全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

03 2011

鏡子、真島ルート クリア +総評

真島から頂いたお薬が強すぎるおかげで、日本語すらままならない文章が爆発したかのように散らばっていますが、本人はいたって幸せそうな顔をしています。
それ以前にやっていたゲームに心をタコ殴りにされながら、両足の膝小僧が見たこともないぐらい左右に震えても、必死に立ち上がって真島へと突撃してよかった、と思えました。たとえ真島に貰ったお薬のおかげで、今度は頭が勝手に上下に動いても、私は幸せです。


(ヽ'ω`)
ほら見たかこの幸せそうな顔を。まるで斯波ルートの(以下略)


●鏡子様ルート
私はこの方の声がかねてより大好きだったので、キャスティングが決定したときは、よくこの方を呼んでくれたなあ、とやる前から感服していたものでした。
どのルートでも怪しく妖艶な感じが醸し出ていて、主人公よりこの人のほうが色香ぶっぱなしてるんじゃないかってぐらい色気むんむんでした。こういう、良いとは思えないけど筋が一本通っているキャラは一貫していて好きです。
しかし鏡子さんルートは、いろんな意味で痛かった。
三郎に襲われる、という展開は三郎ゾーン(キャラルートに入れなくて三郎にさらわれるEDを繰り返す)に捕まった時からなんとなくあるのではないかと思っていましたが、いざそれが起こってみるとやっぱり狙っても居ないキャラに奪われるのは精神的に来るものがある。それがイケメンだろうがそうでなかろうが。イケメンだから許される行為というわけではないが。
個人的に、乙女18禁でこのライターさんが一番妖艶でエロティックな文章を書くと思っているので、それだけにエロシーンの描写がキツかった。まあ母乳も剃毛もようやるわな、という気持ちで見ていたんですが、両親が亡くなってさらに追い打ちをかけてコレは、純粋に心を暴行してくださった。
それで女の鏡子様を求めに行くのは仕方のない展開で、でもそこで逆に性的な方へ持っていく、という展開が無理なく描かれていて驚いた。もともと鏡子様はそういうお方なので、そういう描写は来ると思っていたけれど、それを快楽に導いていくのが上手い。
男性を好むわけでもなく、だが快楽を求めるために局部が必要、という歪んだ感じが、鏡子様らしくてとても良かった。

こういう女性キャラを、この世界に持ってきたっていうのがすごいと思う。
堕落という風にだめになるわけでもなく、ただ何かが欠損しているような不思議な感じ。


●真島ルート
真島は狂っているとは思いますが、根はとても普通でやさしい人だと私は思う。鬼畜になりきれない感じが凄くよく出ていた。
前々作の月影の甲斐先輩のほうがある意味狂ってるかも知れない。甲斐先輩は主人公の言動や単なる行動だけでスイッチ切り替えが激しくて、根っからのそっちの素質を持った御方だと思うが、真島は違う。根がすごく普通だと思う。だからBADEDで主人公を追い詰めながら耐えられずに泣いたり、本当の意味で鬼畜になり得なかったりする。勿論、主人公が絶対に外しちゃいけない選択肢を外したりしたときは容赦なく立ち向かったり殺しに来たりしますが、それは真島の境遇を考えれば至極真っ当なことです。根は優しいのに、こういうふうなことをしなければ自分の気持ちが収まらない所まで彼が至ってしまったのがひたすら悲しかった。
真島が狂ったのは、自分の生まれと、そしてそのせいで幸せな家庭を壊されたからです。自分の親だと思っていた人が実はそうではなくて、自分は近親相姦の末に生まれた子供で、かつ、そのせいで自分の持っていた幸せと大事な両親を壊されたと考えるなら、狂ってしまうのも致し方無いことだと感じる。しきりに自分は存在してはいけなかったのだと、自分に嫌悪感抱きまくってたりしてましたから……真島の生まれは真島自身の所為ではないのに。それは、愛に溢れた両親に育てられ、その人たちの命や幸せまで奪ってしまったと考えたからこそです。その反動でこの鬼畜さがあったとしても、それは理由のあるものでとても納得出来るものです。
比べるもんではないとは思いますが、最初からこうだったクラキミのあのキャラとか、宇宙意識のあのキャラとかあのキャラとか夢をワンモアの精神がおかしい精神科医とかの事を考えると真島はマッサラに綺麗ってなもんですよ。あいつらはホント何もしなくてもおかしかったと今でも絶叫できる。

個人的には、近親相姦にいたる人達の気持ちはわかりません。でも、そういう人達が居てはいけないとも思いません。
だから主人公の母親とその兄がいくら想い合おうが、それはそれで良いとは思いますが、やっぱり私個人が許しても社会的には許されないだろうし、そんな責任を全うできない中で真島を身篭ったという現状を考えると、スタートはやっぱりこの二人だよなと思う。いくら主人公の父親の極悪ジジイが引き金を引いたとしても、そんで二人ともいけしゃあしゃあと互いに家庭を持ってどの面下げて生活してんだと。
始まりは真島に罪が無いだけに、周りの縺れに縺れたものが最終的に全部真島に着ていたように思えて可哀想だった。でもだからといって真島が自ら犯した罪や所業を許せるか、と言われたらそれは別問題です。でも、元を考えれば真島はこういうことをする人なように思えないだけに、この現状が可哀想に思えるのです。

というわけで、犯人は真島です。ヤスじゃなかった。
実行犯は彼ではありませんでしたが、ボスは真島で最終的には阿片王とかなんとかまで行き着いて、頼むから拗らせた中二病であってくれ、と思ったりもしたけどどうやら本当だった。自分の幸せが壊れただけでなく、自分の存在までが壊された彼が、自分を陥れた当の本人たちだけでなく関係の無い周り(他人)を不幸にしないとやっていけなくなるなんてなあ。

そんでもってそんな真島が血の繋がった百合子に一目惚れでさらにまた自分の血を嫌悪、とか何のループだと頭を抱えました。もう頼むから彼を許してやって欲しい。
そんな中で真島は百合子に怨みや憎しみの心を溶かしてもらいながら、結局百合子の誕生日という名の婚約者粗探しパーティーになるまで復讐出来なかったなんて、彼の性根は優しさで出来ているのではないかとやっぱり思う。他のルートでは百合子が別の男を思うから気持ちを吹っ切ってクソ親父氏を叩っ斬りに行きますが、自分のルートでは百合子が自分に気があると知るのでそれを実行しないんですよ。もう何だって言うんだ、こうならない未来は無かったんかい。
真島も主人公と同じで体臭が香るらしいですが、自分で腐った臭いって言ってて耐え切れなくなった。
キミが腐った臭いなら、私は何だって言うんだよ。腐ってるレベルじゃねえ!

というわけで彼の境遇はともかく、話はTRUEEDよりも、BADEDの方が納得できました。蝶毒はBADEDの方が、各々の本質を見られて楽しいかも知れません。
個人的に三郎にさらわれるのが15秒ぐらいで失敗して、目も耳も聞こえなくなった百合子が上海で真島と暮らす、愛玩人形EDが好きです。目も耳も見えなくなり聞こえなくなった主人公は、自分を愛でたり着替えさせたりする人物が誰だかわからない。でも肌でその人物が自分を愛してくれているのだとそう思う、報われないし、寂しいEDだけれど、どことなく百合子への愛が感じられて切なくて好きなEDです。
あと自分で主人公を追い詰めておいて、自分のしてしまったことに涙を流すEDも捨てがたい。正気を保てていないようで、そうではない。そんな真島の不安定さが好きです。
おう、もう戻ってこいよ、真島。(そして盛られるお薬)

で、TRUEEDはというと。私はこれが真島に取っての幸せか、と思うとそうだとも感じるし、そうではないとも感じる。真島がそう思っているらしいけども、どこかこの幸せは長く続かないっていうのを知っているんじゃないかと。
真島の阿片王(笑っちゃいけない)という立場から、百合子に知らせずに幸せを続かせようなんてまず無理な話だろうし、自分の出生の秘密も主人公との関係もTRUEEDでは百合子に一切明かさないんですが、それはとても一方的な気持ちで、結局百合子のこと信じてないんじゃないかという気もする。
過去に幸せを壊された経験からか、そして自分の立場に幻滅されるという恐れからなのか。どんな理由があったにせよ、それは隠し通せる程の大きさじゃない。実際どのルートでも阿片王だって結局バレてますからね、顔バレしすぎですよ真島さん。

あと、物語の引き金とはいえ、どんなクソジジイでも百合子に取っては大切な親。それをバラした時に百合子がどう頑張るかも見てみたかったなあ。自分の父親を許せないだろうし、人殺しだと知ってショックだろうし、母親は真島の母親でもあるし、でもやっぱり百合子に取っては大切な両親。これだけでもいろいろ耐え切れなくなりそうだ。でもそれを乗り越えたものを見せて欲しかったなあ。
百合子もTRUEEDルートでは一生懸命頑張ってましたが、これは百合子の性格から乗り越えられる頑張りだな、と思える。でも上述したものは自分の立場も境遇も、いろんなモノを乗り越えないといけないので、そんな乗り越えられるかどうか解らないレベルのものを、ライターさんに描いて欲しかった。
でもそれを乗り越えたらこの雰囲気もなくなってしまうような気もしなくもない。

というわけで真島への気持ちでご飯が美味いが、その他で激マズなおかずを無理やり口にねじ込まれて、うまいご飯もまずくなった寂し切ないお話でした。でもやっぱり、ご飯が美味い。

私の真島への愛・ポエムを御覧の皆さん有難う御座いました。よくぞここまで気持ち悪いことをべらべらと語れたもんだと自分でも思いますが、それでもやっぱり彼には同情するし、幸せでいて欲しいと思うもんです。
月影の甲斐先輩の時は気持ち悪い笑みを浮かびながら先輩のONOFFを意気揚々と楽しんでいましたが、今回はずっと切ない気持ちで居られたなあ。

結局は、どのEDも真島の愛の形であり、一つ一つが違った幸せの形なのだと思います。
でも物語として、乗り越える話を見てみたかった、そう感じました。


【総評】
・システム

特に秀でているものはないですが、特別不便というものもありません。
不満をいうなら、クイックロードとセーブが画面上に無いことと、メッセージ画面上の操作ボタンが少々扱いづらいということです。あと、回想が少なく、CG鑑賞もキャラ別じゃなくあっちらこっちら散らばっているということ。何が基準で並んでいるのかよく分からない。(なんとうなくキャラ順だけど、散らばっているのもある。秀雄のところに藤田のスチルがあったり)
それ以外は快適にプレイできました。フルコンプしましたが、引っかるようなバグはまず無いと思います。ジャンプ機能もあるので二周目以降もサクサク出来ました。
音楽も大正の時代の雰囲気を醸しだしてとても良かったです。

・スチル
原画の天野さんはもともと大人向けの漫画を描いていらしたようで、この作品の原画師をやるとのことでそれを知りました。気になったので漫画を手にとって読んで面白いしエロかったので、期待していたら期待通りの出来で大満足です。特別上手いというわけではないけれど、作品の雰囲気と、なにより時代的なエロさがあって良かった。
気になった方は是非漫画も手にとってみてはいかがかと思います。絶版もあるようですが、ネット通販で手に入ると思います。天野さんは近親相姦(兄もの)が好きとのことで、シリアスな漫画を描いていたのですが、それがまたなんとも言えない切なさと激情が合って面白かったです。おすすめです。
ただ、百合子の髪はなんとかならんかったのかなあ。すごい萎えたというわけではないけれど、たまにヘルメットかぶってるみたいになってて笑いました。髪を下ろすと伸ばしっぱなしの前髪が妖艶さをさらに増幅させていて好きだったのですが。いろいろころころ髪型が変わっているのも面白くて良かったです。上海飛んだ時の髪型が私は好きです。

・シナリオ

よくもまあこんな陰鬱な世界を構築できたなと感じます、脱帽。
蝶毒のはじめの記事にも書きましたが、許容できるかそうでないかの線引きがとても上手いので、強引な展開にも同情したり、上記の考察のようなポエムを書けるぐらいまでの感情を与えてくれます。
各々強烈な個性と、過去と、主人公に対しての思いを抱いて居ますが、それを要所要所押さえてくれているので、全体的には短いながらもとても納得出来る物語でした。ただ、冗長になるのもあれですが、やはりもっと丁寧に描いてほしい部分もありました。例えば真島は百合子に憎しみを溶かして貰ったらしいのですが、ただ一行で語られるのみではこちらも状況や立場から理解はできるけど、感情移入はしにくかった。特に、ほとんどのキャラが昔から百合子に様々な思いをいだいているので、その動機の部分が少し見にくかったなと思う。
前々作の月影と比べるとこちらのほうが痛いエロシーンが多かったですが、個人的には月影のほうがリアリティというか、近しい感じがしてエロさがあったような気がする。こちらは時代が違う分、プレイヤーとの状況が違うので、そういう点で差があるのかも知れません。ただ時代にそった描写や世界観は素晴らしくて、その時代ながらのエロティックさみたいなものを感じ取れて面白かったです。
主人公は過度な優しさを持っているわけではありませんが、基本的にはお嬢様生まれながらも差別をせず、自分の立場もなんとなくですが理解している子だと思います。でも、どちらも抱えている危うさがあって、EDによってはそれが出ていました。弱い、というわけではなく、これもまた普通の範囲内です。でも彼女なりの頑張りも合って、素直に応援したいと思える子でした。

個人的には、TRUEEDよりBADEDに特化した作品なのだと思います。BADEDの力の入りっぷりが他の乙女ゲーと違って、アロマリエ独特(またはこのライターさん)の黒さが表現されていた。痛いのや悲しいのが好きでない方は少々きついかも知れなませんが、プレイ後は何かを考えさせられるEDが多いです。TRUEEDも現状や設定を壊さない代わりに全部が全部幸せというわけではなかったけど、個人的にはそこが納得できて私は良かったです。


面白かった。月影とはまた違う気持ちを味合わせてくれて楽しかったです。
くどくど長ったらしいポエムを書けるぐらいの感情を与えてくれました。個人的には満足しています。



さあ、これだけ高く飛び立てたなら、あとはどれだけ美しく地面にめり込むかにかかっています。
これは私の性分という名の性癖なので、いつものことながらわくわくしています。

真島ルートも十分不条理を味わったけれど、それ以上の不条理を見せてもらいにいってきます。


にほんブログ村 ゲームブログ 乙女ゲー(ノンアダルト)へ
にほんブログ村
(FDが出るなら)今度こそ、真島だけは幸せにしてみせるよ。


以下より拍手お返事です。こんなポエムに押してくださった方もありがとうございます。これからは反動で不条理を泣き叫ぶブログになると思いますので、今後とも宜しくお願いします。
.



●やしろ乾さんへ
ううおおおお、ありがとうございます。ありがとうございます!
蝶毒の感想までご覧になってくださって本当にありがたいというか、嬉しいです。無事空を自由に飛んでる様子を見てしまったようでお恥ずかしいやらなにやら……でもこれからは地面に突っ込むしかないので、その様子もご覧になっていただけるとオチがついてよろしいかと思います!
一見さんとかそんなの全然関係ないですよ、なんというか、お時間を割いてまで私のポエムをご覧になっていただいてありがたいやらなにやら……でもやっぱり嬉しいです、ありがとうございます!まだあと少し長く飛べそうです!!

そ、そそそれでなにやらリンクを貼ってくださる、とのことで、あわあわと歓喜で震えております(もしくは真島のお薬が効いたのか…)。
やしろさんちへも遊びに行かせて頂いたのですが、分かりやすくポイントを抑えた感想で、図や表を交えていて、私が見落としていた所も触れていたりと感心させられる批評で、読んでいて改めてその作品を理解できた気がします。
貼られっぱなしは恐れ多すぎるので、許可も得ずにこちらから貼ってしまいました……私のほうが早漏野郎でした……秀雄を馬鹿に出来ない……。
もしなにか不都合がありましたら剥がしますので、遠慮無くお申し付けください!

これからもお暇があるときでいいので寄ってあげてくださると嬉しいです。
もちろんそれ以上に、やしろさんの感想も楽しみにしております!(真島の感想これから読みますw)
これからもよろしくお願いしてくださいー!
関連記事
スポンサーサイト