31 2014

東金、土岐、芹沢 珠玉EDクリア

コルダ3(無印)の感想を書いたのがもう4年も前だなんていう現実を目の当たりにして膝から崩れ落ちてしまいそうです。
4年後もこうしてコルダ3のゲームをプレイしている現状が、なんだか感慨深い。コルダ3は発売当初はいたるところで「こんなはずじゃなかった……」とネオロマンサーたちの怨霊化しそうなほどのため息が聞こえて来そうな印象だったんですが、当時の感想にも書いたとおり、自分はそこそこ楽しんではいたのです。なんといっても、コルダにある『ゲームシステム』が大好きだったから、これに支えられていたに尽きる。

シナリオがたとえショボくれていようとも、システムさえあれば楽しめていたのですが、そんなコルダ3の弱点だった部分を今回は殆ど直して来られて、見ろこれがルビー・パーティーの作るゲームだ!(集中線)と感動しっぱなしでした。コルダの恋愛抑え目な部分も、神南ではこんもり盛られていて終始ニヤニヤしたり萌えまくってアッハッハー!って大声だして笑ったりして久しぶりに大分ヤバイ自分がお目見えしましたが、やってる本人はとても楽しかったです。
4年前とほぼ変わってなかったところは作中のアニメの作画がヤバかったところぐらいですが(それでもモザイク画質は改善したし作画のレベルもほんの少し上がった印象)、そんなところも『ヒュー!この両足で立っていられない感じのアニメもネオロマンスだぜイエー!』と思えているあたり、ちょっと落ち着いたほうがいいような気がしてきましたが敢えてこのままで行きます。

4年で色々と変わるもんで、キャラクターを絞った事によりシナリオの重厚感も増し、意味もなかったMFというシステムに意味をもたせ、演奏中の音ゲー要素もレベルが上がりました(と言ってもこの音ゲー面白いかといえば別の話だけども)。空気感は相変わらずコルダ無印組とは違ってクラシックという雰囲気よりも、アツく明るい闘いみたいな感じでしたが、当時からそのガラリと変わった雰囲気が好きだったので自分は楽しかった。

以下より当時の感想を含め、順に感想を語っていきます。

●東金 珠玉ED
ぶっちゃけると好みのタイプかっていうとそうでもないんですが、当時から花がないだの地味子だのピーチクパーチク好き放題言いやがってこの野郎!お前のそのそびえ立った高い鼻バッキバキに折ってやる!で大差付けて勝った時に、意外にも笑顔で相手を認めて勝者をたたえたその姿がすごく印象に残っていた。その東金の姿勢が好きで、あの時のシーンの東金の笑顔に不覚にもキュンと来たのは今でも忘れられません。
そんで珠玉ルート、大方の予想通り父親との確執のお話。この父親がまたどうしてこんなになってしもうたんや……って感じのガッチガチの石頭頑固親父で、ただお互い強情で譲り合わない部分は親子だなあと思う部分も大きかった。折り合いつけるきっかけを無くしちゃっただけで、東金は父親のことを嫌いではないし、親父は息子のこと大好きなんだろうなって思える部分もたくさんありました。反発するのはそれだけ、相手が気になる証拠、そして両者違った音楽の捉え方で考えさせられる部分もありました。
簡単に説明すると、東金はクラシックの敷居を無くしたい派で、父親は敷居が高いからこそクラシックと捉える人間。私はどちらとも好きだし、どちらの考え方も時と場合によりけりでそれぞれ効力を発揮するだろうと思いました。
でもどちらが好きかと言われると、東金の考え方のほうが好きです。というのも、自分は西洋絵画が好きなんですが、好きになる前はすごく敷居が高いなと思っていた。この絵のここが好きだと思っても、一般的な解釈と違っていたらどうしよう恥ずかしく無いか?と思う部分がありまして。好きになった今ならどんな解釈で見ようと見てる人が感じたのが答えだと思うんですが、そんな気持ちを自分はクラシックにも持っていた。好きな作曲家はショパンなぐらいで、他は殆ど知りません。
歴史が古いと、時を重ねた分だけ敷居が高くなるような気がして、東金が、そんな敷居をなくして音楽にあふれた街にしたいと言っていたのがすごくすんなり、すとんと自分の中に落ちてきました。なんとなく勘●郎みたいだ、ってちょっと思った。
東金父の考え方もそれはそれで好きなんですけど、演者なら何が起きてもステージに立てっていう考え方は……合ってもいいと思うんですがそれを学生コンクールに出場している生徒に強いるのはどうかと思った。評論家とかならわかるけど、学生を評価する以上少なからず教育者でもあるわけで。そこはちょっとジジイの考え方には賛同できないなと思いました。(この一文でプレイ中の東金父に対する怒りを察してください)
ラストシーンは普通に感動してジジイの涙に釣られそうになった。明らかに度を超えぬ限りは、家族は大切にして欲しいものです。ジジイがちょっとHP減った時に東金が拗ねて見舞いに行かないと言った時に土岐が声を荒らげていたのも印象的だった。

そんなこんなで好きになる過程は丁寧で良かったです。今回もちゃんと勝者を褒め称える姿を見られて嬉しかった。
そうそう勘三●みたいだと思ったもう一つの理由、東金は能が好きというお話。自分はこれが意外にも『意外に感じなかった』。おい大丈夫か日本語喋れてないぞって感じですが、この表現がしっくりくるんです。普通の高校生では触れる人は僅かだろうと思いつつも、音楽を追求して能に出会い、理解し、好きになったんだろうなと思うととてもよく納得できたというか。
東金は単純なる天才でもカリスマでもなく、その上にちゃんと自分のポリシーと誇りが合って、それが本当に格好良かった。自分の学校が好きで、自分の住んでる街が好きなとこも大好きです。
最後に東金が奏でた曲と言い、「コルダ」そして「神南」を代表するに相応しいルートでした。


●土岐 珠玉ED
さあやって参りました、けだるい感じのアンニュイ野郎、土岐蓬生選手です。3無印のあるかないかようわからん病弱設定が掘り下げられているのかどうか少々不安でもあったんですが、より土岐のことを理解し、色々考えることが出来、土岐のことを好きになることが出来たルート。
時にかなでちゃんを車で送ることで住んでる場所を把握したりして(以前出たセクハラ講座でこれはセクハラに当たる事例らしいということを思い出して戦慄)、相変わらずの気怠エロで押してくるのかと思いきや、この後に続くイベントで自身の身体の弱さで色んな物を感じて色んな物を手放してしまったんだなあと感じられました。
きっかけは、『怖いと感じる程度なら生きてるって思えるのと一緒』と話したところだったろうか。理解できるけど、考え方が切なくてちょっと哀しかった。と同時に、土岐は土岐のこの感情を理解して共感してしまうタイプと一緒になっちゃ駄目だなあと思った。なんかそういうタイプといっしょになるとこの人互いが互いに依存しあってなんか将来ズブズブになりそうやなって変な心配をしてしまった。お陰で土岐に俺はこういうネガネガな気持ちなんだよと暗い感情を述べられた後の選択肢で『お前の気持ち全然わかんねえわ!』な生命力に満ち満ちあふれた選択肢を選び続けなければ、と思いながらプレイしていた。途中で体調不良にもなるし、看病してた印象が強いです。でも、コルダ3無印ではあるんかないんかの病弱設定だったので、看病できて嬉しかった。一番の看病シーンで自分のことを語る土岐が本当に切なくて。でも我が分身のHP万単位のかなでちゃんに支えてもらったら元気になってました。
もう一つ3無印をプレイした時に土岐か榊ルートに求めていた、二人の間のギッスギスしたクソ不味い空気で深呼吸したいと思っていた自分の夢が叶うイベントがあって楽しかったです。(笑顔)
土岐は東金のぐいぐい来る感じが自分になくて楽しくもあり、そんでほんのちょっと周りより大人で、無茶苦茶言いながらも根本は常識人というイメージ。色々やりたいことがあったろうにそれも出来なくて、……って妄想が捗るぐらいにはささやかで丁寧な描写だった。矛盾してるような感じだけど、自分の言葉的にはこれが一番しっくり来ます。
最後は前を向いていられるようになったようなならなかったような、なんか依存度高くて結局かなでちゃんにゴリゴリ引っ張ってもらうタイプだなと思いました。エンディングスチルで一回りも小さい年下の女の子にめっちゃ甘えて支えられとるんですよ蓬生選手……これ見た時自分はただならぬ恐怖を感じつつも、弱音と本音を吐けるほどの心許せる人が出来て良かったねと思う気持ちもあって心がソワソワして落ち着かなかった。

どうでもいい話なんですが、プレイ終盤にロースおじさん執筆のとんかつ教室を巡ってしまって土岐の口調が全部ロースおじさんに変換されてしまうという痛恨のミスを食らってしまったけど、……ええんよ……ええんよ……。


●芹沢 珠玉ED
当時の芹沢の印象……い、印象……と言われてもひねり出すのが難しいぐらい印象がなかった人。あの攻略人数なのでそれもしゃあないと思う部分もあるんですが、敢えてひねり出すなら『執事』ぐらいなものでして、逆に新たな気持ちでプレイ出来たのが良かったのかもしれない。
少し意外な過去をお持ちでしたが、それが今の芹沢の考え方や在り方にちゃんと繋がっていて面白かった。時々男らしい野獣な部分も見え隠れしてドギドギしました(タイプミスじゃないです)、新幹線スチルなんかは暗転くるな暗転近寄るなって願ったくらいおもいっきりニヤニヤしました。でも、なんだかんだ言って穏やかな空気感を大切にする彼は、やはり神南で一番常識人で紳士なお方だと思います。
神南の二人に色々振り回されつつも、本人もそれなりに楽しんでいたのでは、と思っていたので、最後に自分の気持を認めて納得できた様子は土岐ルートとは違った意味で安心しました。きっちりこなす責任感の強い彼を東金も土岐もちゃんと認めていただろうし、芹沢自身も彼らを尊敬して何かを得られるから支えてきたんだろうなあとぼんやり感じられる部分もあった。私の妄想が広がりすぎた部分もあるかもしれないが。
序盤挫けず嫌がり遠慮する彼をぐいぐい責めんきゃならんのですが、何度も根気よく彼に接することで、むこうもこちらを理解して……って展開はこれぞ乙女ゲーって感じがして楽しい部分でもありました。前述した二人が特殊な分、ゆったり流れるような空気感は清涼剤だった。
自分を崩さない彼が後半になってもう紳士がボロボロに崩れてデロデロになって甘々になったのを見た時、『芹沢ってこんな人だったのか』と意外な部分もあり、彼の中にも神南共通の色んな意味でアツいものが宿っていたのかもしれない。
個人的には中の人の細谷さんの吐息演技がエロくて震えました。筋肉チラチラスチルもあるけど、芹沢ってなんかエロい部分あるなと感じさせた要因の1つだった。



というわけで何から何まで楽しかったです。システムが好きでシナリオまで丁寧に仕上げて来られたらもはや言うこと殆ど無いというか、『これを見て、これに触れて、自分の中にあるものでどう思ったか』を久々に語ることが出来て嬉しかった、という気持ちが強い。
神南やり始めは『星奏に戻りたい……戻ってこいつらギャフンと言わせ直したい』とホームシックのような別な何かな気持ちに駆られていましたが、終わった後では『もう怖いものなど何もない、自分は神南で生きる』みたいな気持ちになっているのが逆に怖い。

ちなみに私が一番好きな冥加じいこと冥加玲士さんは天音のPVで見事に浄化されていて私はゲラゲラ笑いながら、なんか私まで救われたみたいな気持ちになったのが不思議。でも冥加は同じ学校よりも、そのデカくナメた言葉を吐く口を縫い付けてやりたいという目的では他校の方が楽しめる気がする。実際神南でも罵られたら罵られたで自分はニッコリでした。
天音の感想を語るときには忘れてるかもしれないので今のうち語っておきますが、PVでの冥加の発言「俺と貴様の関係はもはや、音楽でしか救われない」って台詞が!すごい!めちゃくちゃ好きでして!
もう机の上のもの全部ひっくり返したみたいな作画のアニメ見た後に天音のCMのこの台詞に支えられて正気を保っていたと言っても過言では無いぐらい好きな台詞です。

神南なのに結局冥加の話してしまいましたが、お次は神南編の星奏組です。私の友人が律をプレイして『(本人の不安定さ的な意味で)あぶなかった』と語っていたので少々怖いですが、楽しみです。

余談ですが、こないだ今でしょ先生の番組でHAKASE太郎がクラシック講座をしておりまして、クラシックのことを全然知らなかった私でもすごく面白かったんですが、その中で紹介された曲を聞くたびに『コルダで聞いたことがある曲だ』と思って、その点浅い知識ではありますが自分がクラシックを好きになるきっかけを作ってくれたコルダというゲームに本当に感謝です。
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