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13 2014

私のリアルは充実しすぎている 感想

桜哉で強烈なインパクトを与えて貰ったサークルTetraScope様最新作。
こんなに「うんこ」という単語で笑ったのは小学生以来です。

今回もこのスタッフ数でよくぞここまで楽しませて頂けるものを作ってくださった。もうホント『ここから好きなだけお金取ってください!』と財布ガッパガパ広げたいぐらいの出来でした。というのもこれがフリー作品であるということ。演出も、お話も、グラフィックも、システムも、丁寧に作りこまれているのがよくわかるので無料でプレイさせて楽しませて貰えた分、頼むから金で解決させてください、と思わせられている不思議な心地よさ。

未プレイの方はネタバレ見ずにプレイすることをオススメします、隼ルートは特に。以下より、ネタバレ含んだ感想ですのでお気をつけ下さい。


私のリアルは充実しすぎている - (TetraScope様)



話は、高校デビューをして品行方正を演じている主人公……その実は乙女ゲーマーだったのであった。そんな彼女の周りを取り囲むイケメンたちを選択肢で叩き落として行く、そんなゲームであります。いやあ本当に充実しすぎていた、カッコ可愛い子たちばかりだった。
テンポが良く読みやすい文章なため、進めるのは苦じゃないですし、同人ゲー・そしてフリー作品にも関わらず描写やキャラが『どうしてそう思うに至ったのか』が本当に丁寧に作りこまれているので納得もさせてもらえる。
主人公も潔さはありつつも、誰しもが抱えるような悩みを持っていて感情移入がしやすい。あと乙女ゲーマー主人公ならではの演出や言葉もあって(例:『今●●くんのルート入ったっぽい!』『(告白された言葉に対して)バックログ機能が欲しい』)、それがまた面白可笑しく快活な感じがすごく元気をもらえました。

この主人公ちゃんは乙女ゲームに関しては自己投影派のようなのですが、自分は感情移入はするけども傍観で物語を読む第三者視点で楽しんでいるので、そこの違いもなんだか新鮮でした。
男性向けと女性向けの恋愛ゲーの視点の違いで、男性向けはスチルで『主人公を映さない』ことが基本であったように思います(今は結構顔出しされててそこを萌えに行く自分みたいな人間に嬉しい状況になっていますが)、女性向けは顔も結構出て主人公の個性も強いゲームもたくさんあります。自分はその違いが凄く面白いなあと感じていたのですが、女性向け……乙女ゲーで自己投影してプレイする方がどれだけいるのかな、と。そしてその自己投影派の方がこのゲームをプレイしたらどう思うのか、感じるのかな?と気になるところでありました。

以下より、攻略した順からざっと感想を語りたいと思う。


●穂積くんルート
何故『瑞穂』のルートが無いのかの理由がすとんと理解出来ました。この主人公は相手に対して地を出せない限り、完全に心を開いて行くのは難しいような……誰しもそうだとは思いますが、ギャップがあるうえ、この主人公は過去に自分を出して苦しんだ時期があったので尚更そうではないかと感じた。
主人公の『趣味』いわゆる乙女ゲー等のオタク趣味で苦しむ描写は歩くんルートで語られましたが、このルートでも原因は語られずとも根っこに引っかかっている描写がされていて、プレイしながら『貴女の義弟のことエロい目で見てなんかすいません……』と思ってしまった。
このルートで『こういうゲームも、こういうゲームに興じている私自身も。人から認められるものではないことは、ずっと前からわかっているのだ』という台詞がある。自分はですが、まあ人に迷惑かけるような趣味でもないのでどう思おうが人それぞれだろうと感じています。自分は幸いにもこういう趣味に周りが理解ある人たちばかりだったので、時と場合、状況を見計らって節度を保てば……と。ただこの主人公は一度それで打ち砕かれていて、自信が無い。それもまたなんだか理解できるような。こういうのを嫌いな人を否定するわけではないですが、必ずいるだろうということは理解できるので。そういうことを色々考えさせられた点も、このルートの楽しさの1つでした。
んで穂積くん本人はというと、主人公とのやりとりが本当に楽しかった。ウンコ野郎とかゲスとかクソとかもう君たちうんこ大好きだな!と思うぐらい愛ある言葉の罵り合い。でも、行動やふとした言葉で相手の優しさや良い部分を察したり、惹かれ合っているのが見えるのに、兄の瑞穂くんやその幼馴染の閑音さんも関わってきて三角なんだか四角なんだかよくわからない関係に。
そして穂積くんのコンプレックスも、よく理解できるものだった。人間誰しもよく思われたい、だれでもいいから好感度上げたいという、冷静に考えれば無茶苦茶なことを思ったりもするものだと思うので。穂積くんの場合は身内で双子だから余計に辛かっただろう。主人公にも穂積のように心を開いて会話できる人が貴重だったように、穂積もまた三角関係や自分の状況を外側から見て自分の言葉や心情を聞いてくれる主人公の存在が貴重だったんだろう、二人の出会いにパンカイ。
関係性の矢印がこんがらがりそうになる中、それでも上手く紐解いていく様子は見ていて無理がない展開で、告白シーンのくだりは母音をひたすら叫びながらクリックするのに必死。主人公のニヤけ顔なんて軽く超えるぐらい悶えた。2人が惹かれている様子がわかるので、ここでこんな告白ぶっ込んで来やがって憎い!と思いながら顔は笑っていた。
尻よりも胸って穂積くんは言ってたけど、将来『やっぱ尻の方が味わい深いよな』とか言ってそうだな、と雑巾みたいな笑顔で終えることが出来ました。
眼鏡キャラで優等生キャラって、ほら、アレだから……なんかそういう大分捻り狂ったプレイ好きそうなキャラ多いから……自信持ちなよ穂積くん……って心のなかで変な励まし方をしてすまんかった。


●歩くんルート
なんだなんだ趣味が合うイケメン彼氏って完璧じゃん!アニメイト一番くじ一緒に並んでくれてそんでくじ運もいいとか最強じゃん!と色んな意味で充実しまくっていたルートでした。
自分の過去を恥じてもう戻りたくないと思っている主人公に、とても仲が良かった男の子との再開。主人公の、オタク趣味的な悩みと自分への自信のなさを二人で乗り越える良いルートでした。中学生や高校生は特に多感な時期で、心情や状況が目に見えるようでとても痛々しく胸に響きました。自分の高校生時代を思い出して息が詰まった一人です。
今大人になって思うことは、この時期って『周りに合わせることへの練習』な時期でもあるような。いじめとか他人を馬鹿にしたりとかそういうことではなく、それなりに外見を取り繕って、つかず離れずの他人との距離を図る練習をする期間であるような気がします。ただ、誰しも上手くそれができるわけじゃないので、自分のようにそれをサボるとご覧の有様になったりすることもあるわけです。でも、上手く行かなくたってそれが悪いこと、なわけでもないと思う。
ある意味このルートはシンデレラ・ストーリーだけども(主人公もですが)、外見から入り内側を解放出来た彼らを見て心が温まりました。自分が自分らしくいるために、ある程度装うことも必要で、でも自分に自信を持って好きなことを好きだと言えた二人に震えが止まらなかった。主人公の告白が周りに受け入れられたのは、彼女がたとえ体裁を取り繕って居たのだとしても、努力して自分を作り上げて嫌なことでも受け入れ、丁寧に他人と接した結果なんだろうな、と。二人の頑張りがある意味認められて本当に良かった。
おまけシナリオがこれまた考えさせられるもので、『理解は出来ないけど相手を認める』という展開が上手く主人公の趣味と絡んでて、そして主人公の友人である未歩ちゃんとも関わって、友情の良さを実感しつつ……歩くんルートは最初から最後まで心温まる話でした。
ちなみに自分は『乙女ゲー本編でホモ』をやられるのは駄目ですが(乙女ゲームという前提が崩れるから)、『乙女ゲームで二次創作でホモを楽しむ』は全然大丈夫です。好んで見るわけではありませんが、まあそういう人もいるだろうなという感覚で。ちなみに乙女ゲーの夢小説も好んで読みはしませんが、駄目というわけではないので基本何でも大丈夫だろう。前述した本編でホモも、理由が丁寧に語られて居れば大丈夫なような気もする。
そういえば高校生時代に遙か3をプレイして大ハマリして二次創作を漁っていた時期に、乙女ゲームなのにBLがあるのが単純に疑問で、友人に『どう思う?』と聞いてみたところ、「そりゃあんだけ男いるんだから一組ぐらい主人公ほっぽって新しい世界開く人いるんでない?」って言われて、なるほど、と思った過去を思い出した。


●隼ルート
隼ルートやってわかったことですが、隼は二人のオタクをある意味更生させて世に放ってるから、彼はどえらい子ですね。しょぼんとした彼の表情が妙にエロくて常にこの子色気あるなあと思いながら舐め回すように見ていてすまない。
彼が主人公を認められなくて辛く当たったのもわからなくもないので、過去はどちらの心情も理解できて見ていて辛かった。この多感な時期に急に弟(姉)が出来たと言われても困るってもんだよなあ。それに加えて弟は光り輝くような位置にいて、自分は日陰のような位置にいて……どちらがどう悪いとかそういうわけではなく、上手く歯車が噛み合え無くて、そしてそれがとあることをきっかけにしてお互いの優しさや良い部分を知っていくのが本当に心温まったというか萌といろんな感情がふつふつ湧き上がって結局隼くんのことエロい目で見てごめん主人公さん。
自分や相手の気持ちを受け入れて、そして惹かれていくのが分かってもう温まりつつ……そして他人のルートで『好きなんだろうなあ』とわかりつつも主人公ちゃんの彼氏を受け入れたり威嚇したりする隼の気持ちを考えると、今日もご飯がオイシイです!不憫萌えあってごめん、このルートで本当に報われてよかった。
姉弟という葛藤はあまりなかったけれど、そういう意味で受け入れるより先に、別の方の感情が開いてしまったんだなあと思うとそういう葛藤があまりなかったことにも納得できる。
ただ、もう一人の方のアレのやりとりには……自分はあまり納得は出来なかった。展開が早すぎた、というのもあるけども。あの展開があって主人公のことを好きになるという気持ちはわかるのだけども、そういう事実があるからあれほどすんなりあの事実を受け入れる、というのはまた別問題なような気がする。もう一人の彼の気持ちは、本当に複雑だろうなあ……どちらも比べるものではないと思うが、彼のある意味病みっぷりは本気過ぎて恐怖を感じるぐらいだった。隼の暴走っぷりが可愛く見えるぐらいに。そして二人共、主人公のサバサバ具合に救われてるところもあると思う。逆も然りな部分もありますが、事実と感情を素直に認めて、元引きこもりとは思えない力強さと行動っぷりでした、あっぱれ。
というか、大分モテただろうに他の女の子に目もくれずにひたすら主人公ちゃんだけを密かに追い続けたその一途っぷりとか飼い主に飼われてるようなちょっと拗ねる犬っぷりとか、で、見事に焼き払われた。弟キャラはあまり好きにならない自分ですが、隼は他人のルートで『今はこっちに萌えたいから頼むから出てこないで』と願ったぐらいの可愛さでした。
自分の手で好きな女の子の心を開かせた嬉しさとか、それに伴う後悔とか、彼の心情を考えるだけで床ローリングっていうか雄叫び上げながらガンガン頭打ち付けて近くの雪山に頭から突っ込んでもまだ情熱冷めやらない。久しぶりに乙女ゲーでこういう感情に再開出来て嬉しいという気持ちもあった。

しかし、今後どうするんだろうなこの一家……ただでさえ問題山積みですが、二人共頑張るんだろう。親もまさかあんだけ仲悪かった子たちがいつの間にかこんなになってるとは思わないだろうに。親に振り回された子たちなので、今度は振り回す方になるかもしれないがそれはそれでまあご愛嬌だろう……というのは他人ごと過ぎるかもしれませんが。受け入れるにはまだ成熟してない時期に、そういう環境に置かざるをえない二人のことを考えると、ちょっとぐらい振り回してやれと思ってしまうのであります。

ただそのキリン服はどうかと思うで……でもキリン服ごと好きだからたまにキリン服で登場して心を惑わせて欲しい。


【総評】
・システム、サウンド

此度もびっくりするぐらいおまけ要素が多くて、プレイしてるこちらが『なんでこんなシステムまで充実させるんだ!?』と思うほどしっかりしたシステムに、曲も作風に合っていてびっくらこきました。シナリオの方が曲も作っていて、働き過ぎでないのか少々心配になるぐらい。もちろんどれもしっかり動いていた上、システム画面のデザインもちゃんと作風に合わせたものであって感心するばかりです。演出も一つ一つの指定が丁寧で、驚きと感嘆の連続だった。
今回もOPが良い意味で動かし過ぎなぐらい動く動く……曲も可愛くて好きです。

・グラフィック
個人的にキャラデザにはおさなめな印象を受けるのですが、骨格等はきちんと掛けているし年代に合っていて此度もとても良かったです。あとなんかエロくないシーンでも表情とかで妙なエロさを感じるイラストで、そこが好きです。そして今回もいったいいくつの表情や背景差分を描かれたのだろうかと思うと……こだわりを感じてそこでまたありがたいなあとか嬉しい気持ちになるのであります。

・シナリオ
此度も要点をきちんと押さえて、それぞれの心の問題やそれに伴う心の変遷も丁寧に描かれつつ、キャラのノリの良さやテンポも良くて最初から最後までまるっと楽しめさせてくれたシナリオには本当に楽しませて貰った。こんなに笑いながら感動して萌えて顔面の筋肉が本当に忙しかった。
主人公が乙女ゲーマーで、その趣味について悩む部分もあるのでそういう部分でつっかかりがある人もいるのではないかと。ただ最後はどのルートも心地よく終われるので、心持ち楽しくプレイできるのではないかなあと思う。
どのキャラも『こう思う』や『こう対処する』という思いや行動の動機に、きちんと理由付けされていて、見ているこちらも「このキャラだからこう動くよなあ」という納得ができるのでとにかく無理がないというか、良い意味で疑問を抱かないシナリオだったと感じた。
隼ルートで語った一部は、自分は展開が早急すぎてついていけない部分もありましたが、そう思うだろうなと納得できないわけではないので、感じ方が人それぞれ違うであろう、そういう意味でも面白いシナリオだと思います。
誰にでもあるような心の悩みや問題が取り上げられていたりするので、考えさせられたりすることも面白さの要因の1つかと。

この主人公だからこそ、そしてこの攻略対象たちだからこそなお話を楽しめて良かった。

オススメ攻略順は、穂積くん→歩くん→隼ノーマル→隼ハッピー。
隼のハッピーを一番最後に、というのは公式情報でもありましたが、物語の表にはあまり出てこないけど重要な部分があるので最後にしたほうが良かった。歩くんと穂積くんは好きな方を後に食べたり先に食べたりして大丈夫かと。主人公の過去が暴かれるのが歩くんなので、それを先に知りたい人は歩くんのほうが先が良いかもしれません。
自分は主人公の過去の流れが綺麗に分かるこの攻略順が偶然にもベストだと思いました。


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女性キャラ含めて皆のこと性的な目でみてすまない


隼ルートの某彼ぐらいぐいぐい来てもいいぐらいなのに、攻略対象たちはなんとなく押せ押せ出来なくて、そんなところも可愛らしくて皆大好きです。そんでもって某彼がもうぐいっぐい来るもんだから「おいおい落ち着けって…落ち着けって…」って呟きながらプレイしてたけれど私が一番落ち着いた方がよかったとプレイ後に気づきました。
主人公の回転の良さや、乙女ゲーマーあるあるも楽しくて、どちらかと言えば個性が強くある意味自己投影しにくい主人公だと思いますが、行動力が合って明るくなった主人公ちゃんを見ているのは心地が良かった。姉弟揃って色んな意味でじたばたする様子が見ていて本当に微笑ましかったです。
あと、プレイしながら自分の高校生時代のことや、兄弟のことを思い出したりするのも楽しかったです。自分もなんだかんだ高校生の時に乙女ゲームプレイしていたことや、葉月王子と月二回デートしないとすぐときめき状態から好き状態に下がって『めんどくせえ男だな!』と思いながら伝説の教会で結局すべてを許したりとか。

乙女ゲームって楽しい、という気持ちを掘り起こさせてくれたことに、本当に感謝です。
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