全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

26 2014

グリザイアの果実 マキナルート 感想

今年やった男性向けがスワソン(絶望オンザ絶望イン絶望エロゲ)だけだなんて悲しすぎるじゃないか、と思っていたところにアニメがいい感じに面白くプレイしてみたいと思わせられる絶大な販促効果を醸し出していたグリザイアの果実をプレイしてみました。
まあ何が決め手になったかっていうと、主人公の声が櫻井孝宏氏でいい感じにエロカッコ良かったのと(最近櫻井氏の声と演技にハマっているので)、あと主人公のショタ時代にピィンと来たからです(二次元ショタコン)。男性向けなのに確実に主人公のケツ狙いに行ってる感じは、お察しください。

で、アニメで櫻井氏の声と演技を鼓膜に叩き込み反芻する訓練をし、主人公ボイスが無かろうが脳内で櫻井ボイスを再生できるよう準備を怠らずにプレイしたマキナルート……を、クリアしたこの時点で、大分辛口感想になると思うので、これまたお察しいただければと。自分は主人公こと風見雄二ちゃんを精神的柱にしてなんとかマキナルートを完走出来た部分が大きいです。自分でも男性向けということで期待値上げすぎた部分もあるとは思うのですが……。


それにしても共通ルートが思いっきりクソ長い
ちゃんと細かい伏線貼られていたりもするし、導入部分は主人公とキャラたちと仲良くなっていく様子もわかるのですが、それにしても鬼長い。最初は楽しんでいた部分も、主人公と女の子たちのキャッキャウフフ下ネタオンパレードを見て行くうちに、このブログで息を吐くかのごとく下ネタを投げつけてきた私でさえ『頼むからもう勘弁してくれ』と願ってマウスホイール回転させまくったぐらい何の意味もない展開と下ネタが酷い。最初はともかく、段々と下ネタも濃くなっていくんですよ……なんか意味があるならまだしも、何にもならないので。笑いにも昇華出来ないからただただ下ネタを受け止め、心のトイレに流す作業を延々と続けていた。
1つのネタが終わる度に、選択肢はまだか、共通ルートがいつ終わるのかと期待し、そして再び延々と繰り出される下ネタと日常ネタに発狂寸前になりそうになりながら、幾千の幾万のそっちゲーをクリアしてきた自分なら大丈夫を合言葉に、折れかけのくだらないプライドを守り続けたところで、ようやく一つ目の選択肢が。勝った筈なのになんか負けた気にさせられたのはなんでだろう。

そしてそこからがまた長い。時折スチルに現れる主人公ちゃんにささやかな興奮を覚えながら、ショタが出てくるまで出てくるまで出てくるまでと気がトビそうになった時にようやくマキナルートに入れました。(関係ないけど男性向けだとCGで女性向けだとスチルって呼ぶのはなんででしょうね)

いやーしかし、マキナも酷い。下ネタが。ちょっと頭のたりない子みたいな演出をしておきながら、しっかり意味の分かったディープな下ネタを繰り出してくるから『この子は下半身で動いている子なの?』と思ってしまうともう感情移入が出来なかった。(最初はそれほどでもなく、作中でも主人公が下ネタを言うからつられたらしく、私を含め皆で一緒に下ネタのないきれいな世界へ行こうと思った)
彼女がこうなってしまった理由もわかるし、境遇には可哀想だと思うしそこには同情しますが、今まで浴びるほど投げつけられた下ネタが感情移入を拒む。徹底的にそんなことを知らない可愛らしい女の子にしてくれれば感情移入もできたんでしょうが、これはこれで彼女の『キャラ』だし『個性』だと思うと仕方がないのかなあ…。(というか一人だけでもいいから下ネタ恥じらう子欲しかった……)

下ネタは耐性があるし我慢する、展開が良ければ今までのことはすべて忘れる覚悟でマキナルートを進めるも、これまたなんというかスカッスカとしか思えない展開が待ち受けており後半はそれはもう真っ白できれいな白目向いていた。

そもそもマキナの家が宗家と分家という派閥に分かれていて、宗家の子のマキナが父親の事件で入院し、それから退院出来たのを宗家側が把握できたのがつい最近っていうところでもう大分『この情報は忘れよう』と思いながら流し(分家側に妨害されてたとしても普通に学校入れるぐらいには生活できてるのにそんな情報すら入らないのか?と考え出したら表情が無になる)。
過去の事件で『時間が無いから』っていう理由でマキナを殺さずに去っていく犯人たちなのにマキナが発見されるのは6日ぐらい掛かったっていうので私もマキナと一緒に発狂しそうになり、そもそも汚職嫌いな父親を母親が選んだ理由を考えた時点で私は意識を失いました。母親も母親でイイカンジのクソオババなので狂っていく夫を見て楽しんでいたのかな?とプレイヤーに理由を考えさせた時点でなんかもう、違うと思った。(というか、マキナがモノホンのパパに向けた最後の言葉が『うそつき』って最後の最後まで守ろうとし娘を愛していたモノホンパパが報われねえと感情を向ける方向が無茶苦茶になっていた)

マキナが汚職資料を全部覚えている、と母親に告白してから殺しにかかったり、それでも殺さず移植に使うって行った割には病室にいるマキナに警備を付けない母親の謎行動。4桁ナンバーすごいすごいと演出しておきながら主人公にあっさり警備の穴を抜かれ(どうやって警備が居るはずの社長室まで突破したかの過程は謎)、あっさりラスボスである母親のもとに主人公がたどり着いちゃうのも……一家総出で命を賭けたコントか。

10年経てば家督相続を放棄できるとか、家督が宗家から分家に移れば日本の経済の何%だかが動いて『イリス・ショック』が起きるとか、ルートに入ってから唐突に出てくるマキナのスナイパー才能あるんだよ設定とか、ご都合主義の後出しジャンケン総なめで、もういいわかったからもう自分が全部負けたから……と前半の鬼長い共通と相成ってルート後も無抵抗の自分の鳩尾にガシガシ来る感じはたまんなかった。

マキナもマキナで大仕事越えた後に大事なりんごの苗を現場に忘れてきた!ってなってそれを現場に取りに戻って案の定敵に見つかり抵抗し撃たれた時のむしゃくしゃ具合ったら凄かった。あの時ほど、キーボードが叩き折れる勢いで感想を打ち込んだのも久々だった。
それに、私にとっては、りんごの苗よりザリガニの話のほうが印象深かったんですよね。日常で何気なく貼られた伏線で、かつマキナが持っていた瞬間的に物事を記憶する能力がお披露目された時でもありましたし。中途半端に途中から投げ込まれたりんごだかの苗よりも、ちゃんと赤から青へと変化して、毎日ちゃんと育てたんだとわかるザニガニの方が自分にとっては、大事だったんですよ……途中からなかったことになってましたけど……というかそのりんごの苗さえEDで軽くなかったことになってましたけど……。

あとおセックスに入る前にようやく雄二がマキナへの気持ちを認めましたが、あれもよく理解できなかった。7千万で買われ、その7千万という金額におののき彼女を守ろうと決意し、その気持ちだけで色々やってたら好きになっちゃってましたって言われても、『パパ』以上の感情は抱いては居なかったと、自分は感じた。『好きだ』と言われてから相手のことを意識していくならまだしも。
彼女が『パパ』と発言する以上、恋愛的な意味ではやっぱり対等出なかったんだなというのが、どうも拭えなくて。『パパ』という感情を内包していると考えれば、まあ、見た目綺麗っちゃ綺麗なんでしょうけど……マキナの根幹にあの事件がある以上、恋愛よりも父親的要素が強すぎて。一度でいい、気持ちを自覚してから、たみやすのとろけるような声で「雄二」って言ってくれたら自分も雄二も興奮しただろうに。

TRUEとBADの選択肢の部分のスチル、這いつくばる母親目線で雄二がゴミでも見るような目でこちらに視線と銃口を向けてくれるんですが、あのスチルが自分得過ぎて自分目線かと錯覚した。あのまま足に縋り付きたかった。そこでまた私は息を吹き返し意気揚々とBADEDへと突入しました。感情で選べば大体の人がBADへ行くかと思いますが、BADだなってわかる選択肢でもありました。
BADの展開がマキナ妊娠スナイパーでかつ主人公が結果的に実の父親と同じ状況になってしまった……っていう滅茶苦茶感、私は結構気に入ってます。視覚的なグロが無いので、まだ優しい方ではあるのかなと感じた。

しかしTRUEまで似たようなスチル、似たようなEDにしたのはガッカリ。マキナは主人公が背負ってた9029という立場を継ぐ意味はあったんだろうか?続編への伏線だとしても、唐突で納得がいかない。暴力を嫌悪するような描写もそれなりにあったように思う雄二が、スナイパー技術はお遊びで教えたとしてもお金を稼ぐことにまでその力を使うのを良しとするのか?と思うと、やっぱり突っかかる。最後のキアラとのやりとりはマキナらしくて、楽しかったですが。


というわけで意識を失いかける長さの共通に始まり、説得力に欠く展開でほぼ白目でマキナルートを終えてしまった。良い所を語れば、逃避行でのアパートでの決戦の件は手に汗握る展開でとても楽しかった。追い詰められた状況で、それでもちゃんと状況を打破して……主人公もちゃんと格好良かったですし、主人公を信じるマキナも可愛かった。

久々に男性向けをして、女性向けとの違いも楽しかった。キススチルがなく、エロスチルがあったり。キスしたのになんでスチルがこねんだよ!(マキナ調)って思ったらその後すぐにOPPAIが展開され下半身も展開された時に男性向けだったことを思い出しました。
あとは、そうそう、幾万もの主人公がノッペラボウにされてきた時代はもう終わったんでしょうか?男性向けでは主人公に感情移入しやすいように顔を映さない為にやけに前髪長くされたりうつむき加減にされたり無茶苦茶すぎる具合でも顔が表示されなかったのに、これは嬉しかったです。そこをハイエナのように突撃しに行く自分としては。(乙女とは違うかっこよさがエロゲー主人公には内包されていると常日頃思っている身なので)

あと意外だったのは、思った以上に主人公が好かれていること。登場人物殆ど主人公のこと好きじゃないですかね。私もその一員ですが。大人のオネーサンをうまい具合に手玉にとっているのは意外な一面でそこも良かった。その分、同年代の女の子に振り回されているところがもっと見たいので残りのお方たちに頑張っていただきたいところ。

ちなみに、現時点で私の好きなキャラは天音とチルチルです。あのおっぱいに絶対なる自信を持っている天音のお姿ったら惚れ惚れします。家事全般揃っており金銭感覚も良く……きっといいお嫁さんなるだろう。
チルチルは一生懸命さがすごく可愛い。これぞTHEエロゲって感じのキャラクターだと思うんですが、そこも可愛らしいというか。チルチルは声も好きな方で、チルチルの「雄二ぃ」が甘えた声ここに極まれりって感じで最高に好きです。あと、最近までやっていた乙女ゲーで似た血が流れた方があんな声やこんな声を出してると思うと興奮します。見事な演じ分けと演技力、おみごとです。


ぶっちゃけると、とりあえず皆雄二のこと好きだしはいはいもうわかった!6Pで世界平和!はいおわり!みたいな、もめた時は複数Pが世界平和説を提唱する自分としては大分むしゃくしゃした気持ちになってますが、次はオモシロイと噂の天音ルートに突撃します。ひっくり返ってしまった悪い意味の期待を、いい意味で裏切って欲しいところ。
関連記事