全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

26 2010

孔明ルート クリア

何故この人はこのような耐え忍ぶ人になったのかが知りたい。
そして私も耐え忍びたい。そして悶えたい。


一度ルートをクリアしてから、もう一度ルートを攻略してみると違った意識でプレイすることが出来る面白いルートです。孟徳ルートも似たような意味で同じ。実はこうだったんだな、というのを知ってからプレイするとまた違った味わいがあるスルメルートだった。


ノーマルルートが孔明ルートの開放条件なので、プレイヤーはもう過去に出会った亮という少年が孔明だということを知っていながらのプレイなのが惜しいな、と思う。びっくりしたままでもまたそれはそれでインパクトを持った話しになったのではないかと。
孔明は主人公の師匠ということもあり、主人公が何か考えに詰まったり、策に詰まったりするとすぐに手を差し伸べてくれる良い師匠だった。とにかく主人公を立て、苦しまないよう道を外れないようしっかりと、上手く導く様子は流石の孔明だなと思わされる。「会話の主導権を握れるようになりなさい」という言葉も的を射ているし、そういうことを1から分かりやすく教えるのも孔明が主人公を思っているからこそだと思うと猛烈に切ない。

そんな切なさがバーを振り切っている状態で進めていくが、流れはほとんどノーマルルートと同じです。というのも昔に亮くんと出会わないとこちらの世界に飛んだ時に導いてもらえないので。黄巾党が亮の父の敵でありながらも、なんだかんだで亮も主人公が導く黄巾党にくっついてくることになる展開は面白い。とっさに将来自分の師匠になる亮を、自分の弟子だと言ったのが今後三国時代に戻った時の会話で面白くなることとなる。
で、昔の亮くんは、どんな人が戦いを起こして、生活が変わる理由も畑が荒れる原因も知らなかったことを知る。そして主人公は、孔明から教えられた「これが何が出来る?」ということを考えることを亮に教える。スパイラルのようにぐるぐる繋がるお話に、もう主人公の相手は孔明しか居ないと思えなくなってくる。これが運命と言わずになんという。
そして稀なる神童でませている亮くん(公式特典参照)は主人公に一目惚れをしているので晏而たちと些細な悶着起こしたりなどあった(これがまたじわじわ面白い)。無事に反乱を成功させ三国時代へと帰ろうとするが、稀なる神童でませているので「ボクも行く!」なんていってついていこうとするが、三国時代に戻ると目の前には孔明が。本当にボクもついてきたわけです。

そこで亮との約束を果たすために、争いの無い世を作ることを誓った主人公と孔明との会話。孔明の口から、約束を果たすんだろ?亮くんとの、と言われたときはドキー!とした。
そうして出会いを振り返ると、本当に感慨深い。

そしてその後、現役高校生の生足膝枕を孔明はいただくことになるのだが、もう10年待ったことを考えれば生足膝枕ぐらい何回でもしてやれしてやれ、という気持ちになっている不思議。若い女の子の膝枕が一番良く眠れる、とか言われるが、ここまで来ると(もしくは二週目だと)高らかに許す!と叫ぶことが出来る。
しかし警戒心の薄い主人公を危惧する会話をした後、主人公がぽろりと孔明は好きな人にアピールをしなさそう、という事をするのである。主人公ー!膝枕!ひざまくらああー!(志村後ろのノリで)
しかし孔明はそれを巧妙に隠すのである(自分でも言っていたが)。好きな人が居ることは伝えるが、ここには居ないと言ったり、この理由は後に判明するのだが、それもまたなんか理性の塊みたいな、欲望が家出中。下ネタで構成されているこのブログとしては、下ネタが家出中なわけですよ。崩れる、このブログが崩れてしまう(下ネタ崩れろ!たぶん無理だけど!)
孔明が上手いのは、初恋は主人公、とあっさり伝えること。今の好きな人=初恋とは限らないし、そう思わせないようにしているのは上手い、と思った。罠に片足突っ込んだ。

それからは三権分立をさせるために策略を練ることとなる。孔明は主人公の道を閉ざさずに、主人公を成長させる方へ導くのが本当に上手い。落ち込んだりしているときもきちんと察知し、おでこにキスして気分転換したりだとか。その行動も主人公のためを思いながら、孔明の溢れんばかりの気持ちも乗せて居るのだろうと思うと、もう参った!罠掛かった猪ですよ、手足縛られに行ってきます、ですよ。

その後は孔明に縁談話がもちかかるが、昔からずっとそれを断っているらしいのを気にする主人公。ただ、もう少しだけ主人公が好きになっていく過程があればよかったなあと思う。孔明が主人公を好きな気持は痛いほどよくわかるんだが(主人公の年齢は変わっていないので)、でも主人公の方は過去に飛んで親密を深めたと言ってもそれは10年以上前の孔明なわけで、今の孔明からは教えを乞う印象しかなかったのが残念。それでも、どんどん気になって良く気持ちはよくわかる。何度も言うが、よくわかる(二度目)。

しかし洞察力のパラがカンストを起こしそうなほど高い孔明殿、主人公の持っている本の色が変化していることに気づき、即座にそれに突っ込み、そして今までの状況から見事その本によってこの世界に来たことを悟っている。公式特典の冊子に書かれていた、「簡単すぎる。何故皆がわからないのかが、わからない」という文章が印象的で、ふとそのことを思い出した。こういう洞察力を自然と使っちゃって、再会した後もすぐに主人公は帰らなければならないということを知ったんだろうなと思った。

元の世界に帰るか、こちらに残るか迷う中、孔明がある日唐突に街に連れ出してくれる。デートのようなものだったが、帰り道での孔明の、主人公にとって自分はいい師匠だったか?という質問に、頼むよ耐えられないんだ状態となる。そんでもって、自分(孔明)にとっては主人公は良い師匠だった、と言われるもんだから、もうオーバーキルですよ。カンスト、カンスト起こしてる。私は今間違いなく孔明スパイラル起こしてる(日本語喋れなくなってきた)。

城につくと、何故か孔明が主人公の持っていた本を持ち出す。で、一番最初に聞いた道はこの本の中にあるの?とペラペラめくる訳です。分かっていてめくりまくるわけです。
ストップ!と叫ぶ前にペラペラめくられて、「お迎えの光だ」とか言われる、笑顔で。

で、エンディングムービー。
初見時は素で「え?」と画面に会話した。
どうでもいい話、エンディングテーマに入る前振りみたいな曲は孔明のが一番好きです。孔明だからとかじゃなくて好み的な意味で。それがたまたま孔明だっただけで。いやほんとに。

その後、本は消え、三国の世界に残った主人公。孔明は疑問を浮かべた顔で、どうして残らなかったのか、と問う。その後、もう帰りたいと言っても帰さない、と主人公を抱きしめる。でもすぐに、「うそだよ」と。
 D O T T I ! ?
主人公が好きだと伝える孔明に、嘘なのではと伝える主人公。自分が言われたわけでもないのに言葉の弾丸が降り注いできた思いです。そんな主人公に、そう思ってくれてもいい、と伝える孔明にまたしても理性どんだけ!となる。もう彼は鉄人ですよ。エンディングで子供の話した奴ら出て来い。いや、それはそれで許す!けども!

エピローグは名前を呼ぶだとか呼ばないだとか、そういう些細な感じではあったが、幸せな一時だった、私が。



というわけで、孔明の思いの強さ、理性の強さ、ひたすら主人公を思い、強引ながらも主人公にとって最良を選びそれに導こうとする姿を、膝に食らって立ち上がれなくなったわけでありました。
気持ちは時間ではないとよく聞くけれども、長い間何かを思い続けるというのはとても難しいことだと私は思う。それだけに、時折もう再会するのは無理かもしれないと思いながらも主人公を信じ、再びあってまた会えなくなることを知った孔明のことを考えると、たまらないわけです。これだけ自分の気持ちを出さずに一途な姿を見せつけられると、隙あらば下ネタを挟もうとする自分は孔明に近づけない。まぶしい、孔明がまぶしい、浄化される。

ただそれだけに、雲長ルートと同じく卑怯な存在であると思う。
もう誰かのルートに入ると孔明は即座に応援する立場になるわけです。自分のルートでこれだから、他人のルート(主に蜀の人)では良いようになるよう導くわけです(子龍ルート、雲長ルートでそれが垣間見える)。でも孔明の思いを知ったとなると、孔明を想わない主人公に胸苦しくなることとなる。
それぐらい、主人公よりも何故か攻略キャラに感情移入が出来る不思議なルートだった。孔明、恐ろしい子。


というわけで、SもMも両方できる人、または愛あるドSが好みのタイプのこの私が、欲望より最強理性を持ち合わせた孔明を好きになったのが自分でもビックリ。まあ、愛あるドSには当て嵌まるでしょうが、欲望というよりもなんというか、私の場合はもっと雑巾みたいなもんでして、孔明のはローションティッシュみたいなもんでして。あ、そっちのローションじゃないです。


次は、ヤンデレの匂いが香ってきた孟徳さんです。この人のルートは劇的で楽しかった分、孔明ルートから本能を吸い取った感じで、おっぱいとかなんか妾とか、とにかくすごかった。
でも孔明も孟徳も等しく好きなのが自分でも不思議。


【2017.9.11追記】
上記の過去の自分の興奮具合を見て、ちょっと落ち着けとスリッパで自分の頭をひっぱたきたくなる気持ちが間欠泉のように吹き出したのだけど、一周目の孔明ルートの衝撃を味わえたあの時の自分が、とても、羨ましいとさえ感じる。今の自分もこの位喚き散らしたかった。

三週目で私が感じた印象は、孔明→主人公に対しての感情はいやというほど伝わってくるけど、主人公→孔明への感情の動きはやや唐突だった印象。でも読んでいて胸が締め付けられはしたのだけど。ただこれは当時プレイしていた時も感じていた感情でもあった。恋戦記の惜しいところはそこだけど、でもそれ以外の流れが丁寧だから、脳内でちょっと補完するだけで十分なんだよなあ……そういう補完妄想も楽しめるのが恋戦記という作品の強い魅力だと。

過去の自分は孔明は他のルートでも主人公のことを想っていたと解釈していたっぽい記憶があるのだけど、読み直してそれは違うと思った。孔明がこんなクッソ重たくて出口の見えない感情に捕らわれるのは亮君との過去があったからこそだ。そう思うと、孔明が苦しむのは孔明ルートだけで良かったのだけど、それにしてもしかし、辛い。頭がいいだけに、主人公とのやり取りだけで、主人公が帰るべきところがあること、そして帰るべき方法を知ってしまっているのが何ていうかもう。10年ぶりに想い人を見つけた時の嬉しさと、この世界に着たばかりの主人公の本当の想い(=帰りたいという感情)を悟ってしまってどうしようもなくなった孔明の気持ちを思うだけで、夜空に向かって母音を叫びたい。

主人公「こんな山奥じゃなくて、私の家や学校がある街の中で送ってる、ごく普通の日常が私にとっては現実です、けど」
(中略)
孔明「……ならば、朝から身を粉にして働き、今日を無事に終える喜びとともに飯をつなぎ、明日の心配をして寝る。移り変わる世に翻弄される日常が、お前にとっての夢となるのだろう」

ここは貴女にとっては夢の世界なんですね?それはわかった。でも貴女が帰れるまで、ここで学んだらどうですか?(意訳)っていう序盤も序盤のやり取りが、三週目の私に突き刺さる。師匠は悟りすぎる。悟りすぎるから、自分の感情の命運を知っている。自分に道を授けてくれた主人公のために、自分にできることをしながら主人公に道を授ける。ツラーーーイ。

・孔明「大丈夫。君は落ちても浮くよ。……君はこの地にすら足がついてないみたいに見えるから」
・孔明「君が指す、あの時が隆中の山の中のことなら、そのとおり。あの時の孔明だよ」

上記は二週目以降に気づく、「悟り過ぎなんだよ」な発言。上は本当の仙女として扱って、この世界の人間ではないと自分にも言い聞かせてしまっているし、下は主人公の意識で二回目に孔明にあった時の発言の回答だけど、そこでも主人公が言った「あの時」が黄巾党時代ではないことを察している。こういう風にプレイヤーが二回目以降に発言の真意に気づく構成は本当に面白い。

孔明「……――ボクは、君が消えた後、君に出会わなければよかったと思ったよ。出会わなければ絶望することもなかった。でも、君に会っていなかったら、ボクは存在しない。君のおかげで知った喜びも絶望も、ボクを形作るものの一つなんだ」

こんな重っ苦しい愛の告白があるか。君と出会えたおかげで絶望を味わって後悔もしたけど、それはもう自分の一部だから、君に出会わない自分は自分じゃない、とか、言われた方は保ったもんじゃねえ。どう反応すりゃいいっていうんだ。
でも自分は孔明がこれを言えたっていうのは、ある程度自分の心情を吐露出来たのだと嬉しくもあった。師匠はもうひたすら主人公にとっての最善と幸福は何なのかを考えているから、ある程度もう少しワガママになってもいいと思うんですよ。この言葉を告白できたのは孔明にとって『自分をわかってほしい』という気持ちの表れであるとも思うから、これを言えるようになったというのは主人公が自分を思ってくれているという自覚と信頼をようやく得られたのかなと。それにしてもこの発言は重力半端ないけれど。でも重力半端ない献身的な孔明の感情が自分は大好きでありまするので、この腰を痛めそうなほどとてつもなく重い発言が私にはこれ以上無いほどに心地が良かった。

EDのイントロを久々に聞いた時、思わず上記で初めて孔明ルートを攻略した時の感情が蘇って辛かった。感動よりも先に「うわあ」となぜだか思った。多分、終えてしまったんだなあという悲しさなんだろう。ED後のやりとりを見て、師匠は主人公が残ってくれた嬉しさはあるけれど、帰せなかった後悔を一生抱えて生きていくのだろうなとぼんやり思った。主人公が手放したものまで全部抱えて背負い込もうとするのだろうなあ。苦しいなあ。その苦しさが心地よいなあ。

追記なのにこのまま行くと本文と同程度の文量になりそうなので、今の自分も相当テンションが高いことを自覚しました。後はもうとにかく、幸せになってくれ師匠よ……。それだけが私の望みだ。
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