は普通に普通の機能でした。

・スチル
美麗、文句なしです。柳さんのラストのキススチルは相変わらずもうちっとなんとか……と思ったけど、それでも見れてよかったと思えるスチルだった。アムネシアの頃はどう思ってたのかなーと自分の感想を読み返して見たけれど(骨格云々について語っていた)、今回はスチルをワクワク待てる出来でした。
どうでもいいことだが、今回ファッションモンスターが一人も居なくてそれはそれで寂しくなったので、久しぶりにアムネシアの公式サイトに行ったら「なんだコイツらとんでもねえかっこしてる!」とモンスターっぷりを補給した。今回はみんな程々に素敵なカッコだった。……いや、アムネシアのデザインもあれはアレで好きなんですよ。

・シナリオ
設定についてはツッコミどころ満載。読み手はいくらかのスルースキルを試される。自分は序盤でひたすら右手が動かなくなるほどのツッコミを入れ続けてスッキリしたところで、全部スルーすることにした。正直、新宿を封鎖し銃刀法を解除した理由、アドニスの組織形態について、警察および政府のキングオブアホっぷり、忘れ去られる首輪……諸々気になる点を最後まで気にしていたら本筋の話に身が入らない。きっとそうなんだろうと思って心のゴミ箱に一通り全部突っ込む作業を要した。ただこれは向き不向きの問題で、気になる人も居れば気にならない人も居るんだろうと。ただ正直、もうちょっと各々の設定に足る理由付けはして欲しかった気持ちはやはり拭えない。良くも悪くもこういうところはいつものオトメイトだった。

加害者と被害者にもある程度の事情があり、法律で裁けない悪を裁くのは本当に正しいことなのか。どちらが正しい正義なのか、という問題提起自体はとても良く出来ていたし感情移入も出来たし考えもさせられた。欲を言うならもうちょっとアドニス側の人たちの境遇をもっとよく見せて貰って、もっと惑わされたかったかなという印象が強い。アドニス側の描写が薄い部分があって(それも一番薄かったのがトップ、これは制作陣の意図もあったので後述する)、そこで主人公(警察)側にどうしても天秤が傾いてしまう。それはそれで良い傾向なのかもしれないけど、問題提起するんだったらやっぱもっと惑わせて欲しかったなーという想いが強い。

恋愛描写についてはたったの2週間でここまでデレデレになるの?とツッコミを入れてしまえるほどの短さではあったけど、描写が薄かったわけではないので大いに萌えた。萌えは絶対外さない所もいつものオトメイト、これはすごかった。期間は短いが、一緒に捜査している分一緒に居る時間はそこそこ長いし、やり取りも濃密で、萌えイベントも外さない。かといえ本筋を疎かにしているわけではないので薄すぎず濃すぎずで良かった。ただ重苦しい事件の後でラブシーンが来ることも無くはなかったので、これも気になる人は気になるんだろうなと。
あとBADEDがたくさんあるけど、終盤の悲恋ED以外はどれも唐突に殺されるだけの展開が多くてちょっとダレた。悲恋EDも若干唐突な印象があったので、もっと濃いBADEDが見たかった。この作品にBADEDは良く合うと思うので。

良い話を見せて貰ったという思いもある、ご都合主義にならず描ききったことを評価したい思いもある、が、だからこそ細かい部分をちゃんと仕上げてほしかったなという思いがやっぱり残る。犯人側の描写がもっと深ければ、警察側がもう少ししっかりした描写があれば、その他の部分で良いと思えただけに、もっと良くなればもっと胸に突き刺さった作品になったのになー……っていう思いは最後まで拭いきれなかった。
あとこれは細かい部分なんだけど、攻略キャラとサブキャラに同じ漢字を使わないで欲しかった。これは「榎本峰雄」と「峰岸誠司」というキャラクターが混じって榎本を良く「峰本」って読んでしまった事が結構あった。私だけだとは思うが。

オススメ攻略順は、【 榎本→笹塚→岡崎→白石→柳 】
Xday事件を月ごとに追っていくような形だけど、ネタバレ度合いもこのとおりだった。柳さんは攻略制限かかってるのでどう頑張っても最後。ルート解放の演出はめっちゃ格好良かったです。


そんなわけで、以下より柳さんルートと黒幕のあの人やら何やらとか細かいサブキャラについても語りたい。黒幕はもうちょっと頑張りましょうよ、もっとやる気スイッチを押せ。自分で押せないなら私がガンガン押してやる。
11 2017

白石景之ルート 感想

話の重力がすごい……なんか地球にめり込むんじゃないかと思うぐらいGがすごかった。いやはやでもその圧力が心地よかったなあ……ちゃんと痛く切なく苦しみを体感出来たシナリオだったのが嬉しかった。
そしてなによりも、ハッピーエンドに不都合な描写を捻じ曲げること無くそのままだったことをとにかく猛烈に評価したい。粗は探さなくても突っ込みどころはたくさんあるのだけど、それでもそれらを引っくるめてこの話を見れて良かったと思える自分が居ることが嬉しい。

そんなわけで初っ端からネタバレフルパワー感想ですよ。(このブログじゃもはや今更だけれども、一応。あまりにもネタバレかっ飛ばすので)



まさかクリア後のおまけのショートストーリーが檻の中の攻略対象のヒロインとの妄想だとは思わんかった……この文章を打ちながら切なさが湧き溢れてすぎてどうしたもんだか。なんだかもう。もうちょっとだけ幸せなSS見せてくれませんかねオトメイトさん…ifとかでも全然いいんで……これ彼らの現実じゃなくいわば白石の二次創作ですよ、自家発電ですよ、悲しいですよ、そんなの。

いやーーしかしながら、序盤あたりで白石とアドニスが通じていたのは察せられていたんで(序盤の手紙とか色々白石経由なの多すぎませんかアドニスさん、もうちょっと隠蔽工作がんばってください)、プレイ前ははいはい白石になんかあるんでしょ、人の気持ちがわからない系が主人公にぐっずぐずになる感じでしょ……とまさに大方の予想通りで、そういう意味での驚きは全く無かったのだけど、過程が絶望のズンドコすぎて胃がキリキリする感じがすっごい良かったです。このちゃんとシナリオに痛めつけられてる感じがある意味嬉しかった。

そんな白石のことはあとで語るとして、追うことになった事件も辛かった。これまで攻略してきた榎本、笹塚、岡崎ルートの事件も感情移入は出来て良かったのだけど、今回は加害者側の描写がある程度しっかりされていてより感情移入出来た感じがする。
金持ちAが子分B(友人ではないと思った)と協力して学校のカウンセラーを追い詰め、Aを慕っていたC子もそれを後押しし、その現状をわかっていた教員Dは自分の立場可愛さにそれを見て見ぬふりをし、追い詰められて自分に存在価値はないと判断したカウンセラーは無理心中をしようと夫を殺し自殺、復讐心に駆られた双子の子供達がアドニスの手を借りて復讐を果たす。登場人物で一番悪いのは誰?と考えたくなるところではあるけれど、この登場人物は誰しもが不幸で猛烈に巡り合わせが悪かったと読み終わった後に感じた。
誰かがもうちょっとだけ強ければ、もう少しだけ人に優しくなれれば、良心を育てることが出来たら、最悪の結末にならなかったのかもしれない。Aをちゃんと叱ってくれる人がいれば、Bに寄り添ってくれる人がいれば、Cを諌める人がいれば、Dが自分の弱さに立ち向かえる勇気を持っていれば、双子が幸福に向かって行ける気持ちを育てられていたら……そんなたらればを考えてしまう。そしてDが残された双子を実子のように可愛がって、双子もDを怨むことは無かったっていうほんの少しの優しい描写が入るところが痛さが際立って良かった。
でも、実際それぞれの立場になったら本当に正しい判断が出来るかっていうのはまた難しい。例えば共感できなさそうなAやBやCにもっと不幸な描写があればプレイヤーの気持ちはもっと傾いたかも知れない。Dの自分の立場が崩れる怖さは、社会人な身としてはわからなくもない。双子については自分の大切な人を殺した人に復讐できると言われたら、それに縋ってしまいたくなるのも否定は出来ない感情だった。正直言うと、このあたりの描写は深いわけではないし、前述したように粗探しをすればいくらでも掘り当てられそうなんだけど、この各々のどうしようもなさがきちんと痛くてそこがよかった。

ちなみに、MATERIALSでこの事件に関する記述で、制作陣の答えは出ているのかなと。以下より抜粋。

結果、残された子供たち――兄は、世界を嫌悪し諦め、妹は内にこもり、人格障害を起こしてしまった。どんな理由があれ、殺人を犯した以上、彼らは同情されるべきではない。
だが、アドニスの甘言に乗らなければ、復讐心を抱いたとしても、いつかは昇華できたかもしれない。実行する力がなければ、諦めてべつの道を生きたかもしれない。……すべては、もしもの話だが。

これを見て自分はごもっとも、と思ったのだけど、それとは別に、アドニスが復讐という負の選択だけじゃなく、正の選択も、どちらも差し出して選ばせてくる存在だったらもっと惑わされただろうなーと。例えば、双子の同じような被害者の立場な笹塚のように、アドニスからの負の選択と、主人公が側にいてくれる正の選択と。選ぶのは笹塚本人で、笹塚がアドニスを選んだらどうなったかをもう少し詳しく見えられたら良かったのになと思ってしまった。
あと双子に関しては、アムネシアのシンさんを思い出した。シンの周りにトーマや主人公が居たように、双子にもそういう存在が居たらまた違ったかもしれない。逆を言えばシンが双子のように誰も側に居てくれなかったら、双子のようになってかもしれない。もしもの話ですけども。


白石に話を戻しますが。
アドニスの機関で育てられて感情を知らなかった白石が、たったの数週間で主人公に感化されちゃうのは描写としてはそれほど納得出来なかったし、そんなんで心動いちゃうの?アドニス詰めが甘いぞちゃんと洗脳しておけとも思ったけど、このへんはまあご愛嬌。案の定揺らいだ白石の胸ぐらを掴んで説教する主人公のシーンが一番興奮しただろうか。序盤で笹塚に胸ぐら掴まれたけど、主人公も胸ぐら掴みだしたので大笑いした。いけ、そのまま右ストレートでまっすぐいってぶっ飛ばせ。

いつでも本気で本音で一生懸命、辛くても苦しくても立ち上がって、誰かに寄り添えて、自分が思う正義を貫ける、いつもの聖女のような乙女ゲー主人公。でも、だからこそ白石のような人間に心を与えられたのだとも思うし、仲良くなるのは唐突だったけど、でも特筆するほどおかしい部分も無かったので萌えは無かったけど、中々に心温まった。
白石がいつも観察してる猫を一緒に探しに行く白石景之の新宿ネコ歩きも良かった。白石はネコに名前では無く番号を付けていたところも、過去に白石が呼ばれてた14番が居なくなっているところも分かる伏線ではあったけど、白石の過去を思いながら見ると切なくて良かった。そこから終盤の「14番なんて人、私は知りません」に繋がるのがまた良い。

主人公だけでも助けたいと願うようになった白石が、分裂気味だったアドニスの幹部を殺したのは正直早まりすぎじゃないかと思ったし、頭良いんだったらもうちょっとなんとかできたんじゃとも思ったけど、一応洗脳されているから、アドニス側の行動するのも納得は出来た。
最終決戦でアドニスのラスボスと相打ちになった主人公が目覚めたら記憶喪失になってたっていうのはオイオイ……とは思ったけど、最後にクリスマスパーティーをさせるための制作陣からの白石へのクリスマスプレゼントだと思うことにした。最後に主人公が記憶を取り戻すところも既定路線ではあるけれど、とても幸福だとは思えない場所に居て、自分が不幸だとも思う余地も無かった白石の、唯一の幸福だと思えばなんか何でも許せちゃえそうな気がしなくもない。一年ぶりに戻ってきた主人公に対しての皆の反応が普通すぎたのはかなり戸惑ったが。

しかし檻の中に行った白石を、主人公は何年待てばええんすかね。罪状たくさんありすぎて出てこられるんかどうかも……その上主人公は警察官なので、戻ってきて一緒になるにしても同じ立場では居られないだろう。やりたくなくてもやらされたこともたくさんあるだろうが、白石がやったことで何の罪もない人たちが何人も苦しんだだろうので、この結末は当然だとも思える。檻から出られた白石を主人公が待っていてくれる確証もない。そうなったとしても白石は納得しそうだけど、それは浮かばれないよなあ……。
自分はハッピーエンドのために不都合をある程度捻じ曲げてハッピーにするのを享受する人間だけど、その不都合を曲げずに真っ直ぐ描ききったエンディングも同じぐらい好きなので、このエンディングはとても胸に響いた。悲恋と呼ばれるものかもしれないが、不幸だとは思わない。少なくとも白石にとっては、実りある時間だったんだろう。それを感じられるからこそ、このエンディングの余韻が好きだ。

BADEDも良かった。拷問に耐えきれなくなった主人公がアドニス側に堕ちて、探偵事務所のメンバーを次々殺していって、そんな主人公に与えられたのが声が出せなくなった白石なのがもうこの尋常じゃない異常な感じが良い。少々エロティックな感じにも取れるスチルもまた雰囲気を出して良かった。

最後に一言。
ショタ白石最高だった!!興奮した!!!



カラマリの女性陣は皆可愛い。白石撲滅の会も楽しかったけど、加害者側の面々も可愛かった。加害者側の描写があっさりすぎて、もっと痛めつけられたかったなーと思うけど、これがオトメイトの限界なのかなとも。あと双子妹の演技は素晴らしかった、絶叫が脳内に突き刺さった演技だった。

最後は包容力が擬人化されたかのような存在の柳さん。ルート解放の演出がめっちゃこってて格好良かった。私の中で大体黒幕はアイツだろうって予想はついてる幕上がりっぱなしなあの人がちゃんと正解なのかどうかようやく答え合わせが出来ます。当たってても笑うだろうが、外れてても笑うだろう。
09 2017
前回、世界観に一通り突っ込んでスッキリしたせいか、二週目以降は比較的楽しく進められている。多少ブランクはあるとはいえオトメイトゲーもやりなれたのか、世界観に都合の悪い疑問の扱い方に慣れてきた。とりあえず全部心のゴミ箱にぶっこめばいい。慣れるのは間違っているような気もするがもうこの際ご愛嬌だろう…。


●笹塚ルート
愛あるドS、よくわかってらっしゃる。好感度最低ランクのキャラが、主人公最愛に堕ちていくまでの模様は本当に乙女ゲーの醍醐味だなと思えるルートだった。
笹塚の「罵られるのが好きなら言えよ。泣くまでいじめてやるから」は思わずスクショった。もうホントお手本のようなドSセリフで私の中で拍手喝采が巻き起こってた。あと「バカ」の使い方も笹塚氏は大変よくわかってらっしゃる。最初は本当に馬鹿にする目的で言ってた「バカ猫」が仲良くなるに連れて照れが含んだ「バカ」や本気で怒った時の「バカ」など、この二文字の単語に色んな感情や意味が込められていく様子がほんっとうに悶えたし可愛らしかった。
気がついたら一緒に寝ちゃってそこからぐっと仲良くなっていくのも、何度となくみた展開ではあるけれど、笹塚らしい言葉のエッセンスも交わっていい味を醸し出していた。美味かった。「大丈夫だ、ヤッてねえ」は大笑いした。あと宅飲みで酔っ払って本音がでる展開もある意味新鮮でとても良かったな。乙女ゲーでありそうでなかった展開かと。でもお酒普通に飲んでる様子を普通に受け入れて見ている自分がいることに気づいて少しだけ悲しくなった。

ひねくれ者の笹塚が何故警察という厄介な組織に入って、そしてそこを離れ、それでもなお事件を追い続けるまでの過程がちゃんと描写されていて納得することも出来た。目の前で大切な人を奪われた苦しみと、何もできなかった自分の無力さへの後悔と。そしてその過去を、笹塚が心を開いたところで明かされるのがまたなんとも言えない気持ちにさせられた。笹塚と主人公がじんわり仲良くなっていくのも違和感が無かったので、乙女ゲーを楽しんでいる感覚を取り戻せたのは感謝だ。愛あるドSによるいじりが良かったのは前述したけれど、一生懸命対抗しようとする主人公も可愛かったし、その反応を楽しんで笹塚も心救われた部分もあったんだろうなと。好きな子を敢えていじめるタイプ。
笹塚は自分のことをアドニスにも行きかねないと分析していたけれど、そうかもしれないし、そうではないとも思った。アドニスって弱い人に力を貸してあげる的な部分があると思うが、笹塚はきっと自分自身でやらなければ気が済まないタイプだろうから。とはいえ加害者を殺したいと願う笹塚の思いを私は否定できない。アドニス側に行かなかった方を強いとも思わないし、アドニス側に行った方を善とも思わないが、自分の大切な人を失った原因を憎まずにはいられないというのはやっぱ否定が出来ない感情のような気がする。

笹塚自身の問題とは別に、追う事件としてネットいじめを取り上げたのは今の時代に発売されたゲームとしては非常に感情移入しやすい題材だった。オンゲーでのネットいじめが題材で、自分はオンゲーをやったことはなく友人から話を聞いたことしかないけど、それでもめんどくさいことに巻き込まれたことがあると言っていて…どこにでもそういうのあるんだなと。方法は種類が違うとは言え、やっていること、受ける傷は現実でもおんなじことなのかなーとぼんやり思った。そしてコンピュータ系に強い笹塚の煽りとネットの誘導スキルが本当に上手でとても感心した。

まさかとは思うけれど笹塚のための銃刀法の解除という設定じゃないだろうなと思いたい。笹塚が銃を憎む理由とその信念、思いについては綺麗に描写されていたし感情移入も出来たんだけど、それのための銃刀法解除だとしたらちょっと設定としてはやり過ぎじゃないかと思うんで。というか銃刀法解除に関しては私の中でどうしてもゴミ箱にぶっこめない疑問過ぎて……。
とはいえ、笹塚らしいやりとりもあったし展開はダレることがなくて楽しんだ。全体的にまとまりがあって綺麗な話を読ませて貰った。


●岡崎ルート
久々の死にたがり系男子だった。でも岡崎が死にたがりだってことは言動でなんとなく察せられたので驚きはしなかった。二次元において飄々としていつも笑顔で変わったやつは絶対裏が在るもんだ。
笹塚のようなちょっとだけ特殊な生まれで変わった過去でもあるのかな、と思ったら意外と現実的だった。これはSPという職業という点においては現実的という意味で、警察なら仲間を目の前で失うということは有り得ない事ではないだろう。ただ岡崎には過信があったし、岡崎を裏切っていた仲間に助けられた今が在ると言うのは、岡崎の性格上、かなり酷なことだったのかな。いや、岡崎でなくても酷なことだけど。今の岡崎に至った心境はとてもよく理解出来たけど、出来れば岡崎がSPという特殊な職業に就こうと思った動機をもうちょい詳しく知りたかった。

この作品の性質上、主人公は物理的な最強ではない代わりに、精神面に置いて真っ直ぐでアドニスに脅されても『正義』を貫く強さを持っている。岡崎に置いてまさに理想の人物で、「君を守って死にたい」というどういう性癖なんじゃそれな告白もされた。岡崎が言うには自分の理想の人間を守って死ぬことは「意味のある死」らしい。この定義が正しいとかそうじゃないとかどうのこうのは別にしておいて、残された側な岡崎が、残された側の気持ちを一切理解して居ないところが奇妙で良かった。岡崎は「死なせてしまった」という後悔だけで成り立っている人間だから、残されたというよりも「守れなかった」という思いのほうが強かったんだろう。でもこれもまあある意味残された側の気持ちか。もちろんこの件で主人公と衝突するが、そこで今までのやり取りを絡めてお互いに気持ちを自覚するのは、読めた展開だけどとても萌えた。猛烈に萌えを補給していた。
そして岡崎がまた「残された側」になるBADEDが在るのがほんともーー超美味しかった。主人公を失うという事実が来て、ようやく残された側の気持ちを体感し、後悔し、絶望する。大切な人が死んでしまって自分も死にたいと思いつつも生きなければならないという葛藤で闘う余韻もまた良かった。カラマリのBADはどれもあっさりでわけわかんない内に死んだりするので消化不良だったのだけど、このBADは切なさがあってとても良かった。

あと首輪で盗聴されてるのにおっ始めた時はもう床をのたうち回りながら笑った。大笑いした。黒幕が大体分かったので、黒幕がこれを聞かされた気持ちを考えながらプレイしてしまった。というかこのおっぱじめる前に盗聴されていると知っていて岡崎が黒幕を煽るのだけど、そこで黒幕が反応しなかったあたりで、私の中で黒幕のムッツリスケベ説が定着してしまった。絶対聞き耳立ててガッツリ聞いてただろ、おい、わかってんだぞ、生活音とか聞いて正直興奮してただろコノヤロウ。
でも盗聴されてるとわかってて敢えて挑発するのは格好良かったし萌えた……もう命の危機とかかなりすっ飛ばしてるけど、岡崎じゃなくとも黒幕にとって主人公がフォーリンラブなのが筒抜け過ぎてもうなにやっても許されるんじゃないっすかね……。

あ、そうそう、岡崎の後輩の吉成くんめっちゃいいキャラしてたなあ。可愛かった。岡崎がある程度立ち直れたのは吉成くんのおかげでもある気がする。恋のキューピッドも務めるし、ナイスアシストだったし、肝心なところでちゃんと先輩を立てて裏切らないし、本当にいいキャラだった。岡崎はもっと吉成くんに美味しいご飯をおごってあげたほうが良いよ。


なんだかんだ突っ込みどころはたくさんあるけれど、やっぱり真相を解明していく過程はそれなりに楽しく各々の動機にも感情移入が出来て楽しめているのはちょっと意外。スタートダッシュで突っ込みの手が止まらなくてどうしようかと思ったが、さすがのオトメイト、萌えだけは外さなかった。

残りあと2人、それと黒幕もどんな動機あるのかわからないが攻略したい。でもここまでやると攻略対象には出来ないか。アドニスの主張に関しては全然共感出来ないけど、主人公共々悪堕ちする話があれば私はそっちが最萌になってしまいそうで少々怖い。清らかな主人公を求める黒幕と清らかだからこそ黒幕を愛してしまう展開とかいいじゃないっすか……ないか、駄目か。ください。