全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

28 2013

ウキョウルート クリア +総評

シンに転がりまわり、ケントを電柱の影から優しげな瞳で見つめ、イッキを病院に連れて行き(シモ検査のため)、トーマの檻という檻をぶっ壊し、辿り着いたTHEストーカー ウキョウ氏との最終決戦。
終えたあとも「よくわからなかった」とうつろな目をして呟くおつむですが、このアムネシアという世界の設定をそうまとめする面白いルートではありました。納得行かないところももちろんありましたが。


他人のルートでありとあらゆる方法で主人公を殺しに来たり、ストーカーしに来たり、何をしたいのかさっぱりわからないウキョウさんですが、ウキョウルートでほぼ全てと言っていいぐらいの疑問は解消されるので、そこは楽しかった。
最初にも言ったとおり同じキャラながらも設定や環境や背負ってきた過去が違うアムネシアという世界。これにはもちろん理由がありました。足らないオツムなので上手く把握してないところもあるかもしれませんが自分なりにまとめてみたいと思う。

オリオンの説明を聞いた限りでは。
・主人公含む人間は色んなパラレルワールドがあり時間軸がある
・流れる時間に対しては対向出来ない。決して流れはに逆らえない川のようなもの
・妖精はどの世界も行き来できるため、時間軸の干渉を受けないたったひとつの存在である
 (どのルートもパラレル世界ではあるが、オリオンという存在はひとつであるため、パラレルワールドでありながらもどのお話も同時に進行しているというわけではない=ハートの世界に行った場合、スペード等の世界は成立しない)
こんな感じでしょうか。間違ってたらこっそり教えてやってください。

では上記の点を踏まえ、どうしてどのルートでもBADEDでウキョウさん大活躍だったのかがウキョウルートの謎であります。
皆さんお察しの通り、ウキョウはパラレルワールドを飛びまくっていた存在でしたが、途中からもう「俺こういう設定持ってるから!パラレルワールド飛びまくってるからマジで!」みたいなアピールを相当数カマしてくれるので(本人はひとりごとのつもり)、彼は知ってほしいんだなと思った。
正直言うと、謎は後半辺りで一気に解けていくため、序盤~中盤あたりは結構ダレてきて○ボタンを押し続ける機械になってた箇所も何度かありました。このルートの主人公は個性があるというか、記憶喪失ながらも自らの意志が出てくるためなかなか感情移入しづらく、そのうえでウキョウ寄りの選択肢を選ばなければならないのが辛かった。今までは自分と主人公が同じようにキャラのことを知らない立場だったのに対し、このルートは主人公がウキョウの事をある程度思い出すのでそこの差異が埋められなかったというか。また、これまで四人クリアして、四人の人となりが見えているので、そちらのほうが魅力的に見えてしまった。

で今回も思い切りネタバレをかましますが、ウキョウさんが一生懸命がんばりながら主人公を守ったり殺したり何がしたいのかよくわからない感じだったのは、主人公が世界に殺される、というこれまたよくわからないビックリな理由だった。
・世界はあるべき形を常に取ろうとする(主人公が8月25日に死ぬのが世界の形)
そしてそれを覆そうとしているのがウキョウという存在であり、また、ウキョウという存在はもともとこの世界の存在ではない=世界にとってイレギュラーな存在であり排除しようとする=ウキョウ死すという感じでした。ウキョウが居なくなるか、主人公が居なくなるか。数多の死を繰り返す内に出てきた人格が、懐中電灯を自分の顔に向けてどや顔するウキョウさんでした(※アニメ二話参照)。
始まりはとある世界でのウキョウと付き合った主人公が事故で亡くなることでした。それを助けたいと思い、オリオンの師匠であるニールという神様(願いを叶える神様だそう)の力を借りて8/1を繰り返していた、ということ。

いやしかし、ウキョウ云々無理のある設定云々よりも、このルートの主人公が個人的にはきつかった。
終盤になると主人公も大分記憶を取り戻し、私の意志などお構いなしに25日は危ないから外出るなって言われてるウキョウの言葉もガン無視して部屋の外飛び出された時なんてもう、すごい置いてけぼりにされた感じになった、色んな意味で。(ちなみにウキョウはこの時、別人格が出ないように主人公と離れてた)
オリオンの静止の声も聞かずに飛び出し、マンホールの蓋が開いていたりカラスに襲われたり、イッキファンクラブにはめられ神社に閉じ込められ、用意していたとは思えないのに唐突に花火を投げ込まれ、それが神社に引火したのになかなか携帯で消防車を呼ばないのには脳内で違うそうじゃないがヘビロテでした。

ウキョウもウキョウで別人格が出てこないように手錠プレイとかもしてましたが、相当朦朧としていた私は「檻にウキョウを突っ込めばいいんだよ」と提案したけど聞いてもらえなかった。ウキョウと再会し、思いを伝え合うも闇ウキョウさん到来。本人たちは切羽詰まってるのにウキョウの一人芝居が面白すぎて画面内外の温度差が激しかった。
なんだかんだ25日を乗り越えた主人公、ウキョウの願いは叶えられるもここでウキョウを許すか許さないかの選択肢が出てきます。

どのパラレルワールドでも主人公が世界に殺されるのか、というのは上手く語られていなかったような気がする上での考えですが。個人的には、自分の意志で願ったのをこの人は何度も自分の手で覆し、無関係の存在の人生を狂わせててきたんだと思うと私なら許せない。もしウキョウのしたことでその他諸々の世界が助けられたとしても、きっとこれだけでない多くの世界の主人公の人生を閉ざしてきたのだと思うと……個人の願いを叶える範疇を超えていると思うんですよ。自分の死を繰り返すだけならまだしも。
もちろん狂うウキョウの心情も理解は出来るんですが、自分の意志で願い、結局自分の意志に負けたウキョウの自分勝手さは許されるべきではないと思う。

GOODEDは私の意志をガン無視して、ウキョウを光の速さで許しました。ウキョウに代償があるのならニール様もセットで、その代償は人間になることだったのかな、と。オリオンとセットで人間になってて、自分の気が一気にそっちになだれ込んだのは言うまでもないです。オリオンと手を取って街を駆けずり回りたい。

NORMALEDはウキョウを許さなかったことでウキョウはいなくなり、主人公はこの世界を生きていく、そんな感じだったかと。よく覚えてないけれども、このEDが一番しっくり来ました。上記の理由で。

BADEDの多さよ……回収するのが大変でした。トーマが他人のルートでも大活躍だったのが楽しかった。ウキョウルートのトーマはスイッチがすごい軽くて、イッキファンクラブを超高速で狙い撃ち、家に呼ばれたかと思えば床一面に広がるケチャップに火サスOPのあの曲が脳内に響き渡りました。トーマルートのトーマより、こっちのありとあらゆる手段を駆使しそうなトーマのが個人的には好きです。
あとのBADは他ルートのBADとあまり変わりなかったですが、主人公を助けられなかった場合のBADEDでのウキョウの絶望は印象的でした。


EXTRAについては、キャラたちの心情が見られてビックリ。一番印象に残ったのはやはりシンでした。男として見られるために相当頑張ったんだなあ、というのと、やっぱり自分の記憶が無くなったと知ったときのシンの喪失感はものすごかったんだろうなあと改めて胸が苦しくなりながらPSP片手に転がりまわりました。
もちろん、他ルートも楽しかったです。このお話は主人公の内面を見つけていくゲームなため、キャラたちの内面が見られるのは面白かったです。

【総評】
・システムについて

良くも悪くもオトメイト、痒いところには手が届かない。システムは相変わらずもっさりで、口パク機能があるのに音声とあっておらず、数秒の口パクからようやく喋りだしたりする。メッセージ欄を吹き出しみたいな演出にしたのは他の乙女ゲーにはあまりなくて少しだけ新鮮でした。演出は細かい部分と雑な部分が混ざっているような状態でした。
選択肢にぶつかっても既読スキップを使い続けられるのは楽でしたが、周回プレイ必須なのにスキップの動作が遅いのは頂けない。

・グラフィックについて
綺麗なんだけど、上手くはないと言った印象。骨格等崩れていたのも結構ありました。一番気になったのは手の描き方があまり上手くない。個人的にはもっとキススチルうまくなってほしいなあという印象です。ただキャラの中身にあったキャラデザでそこは凄く良かったです。
あと何故こんなファッションモンスターな服装にしたのかが知りたかったんですが、謎なまま終わってしまいました。縛られたいのかあのベルト、履くのに15分は掛かりそうなブーツ、どのキャラたちも着るのに時間が掛かってしゃあないだろうなあと思いながらプレイしていた。
ちなみに背景が線画の状態の無色みたいな感じで簡素なんですが、これが雰囲気に合っていて巧い演出だなと感じました。

・シナリオについて
謎の提示と解決までぐいぐい引き込んでいくシナリオは本当に面白かった。心理描写は重厚というわけではなくとも、ポイントを押さえてくれて主人公の気持ちも、キャラの気持ちも理解でき納得出来ました。(一部ルートを除きますが)
総まとめウキョウルートを噛み砕いていっても残る謎、理論チックなのにファンタジーである程度強引に納得させる設定なのは物足りない気もしますが、オトメイトもしくは乙女ゲームということを考えると、これがちょうどいい按配なのでは無いかとも思う。
記憶喪失設定を上手く使うことで、主人公とプレイヤーをほぼ同じ状態にさせ、そこから上手く話に軌道に乗せていったのは上手いと思ったうえ、楽しかった。

ただ主人公には記憶はないですが、性格があり終盤ではしゃべるしゃべる。無個性主人公と見せかけて、いつものオトメイト主人公なのでそこが気になる方が居るかもしれない。ルートごとに主人公の性格がちょっと違うので自分としては面白かったんですが、ついていけず置いてけぼりにされることもままあった。
そして主人公の代わりとなるオリオン、うざいと感じた人は速攻で彼を虫と呼びキンチョールでも取り出すと思う。オリオンが合わないとこのゲームを続けるのが相当苦しくなるぐらいずっと出ずっぱりなので、アニメ等みて彼の性格・毒舌を把握して置くと良いかもしれません。(うざいと感じても、結果的には彼は何も関係ないし悪くないので生ぬるい目で見守って上げるのがベストだと思う)

キャラに寄ってシナリオの出来が違うのが多少気になりましたが、大筋は共通していたと思うので、自分は最後まで楽しくプレイできました。



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私の理想はトーマとシンの間に挟まれてゾワゾワ来ながらギスギスとした関係で神経をすり減らす至高のプレイです。


久々に乙女ゲーをプレイした、という気持ちにさせられているのは何故か。
兎にも角にも、シンさんという貴重な存在に出会えたことは自分にとって革命的であり、久々に乙女ゲーで笑顔でのたうち回ることが出来て本当に嬉しかった、という気持ちもある。納得行かないルートもありましたが、便座を抱え血を吐くということも無かったのではないだろうか……アレに比べれば檻に閉じ込められるぐらい、なんのそのですよ。自分から入ってやりますよ。(どや顔)

いろんな理由からこのゲームを敬遠していた時期も会ったのですが、色んな方の声や意見を聞き、プレイし、楽しんで終われたのは良かったし、ありがたいです。いや、そっち的なゲームも自分にとっては楽しいのですが、楽しいにも沢山の種類があるわけですよ、はい。
レイターも無事手に入れたので、これからもシンの名前を叫び絶叫しながらプレイしていくと思う。語り忘れたんですが、なんと自分、シンさんと同じ誕生日なんですよ。毎年自分の誕生日を祝ってきた我がブログですが、今後はまじめに自分の誕生日について考えていこうと思いました。

最後に、「アムネシア」という単語の意味は記憶の欠落、または記憶喪失ということだそうで。黄昏乙女を読んだ時も確かにそういう内容だったなあ、とちょっとスッキリしました。(アムネジア - Wikipedia)


積みゲー含め今手元にいろんなゲームがあるので気をそそられたのからぼちぼちやって行きたいと思う。とりあえずはそのままレイターに移行するつもりです。
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