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14 2012

痕(DOS版)、雫(2004年版) 感想

このゲームはすごすぎて怖い。そして、まったくもって女性にオススメ出来ない。痕の方はまだしも、雫の方は田嶋先生あたりがやったら憤怒でマントル爆発するぐらい女性にオススメ出来ない。
ですので今回も通常運転の下ネタに加え、女性が嫌悪するようなネタが含まれています。ご注意。

自分のエロゲーのルーツは、エロゲー黎明期を支えたLeafが放ったTo Heartなのですが(もう大分昔のことなので覚えてませんが、KeyのKanonのどっちか)。このゲームは兎に角同じライターさんが書いたとは思えないほどディープでダーク。そしてこれらが、10年以上も前に作られたとは思えない出来で、ひたすら感嘆のため息が出ました。

以下より雑感です。

●痕 DOS版
実はDOS版が入っているとは知らずに2009年のリニューアル版を買ったのですが、両者を10分程度やってみて、どちらが作風に合っているかなあと思ってみたら、やっぱりDOS版ほうが雰囲気でてたのでそちらをプレイしてみました。
最初はあまりの立ち絵の古さにドキっとしたのですが、途中から初めてTo Heartをやったときのあの感動が蘇ってきてこの立ち絵が愛らしく感じられて、エロスチル(男性向けだとCGっていうこの違いはなんだろう)もなんだか淫靡で官能的で、思わずTo Heart主人公浩之くんが幼馴染のあかりとの初セックスで勃たなくなったことを思い出しました。あの時は「女の子が羞恥心抑えてこんなに頑張ってんだから気合でお前も頑張れ!机バンバン!」とよくわからない応援したことも良い思い出です。
そんなことはともかくこの痕、DOS版ですから16色しかありません。でも機能的には何の問題もないし、16色でしかない中でどれだけ綺麗に見せるかに徹底していながら、写真をもとにした背景が変に恐怖感を煽っていたり、次の選択肢に進んだり一つ前の選択肢に戻る機能があったり、申し分ない。足りないのはオート機能ぐらいでしょうが、それがなくても問題なかった。……何が言いたいかはお察しください。
ストーリーは簡素ながらもきちんと纏めていて、ホラー、サスペンス、恋愛……どれも上手く織り交ぜていた。物足りないのは恋愛的な部分なんですが、これはまあ……逆にそれを求めるのは無粋かなとも思う。
あらすじは、長年仕事で別居していた父親が事故死してから1ヶ月、幼少期から母が死ぬまで何の支えも無かった父親には特別悲しみもない主人公だったけれど、せめて四十九日はと父親の実家に行くとそこには従姉妹の4姉妹が。この4姉妹は叔父である主人公の父と一緒に住んでおり、悲しみも大分癒えてきたところで惨殺な猟奇事件に関わっていくこととなる……と言ったような感じです。
この事件が起こった時のヒヤッとした感じや、登場人物それぞれの葛藤や背景が非常に巧みで、一人攻略するたびに全容解明していく爽快感も味わえます。
然しながら私が一番『すごい』と思ったのは、この作品、お薬をキメていたとはいえホモセックスがあることです。もうびっくりした。バックログ数回確認して自分の目を疑うぐらいびっくりした。エロゲー黎明期とも言われる時期に作られたのに、異様さを演出するためにホモセックスを出すなんて一体何と戦っているのかわからないぐらいびっくりした。
しかしながらもその奇妙な演出の深さが、この痕という作品の味でありそれぞれのキャラクター(主人公以外のモブに対しても)に深みを与えているのかな、と感じました。
以下はキャラ感想。
【長女 千鶴】
私がTo Heartやってた時に痕をプレイしていたなら、確実に千鶴さんが一番だっただろうなあ。優しくてちょっとおっちょこちょいな可愛らしいお姉さん。ルート的には一番おもしろく、異様と異質な感じが表れていました。本筋の話も一番納得できたルートでもあった。一番主人公と報われるエロ出来たの、千鶴さんぐらいじゃないかと思うと、ホント勝ち逃げ過ぎます……。
【次女 梓】
百合ルートでもいいんじゃないか、むしろ百合ルートが見たい、と思ったのは私だけじゃないはず。ただレズビアンのかおりちゃんに対して化物とのレイプで貞操奪うっていう展開のほうが腹の底にキました。梓自体に関してはつっぱねてるところが可愛いなあと、ツンデレともまた違う感じがする。
全然関係ないんですが、以前友人に『好みとは別の話で、美少女ゲームには必ずショートカットが一人居た方がいい。長いのばっかりじゃだめだ』といっていたのを思い出しました。ああ確かにそうかもなあと梓ルートでぼんやり感じました。
【三女 楓】
楓ちゃんはともかく、ストーリーは上手く納得が出来なかった。せっかく良い雰囲気を出してきた鬼の設定を、こういうふうにひっくり返されると……あまり上手く入り込めなかった。告白した流れで即セックスに入るのは、久々の男性向けの空気を感じて懐かしい気持ちになりました。人生、セックスよりも大切なことあるよ!と言いたいけど、セックスしたことで思い出したことも合ったので、しょうがないのかなあ……。
【四女 初音】
可愛かった。素直で優しい、愛らしい子です。千鶴さんといちにを争うぐらい好きです。だからこそ無理やりエロ展開に入られた時はもうこの気持ちをどうしたらいいのかわからなかった。あんなに中出ししちゃいけない!展開だったにも関わらず無事生還したその後の合意エロで中出ししてたのに深い溜息が出た……何の意味があったんだろうあれ……。

【主人公 柏木 耕一】
実の父が悲惨な事故で死んだというのに、序盤は大した悲しみもなく淡々と進んでいくのですが。それは彼が非情だからとかではなく、きちんとした理由があり、それを表現するための内面描写がきちっとしておりぐんと彼に感情移入出来た。
彼はまあある意味人間ではないのですが、雫の主人公に比べると全然優しいしフェミニストだし、踏ん張るところは踏ん張る人です。彼の方がよっぽど人間らしいです。初音ちゃんがなつくのもよくわかります。
残念なのは股間の我慢の無さですが、それはまあ男性向けだから仕方ないのでしょう。
ただ、自分が乙女ゲーマーであり乙女ゲーのことを考えてもあんまり乙女ゲーもアレな感じで……お察しください。

タイトルにあるように、それぞれモブ含めた全員のキャラクターの『痕』をなぞっていくゲームで面白かったです。

●雫 リニューアル版
「長瀬ちゃん、電波……届いた?」
今でこそ理解されるようになった電波という言葉を使ったこのゲームが凄いのは、そんなことよりも、BADEDに真髄がありまくりなことだと思う。5分でエロシーンに到達するように作られたBADEDでは、卒業式の最中に毒電波を浴びせられ会場内全員が突如「セックスしてください」と叫び乱交しながら仰げば尊しを歌うという……何かに目覚めさせるつもりだったのだろうか。
しかも主人公の隣に居た女の子が生憎にも生理だったというオプションつきである、かつ脳の意識はしっかりしており、身体だけがセックスを求め、女の子は泣きながら「セックスしてください」という台詞を(言いたくないのに)連呼する。
開いた口がふさがらなくなるどころか、閉じられなくなるんじゃないかと思った。

そもそも物語の始まりからして凄い。何の変哲もないつまらない日常に飽き飽きして、猟奇的なことを妄想する今で言う厨二病を患った感じの主人公はその日も妄想しながら灰色の学校生活を送っていた。ある時クラスメイトの女の子が授業中に立ち上がり、くすくす怪しい笑みを浮かべながら「セックス」と言い放つ。異様な空気は一瞬にして広がる中、女生徒は狂ったように顔に傷ができるほどの自傷行為をしながら卑猥な言葉を連呼する。
もうこの時点で私の肝は冷え冷えどころか瞬間冷却フリーズドライだったのですが、びっくりするほど一瞬にしてぐんと物語に引きこまれた。と同時に、「よし!乙女ゲーに帰ろう!」とも思った。

女生徒は精神病として扱われ、日記には深夜の学校で乱交していたことを匂わせるような文章が書かれていた。深夜には私服の生徒が複数名集まっていたのが目撃されていたという証言もある。そしてこの事件とも言える出来事の謎を解決する役を任されたのが主人公の長瀬祐介ちゃんです。
攻略キャラは、目撃者である沙織ちゃん、事件の発端である女生徒の友人である瑞穂ちゃん、屋上で電波受信中の瑠璃子ちゃんの三名です。三人とも味があるルートで、それぞれいいルートでした。詳しいことは後ほど語るとして。

きっとおそらく、このゲームもDOS版の方が雰囲気がでてたとは思うんですが、何故リニューアル版をプレイしたかというと演技が聴きたかったからです。黒幕の。
もう卑猥な言葉叫びまくり、連呼しまくり、多分このゲームで200回ぐらいセックスって言ってるんじゃないかと思う。このブログといい勝負。
静かにガラガラと崩れていくような演技は寒気がするほどで、嫌悪感も怒りも通りすぎるほど、呆気に取られてしまう。
極めつけには

「僕は正常だよ」

どこがや……。
というわけでネタバレしますが、この黒幕、瑠璃子のお兄さんである月島拓也氏です。彼もまあ不憫な人生を送ってきており、両親は早々に他界、叔父に引き取られるも兄妹を引き取ったことがきっかけで叔父夫婦が離婚し、総合病院の院長である叔父は家に女を取っ替え引っ替え連れ込んではセックス三昧の日々。それを聞かされていた兄はいつしか狂っていき、やがて妹に偏愛とも取れる愛情を抱き、瑠璃子を強姦してしまう。そしてその事がきっかけて瑠璃子の心も崩壊していく。妹を守ることも出来ない、かつ妹を一番愛しているくせ毒電波を使って女の子を玩具にする最悪にして最低のシスコン野郎です。
「お前……瑠璃子とセックスしたんだな!!」という作中での絶叫台詞には、お前とは違うし合意だし!と言い返してやりたかったです。
一方。BLに目覚めており、痕でのホモセックスで衝撃を受けていた自分は、もうパイプカットのホモEDが万事解決なんじゃない?長瀬ちゃん×拓也でもいいんじゃない?拓也誘い攻めでも楽しめるよ?とも思ったので、あまり彼のことを責められる気もしません。(でも拓也が瑠璃子以外の女性を憎んでいたからこその、この蛮行だと思うんですよね。だったら男同士の方がうまくいくかも?と思ったこともありました。が、瑠璃子以外の『人間』を嫌っている感じでもあるので、まあ無意味だろう……)

このゲームが女性にオススメ出来ない点、上記の展開もそうなんですが、それはあくまでも男性向けなんだなと感じるところだろうか。
最後に万事解決するTRUEEDというものがあるんですが、それは拓也の脳内にいる幼い頃の拓也に手を差し伸べて救いに行くという展開。そこまではまだいい。その後、やらんでもいいのに主人公は毒電波に侵されていた女生徒たちの記憶を取り除き、かつ拓也と瑠璃子からもこの事件の記憶を消してしまうことである。何余計なことやってんだおい。
女生徒たちの記憶を消したことはむしろ良かった思う(身体に傷が残らない事を祈る)。しかし拓也がやってしまったことは変わらんわけです。こんなことしておいて自分はいけしゃあしゃあと平凡な生活に戻るだなんて、長瀬ちゃんが許しても私は許さない。
この展開は、男性向けだからこそ出来たもので、女性向けだったら拓也は本当に本当に許されるべき存在ではないと思う。拓也の過去を考慮しても。

個人的には、今後拓也が生きていく時、拓也がセックスを嫌う程の深く癒えない傷を付けられたように、拓也もまた人に絶対に癒えない傷を付けたことを自覚して、苦しんでいってほしい。拓也の根は完全なる悪人というわけではないのもわかる、でもそれとこれとは別で、結局自分の弱さに勝てなかったのも確かなことです。だから彼には一生苦しんで、前を向いて歩いて欲しいと思う。許さないけど。
以下からキャラ感想。
【新條沙織】
このゲームにさおりんのような明るい太陽みたいなキャラがいて本当に良かった!とプレイしながら主人公同様心の支えで居てくれたキャラでした。そんなさおりんにも、主人公と同じように平凡で特別になれない鬱屈な気持ちを持っているところを告白させたのが、このゲームすごい、と思わせた一因でもあります。自殺させられたり襲われたり、不遇な存在でもあるけれど、私は主人公に性格的に一番お似合いなのはさおりんじゃないかなと思う。
【藍原瑞穂】
貧乳でもいいじゃない!最高!と思いながらプレイしてた、私はクソゲーマーです。乙女エロゲーには貧乳ってあんまり居ないから、なんだか、よ!久しぶり!みたいな旧友にあった気分でした(貧乳に対して)。拓也の近くにいたら操られるのわかっててそれでも友人を助けようとその場にとどまったときはさすがに逃げようよ、と軽く眉間にシワをよせたのですが、電波の力を乗り越えた友情が見れて温かい気持ちに慣れた。このルートの主人公は完全に刺身のツマですね。
【月島瑠璃子】
リニューアル版では義兄弟だったけど、元のDOS版ではガチ兄妹だったようで……やっぱりそっちのほうが雰囲気出ててよかったのになあと思います。どれだけ拓也があんなんでも、それでも寄り添いあった瑠璃子の兄で家族であることには変わりないのが辛かった。それは瑠璃子の優しさなのか、それとも兄に縋らずにはいられない弱さなのか、人によって捉え方が違うだろうなあと。
自分としては、瑠璃子にはこれからいっぱい幸せになってほしい。電波の始祖たる可愛い子でした。三人の中では一番好きです。

【主人公 長瀬祐介】
この主人公の方が人でないですよ。前述の卒業式仰げば尊し超乱交の時の彼の淡々とした語り口には寒気を感じるほどでした。殆ど驚いてないのなんのって……。フルコンプした今なら、この主人公だからこそ拓也と対峙できただろうし、瑠璃子ちゃんを攻略できたんだなと感じています。並大抵の精神力や感性じゃ、あの兄妹を理解して行けないだろうと思いました。
彼の淡々とした日常に飽き飽きしている心の闇(とかいて厨二病と読む)は、誰しも持っているものではないかなあと思うのです。なので自分はすごく彼の気持ちも理解したし、共感も出来ました。
やるときにはやる男の子ですし、知り合ったばかりの女の子でも逃げるのではなく守ろうとする強さも持っている。狂気の向こうに渡らない強さを持っているのが主人公で、そうでなかったのが拓也なのかなと……だからこそ、『主人公』なのでしょうけども。


でも自分、痕よりも雫の方が内面的なものが見えるようで好きです。女性にはオススメ出来ないけど、女性がやったらどういう感想を持つんだろう?と女性ながら気になります。
上記で語った拓也の演技は本当にすごかった。自分が演者なら、演技だとわかっていても言うのも躊躇うようなウッと鳩尾に来るような台詞なんです。そんな台詞を躊躇いもなく羞恥心もなく、キャラになりきって狂気を演じきった田中大輔氏には本当に感服いたしました。演技だとわかっていながらもゾクゾク来る演技は久しぶりでした。そんな田中氏の演技もさることながら、その他キャスト全員の演技が光りに光ったゲームでした。

タイトルの『雫』は、精液でもあっただろうし、涙でもあっただろうなあと。なんだか深読みしてしまう良いタイトルです。


一方で自分は、個人的キング・オブ・クソ野郎in乙女ゲーである夢をワンモアの精神(崩壊)科医雪村ドクターとどちらがキングクソ野郎かを一生懸命考えていた。いやあ、これはなかなかいい勝負だと思いますよ。正直どっちもクソ野郎には変わりないので甲乙つけられない。戦わせてみたら面白いことなりそう、とか考えて妄想に花咲かせてた自分も相当やばいと思いました。
でも、拓也はまだ高校生(らしきもの)なためか考えや処理が甘いんですよね。その分雪村先生の巧妙さっていったら……いやアレは巧妙か?(解のない問題)



次はライブに行ってきた感想を書きます。もう2ヶ月ぐらい経ってるんですが、未だに思い返して夢みたいな一時だったなあと。良いライブでした。次の記事では絶対セックスって書きませんからほんと(澄んだ瞳で)
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