全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

07 2015

虎丸ルート クリア

あのEDは一体なんだったのか。夢幻だったのだろうか。飲んでいた三●矢サイダーを口の端からこぼしながら、終えた先は虚無でした。むしろ途中までうつろな目をしてクリックするだけの機械と化していた私に、最後にここ1番の笑いを届けてくれただけ、このゲームはすごいのかもしれない。笑ってはいけない人のセックス(っていってもアレに勝てる気がしない)。

私は乙女ゲーの吸血鬼ネタは地雷という法則を発見していたのですが、このゲームにも無事にその法則が適用されたと感じております。かつて地雷とわかっていてかのディアボリックラバーズという地雷原を駆け抜けたことがあったのですが、此度も何故法則を見出していながらその地雷原で踊り狂いにいったかというと、やっぱり私は何度フラグを折られ踏み潰されようとも吸血鬼ネタが大好きですし、かの恋戦記を産んだトムさんシナリオとあらばこの地雷をぶっ壊してくれるのでは無いかと淡い期待を抱いて居たからです。

振る舞われたのは味のしないオードブルであり、シメのデザートで出てきたのは……デザートとは、一体……あれはなんだったのか?

以下よりそんなヴァルプルさんとの戦いの記録です。まさかこんなに激しく殴りあうことになろうとは思っても見なかった。


出だしはカッキー氏の流暢な外国語から始まり、背中のムズムズさを感じながらも、『まだ初めて1分も経ってないじゃないか』と自分に言い聞かせたが、自分のそっちゲーに対しての防衛本能の鋭さを実感したような気もします。初めてすぐに主人公である妹を『姫』呼びする兄に「姫って言うんじゃねえ!」とキーボードを叩き壊す勢いで絶叫しながらも、なんとか進めていく。ちなみに最後まで姫って呼ばれ続けるので、この辺りで身体を慣らしておかないと、後々辛いことになる。
もうこの時点でまだ血も吸われてすら居ないっていうのに足元フラフラだったのですが、数多の吸血鬼乙女ゲーを攻略して玄人を目指す身としては、ここで倒れてはなりません。

そのあとすぐに、彼氏が出来た主人公の友人が、学校医でもある主人公の兄に、何を思ったのか主人公の目の前で『彼氏とセックスするのは何時頃がいいですか?(要約)』とか聞いているのを見て、私は一瞬意識をトバした。その後兄が「良いと思った時でいいと思うよ」と友人に返してきて、再び意識をトバした。それからはもう些かどころではない不安を抱えながらマウスをクリックしていきましたが、クリックする右手はだんだんと規則正しくクリックするだけの機械と化し、次第に虚無の出来上がりです。

簡単に話を説明すると、主人公の住んでいる街には洋館があり、主人公が幼い頃そこでこの物語のメインポジであろう志賀くんといろいろあったようです。志賀くんは、何やらよくわからないけど主人公を求めるかなりハードなストーカーですが、乙女ゲーだけでなくADVで1万回は繰り返されたであろうに、主人公は何も覚えておりません。ちなみに禍という触っちゃうと体全体に痛みが走ってしまう、人に見えない魔界の空気みたいなものを志賀くんは発生させてしまうようで、それと対峙しているのが今回攻略した人狼の双子の片割れ・トラであります。ちなみに禍に触れた時の症状は、さいのし症候群と呼ばれてますが、原因はよくわからない病気として扱われているようです。
主人公は志賀くんのお気になようで、血を吸われつつ志賀くんの血を与えられて、だんだんと人外にされて将来嫁にするから、と求婚まで頂きました。まだ序盤も序盤ですから、彼の意気込みは相当なものだと思われます。

志賀くんに追い掛け回されつつ、トラと仲良くするのが此度のミッションでありますが。
もう、ほんとうに、何がやりたいのかと問いたいぐらい人狼側もふわっふわしており、むしろなんか志賀くんとじゃれあってんのかと感じるほどの意味のあるんだか無いんだかよくわからない攻防だけを繰り返す。まず圧倒的戦力なのに一気に畳み掛けない志賀くんにもホワッツですが、諸悪の根源と思われる志賀くんは主人公の隣に転校してきたのにも関わらず、人狼側も基本的には何も対策をとらない。アイツには気をつけろよ、とかみたいなことは言われる、気をつけてなんとかなるなら最初から何とかしてるわい。
主人公も主人公で禍が徐々に増えていきつつも普通に外に出かけたり、狙われた身でありながらも普通に家で眠り、結局家に忍び込まれて人外になる実を飲まされたり、危ないって言われてるのに学校に『宿題を置き忘れたから』と自分の命と宿題どっちが大切なんだと問いかけたくなるような行動をしたり、禍が街に広がり過ぎて避難勧告が出てるにも関わらずお別れ会をしたいという友人の提案にのり、街中に禍が出まくっている中で主人公の家でお別れ会をするという展開に私の手足も無事に麻痺しました。意識も大分麻痺しておったと思います。

時折「姫って呼ぶな!!」と絶叫をして意識を取り戻しつつ、なんの面白味もない、トラ寄りだと明らかに分かる選択肢を選んでいきながら、無事トラルートに入るも、恋愛描写はほぼ皆無でいつの間にかトラの事が好きなのかも……と私が意識を失っていた間になんかあったのかと思うぐらい唐突に気持ちを自覚する主人公。
トラもトラで、「女は面倒くさい。でもお前は別。お前は面倒くさくないから」と、作中一面倒くさい立場に居る主人公に対してそんな言葉をかけていて、私と一緒に彼も意識を失っていたのかもしれない。

なんかよくわかりませんが、主人公が飲まされた実は人狼等々の力を増幅させるようで主人公の血を飲めば強くなれるようです。流れに流されて主人公が双子の内どちらか選んだほうが人狼側の長となることに。長の嫁になれる特典付き。この全然お得じゃない感すごい。この時点で、もう大分散々血を吐き切っていた私は、噂のEDのみを楽しみにしながら、ひたすらマウスをクリックする機械。
私の事好きなの?好きじゃないの?結局友達なの?みたいに心のなかでひたすら悩むだけで行動に一向に移さない流されるだけの主人公でしたが、なんやかんやで思いが通じあってトラと結ばれ、微エロみたいな展開をはさみつつ、最終決戦。

「守られるだけじゃなく、守りたいの」と簡単に力を手に入れた主人公の力で、あんなに苦戦していたのにあっさり志賀くんを倒して(現実所要時間約1分)、葬られた志賀くんが、最後に発した慈しむように語りかけた主人公の名前に、今までとは違う意味で血を吐きながら、ここで終わりかとおもいきやまだ続く。
主人公を自分の母親のように失うことを恐れたトラが突き放し、そこで一悶着。毒にも薬にもならない「やっぱり好きなの!」「俺もだ!」イベントを意識がありながらも意識を失う術を身につけた私は何も映さない瞳で見守りながら、ようやくエンディングだと思った、あの演出で、口に含んでいた三●矢サイダーが思わず口から飛び出しました。おかげでまだ意識はあるって実感した。

百聞は一見にしかずで、私が説明するよりもぜひ皆さんにもこれらのふわふわとした山と谷を乗り越えてこのEDまで辿り着いていただき、一緒に口から噴き出してほしいので、多くは語らないようにしたいとは思うんですが、もう夫婦になった!EDムービー乗っ取ってOSEKKUSU決め込んでやるぜ!っていう演出は一体何方様の発案なのかは知りたいです。少女漫画のエロ描写に、健やかな二人の表情をみながら私もまるで健やかな表情で何度目か分からない意識を失いました。でも楽しかったです。口から吹き出すぐらいには笑いました。


以上が私が見てきたヴァルプルなんとかであります。
そもそも10人以上欠席してもなかなか学級閉鎖にならない学校とかまあ色々ツッコミどころありまくりで、いろいろ整合性とれてなかったり、心理描写が薄くて感情移入しにくかったり、誤字脱字が多かったり。ライターさんの構成力不足も感じましたが、何よりもまず『手を抜かれたんだな』ってところが分かるところが苦しい部分が大きかった。

一番プレイヤーが感情移入する入り口な筈の主人公も、力ない中巻き込まれていくのは仕方ないにしても、恋愛面においてもずっと足踏みして全然前に進みだそうとも行動に移そうともしないので、いつまでも受け身でそこがまた胃液がふつふつといい感じに煮つまりました。

そうそう、一部スチルが動いたりして驚いたんですが、動くスチルをだいぶ前に男性向けのエロゲで体感してたことを思い出しました。やっぱりなんだかんだ男性向けが歩いた道を歩いているのかなあと。(テックアーツのゲームです。佐野俊英さんが好きでプレイしたんですが、アレも意識飛ばした記憶がある)
でも演出としてはなかなか上手く行っているように思えたし、こういう挑戦はどんどんしていってほしいです。(某R18乙女ではタマタマが動くスチルがあると教えていただき大笑いしました。需要はどこにあったんだ)

二次元のエロ描写ごときに一体何の恨みがあるのか、乙女ゲーの一般ゲーのセックスを潰すと誓いを立て血を吐き喉が潰れるまで叫んできた私ですが、もうここまでするなら何故R18にしない?行こうよR18!もうケンカするのはやめやめ!と段々和解への道を提示しようと方向性を変えていこうとする新たなる自分が芽生え始めてきました。春ですし。R18なんてすぐそこだよ、簡単だよ、越えればいいんだよレーティングの壁を。
しかしながらレーティング申請とかシナリオとかいろいろ面倒くさいのか、17以下の子にはやはり求められるのか、止まぬ一般エロ展開に、そこでまた作り手の意気込みの無さを感じてしまい私のソウルジェムは濁っていく一方なのであります。


次は、どうしてそこまで姫と呼び続けるのか、殴り合わないと気がすまない妹を溺愛する兄との対決であります。
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