全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

17 2015

レイ、陸 薔薇、石ころルート クリア

ようやく全員の攻略が終わり真相ルートを残すのみとなりましたが、とりあえずこの2つのルートを簡単に述べるのなら、可もなく不可もなく……だったのは少々残念であります。


以下より個別感想。


●レイルート
まずは薔薇ルートの感想から。
正直いうと、十矢、レイ、陸は同じライターさんだからか、この三人の薔薇ルートはどれも心の変遷がなく共通ルートでのちょっとしたやりとりだけではい!好きになりました!な展開が多くてとても萎えた。その分石ころルートのほうが力が入っていたからちょっと許しそうになったりもしたのだけども、せっかくこの階級制度という設定があるのだからもっと心理描写や心の変遷を薔薇ルートでも大切にして欲しかったなあと感じる所存です。それだけ、好きになる描写がなくてとりあえずなんかお互い好き!ってなってたのが感情移入がほぼ出来なかった。どちらかというと薔薇ルートのほうが黒々としたものを描きやすいかと思うんですが、どうも消化不良で物足りない。

で、良い所を語ると、上記した部分ではない乙女ゲー的ではないところ。主人公が周りの教養の差であったり身分の差であったりすることに苦しんで、少しずつ嘘をついていき、その嘘が気がつけばだんだんと大きくなっていく。どの薔薇ルートでもひょっこり現れて怪しい笑みを浮かべて主人公をやんわり陥れようとする摩耶子に唆されて、少しずつ少しずつ嘘をついていく展開はとても心苦しくて良かった。嘘をつかない人間は居ないので、想像もしやすく、また嘘をついた時の痛みも身近で、それが自然に大きくなっていく様子は痛々しくて良かった。あと、どのルートでも主人公を惑わし何1つ信用出来ない摩耶子の存在ですが、この子の、当事者でさえ気づかぬまま罠にかけて行き陥れる、そんな非情とも取れ自分のことしか考えていない様は一貫していて結構好きです。ある意味とても己の気持ちに正直。彼女の不気味な感じは気味が悪いけど結構好きな部分でもあるかもしれない。実際にいたらお近づきには絶対なりたくないけど。

そんで、その積み重ねていった嘘をどうするのかなーと思ったら、薔薇階級の男の子に唆されて知らず知らず酒を煽って、性的な意味ではなくボロボロになっていたところをレイにようやく助けられるっていう。ちなみにレイは途中で幾度か心配する様子を伺わせるも、主人公は終盤まで彼に相談もしなかった、というか自分がしていた嘘を暴露しなかった。そんでもって酒の力を借りてようやく嘘をついていたことを告白できたっていう展開がもう……出来るなら、自分自身の力で立ち上がるところが見たかった。最後には今までやってきたことを反省していたけれども、痛い目みたから反省しただけで、時間が経ってその痛みを忘れてしまったら再発しそうだなと思った。
ちなみに薔薇BADは、作中見守る立場なだけだったレイが反省してやっぱり自分が管理すれば良かったと飼い殺しEDみたいな感じでこっちのほうが自分は興奮しました。どうしてレイがここまで主人公に固執するのかはわからないけど(石ころルートの彼を考慮しても)、結果この関係性には萌えられたので、萌えのパワーってほんと恐ろしいなと思った。


石ころルートは、彼は基本どの階級の人にも優しく接するからとても設定殺しだった。その分、彼が抱えている問題が明らかになって、そこで楽しませてくれる感じでしょうか。恋愛描写はやっぱりちょっと物足りないけど、納得させては貰えたのでそういう点では良かった。
彼が抱えている問題っていうのは、他のルートでも夜中にうろちょろしている様子に出会えるもう一人のレイ様、ご本人によるとショウのこと。これはまあ他のルート周っててだいたい予測出来てたからさほど驚きもなかったけど、真相を上手く暴かせずに謎を散らばらせつつ二人の恋愛模様も描いていたのはちょうどよい按配で楽しかった。主人公のレイへの好感は『差別しない』という点でまだ理解できるんだけども、レイから主人公への矢印がやっぱりちょっと描写不足だなと思った……けど、このもう一人の彼が昔に主人公と関わった事があるらしく、ほんともうぐいぐい攻めて来るのが面白かった。そんな彼の感情のおかげで、レイ→主人公への気持ちの補正にもなっててその辺りの感情も納得が出来たというか腑に落ちたというか。
あと石ころルートでは上の階級からの圧力は描かれていたけど、同じ石ころ同士での軋轢が描かれてそこも面白かった。薔薇階級であり白薔薇であるレイと仲良くしてお世話係にまで任命された主人公が、同じ石ころ階級の子の妬みを受ける展開は他のルートでは見なくて面白いなと思いながら見ていた。
個人的にはもう一人のレイさんのが不器用で好きで、私自身の趣向でならほぼ即決でショウさんなので、BADENDでかわいそうな事になってたのが……もうちょっと報われてもええんやないでしょうか……色々ヒントも残してくださったし(ただそこまで言うなら正解言えって感じのヒントでしたが)。
あとは散りばめられた伏線がどう真相ルートで絡んでいくか楽しみです。

最後に、機械工学を語る彼はやっぱり楽しかったです。これも触れる程度だったけれど、ちゃんと大筋にも絡んでいて、好きなモノを語るレイが可愛らしくもありました。個人的な欲求で、もうちょっと語るところがみたかったなーと思う部分も……でもあまり語られても私が喜ぶだけって感じなので、この程度の量で調度良いとは思いました、はい。


●陸ルート
プレイ前は一番楽しみにしていたルートだったんですが、石ころルートでもまあ可もなく不可もなく……と言った感じだった。というのも、陸自身に何か誇れるような何かが、『赤薔薇様』って呼ばれるような本気で尊敬できるような何かを持っていないから。ちょっと知恵つけただけの悪ガキに地位を与えたらこんなん出来上がっちゃいましたって感じです。『努力家』って言われる面もあって、そこが垣間見れたりもしたんだけども、本当に垣間見れただけで、あとは授業中に遊んでたり部屋は汚かったりで……金だけで赤薔薇になったの?と思ったら萌えも半減したのが本当に残念だった。
薔薇ルートは前述したとおり、恋愛描写が唐突でとりあえずルート入ったら好きになってお互い自分たちの地位に物を言わせながら遊んでたら度がすぎて石ころ階級に落ちたっていう、BADEDはそらそうなるわなって感じのオチだった。
主人公も陸を諌めてんだか諌めてないんだか、「退屈な授業があるのが悪い」っていう陸に「退屈な授業も息抜きになるから必要」っていうトンデモ理論でただ陸の気が立ったのをなだめてただけっていうのが辛かった。もう何のために学校行って授業受けてるのかよくわからない。知識も教養もない人間がこの先の世界で生活できるのかということを教えんといかんのかと思うとますます陸が何故赤薔薇になったのかよくわからなくなった。
薔薇ハッピーエンドはそんな感じではぐらかし続け、変に知識を付けた主人公はこの先陸を脅かす存在をなくそうと女王になることを決意してED。このオチについてはちょっと面白いなとは思ったけれども、それまでに至る過程がご覧の有様だったので最後まで辛かった。主人公も最後の最後まで、レイに「これでいいと思ってんの?」って聞かれてからようやく「思いません!」って答える感じだったので、このオチもまあある意味当然の結果なのかもしれない。


石ころルートは二人が仲良くなっていく様子は本当に可愛らしかった。
主人公のことを気にかけていた陸がアレコレしていくのは面白かったし、主人公も陸の不眠をきっかけに二人の距離が近づいていくのは心が温まった。そんな二人が不眠症を治そうと頑張りつつも夜中に出入りしてるもんだから噂され……っていう流れは予想できたけれども、ここからどう転がすのかなと楽しみでもありました……この時までは。
今後誤解されることはしないほうがいいって言ってたのに陸は「何もやましいことはしてない」という態度を取るのに、いろいろ誤解や罠に嵌められたりもして反省牢行きになった陸が、罠に嵌められたとはいえ結局なかなかに酷いことを主人公に言っててこのあたりは辛かった。全部お前のせいだ!とか言われた時は思わず壱波ルートを思い出し黒目が白くなりかけた。加えて、主人公に夜な夜な乱暴したという理由で反省牢に入れられたのに、主人公が陸に食事を持っていけるっていうこの展開は意味不明すぎてこの学園はほんとそういうとこ雑だな……って思うことで何とか乗り切ったけど、辛かった。

そんでもって、ここから陸の「折れちゃいけないプライド」が蘇ってくるのが面白かったし、萌えることも出来た。なんやかんや仲直りした二人が、無実の罪を晴らそうと二人を罠にかけた玖珂兄妹にやり返す展開なのもスカッとしたし、陸が主人公への気持ちを自覚して告白する展開もほっこりした。なにより最後の告白シーンは、陸らしい口上で素直に心に響いたし、私がずっと陸に求めていた『折れちゃいけないプライド』を見れてかっこ良くもありとても痺れた。陸のようなキャラが、他人の目にとらわれず人前で自分の意見を貫き通す様子はとても応援したくなる気持ちにもさせられた。

BADEDは汚名を雪ぐことが出来ず、石ころに落ちてしまった彼が使いっ走りになっているところを見てちょっと切なかった。薔薇ルートと『石ころ階級になる』というオチは同じなのに、こちらのほうが苦しいのは、やはり感情移入できた量が違ったのだなあと感じました。でも石ころ階級の制服も可愛くてよかったですよ陸様。

ハッピーの最後でベンゾジアゼピンっていう名称を出してきたことが大変驚いた。薬には詳しくないですが、乙女ゲーではこういうのなんとなく「よく眠れつつ頭がハッピーになる薬」みたいな感じで誤魔化しそうなところを実在する名称を出してきたところに驚いたというか。(シナリオライターにお医者さんがいるからっていうのもあるとは思いますが)


というわけで、真相ルート入り口に入りました。誰から行こうかほんと迷いましたが、十矢ルートから先に行こうかなと思う。順番としては十矢、壱波、陸、レイ、ハルで……どうしてもハルルートで心証よくこのゲームを締めたい気持ちが勝ってしまった。あとは壱波から行くには気持ちが折れそうなので、十矢あたりで。陸はレイの前にやったほうがなんとなく良いかなーと思い。
なんやかんや楽しめたら良いなと思う。
関連記事
スポンサーサイト