全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

07 2015

鳴海瀬奈ルート 感想

そんなことより野球しようぜ!

野球もオフシーズン突入したし、色んな意味で気に障ることもないかなと思ってやってみたけど、なんかもうそういう問題じゃなかった。野球とかそういう問題じゃなかった。いや、野球シーンも相当アレだったけど。私の想像をある意味超えた作品だった。
そもそも私はここの18禁ブランドの美蕾の電波を浴び続け、その強固性に頬を染めながらプレイしていたのだけど、そんな美蕾が一般で乙女ゲーだします!攻略対象みんな幼馴染!ベタな乙女ゲー!電波なし!とか言い出したのを『大丈夫か…?』と遠くから眺めていただけなのだけど、本当に美蕾様から電波を取ったら何も残らなかった。だからこういう感じに仕上がったのは、とても良く納得できている。


話は大体タイトル通り、昔は甲子園行ったことあって強かった学校だけど今は部員も9人揃わず。町おこしのために商店街がもう一回野球部を強くしよう!とか押し付けも甚だしい結論に達して主人公の兄が監督をやって頑張って甲子園目指そうぜ!頑張ろうぜ!みたいなお話。ちなみに最後まで商店街の人が手伝ってくれる描写とかは無いので現実は厳しい。

何が凄いってその驚異的なまでのシナリオの薄さ。ずっと水をがばがば飲んでいるようだった。味はしなくてもカル○スの香りがするならまだいいと思えるけどそれもしなかった。
イベントは来るには来るけど数行語って終わる。主人公は特別努力や率先して現状を解決しようとかそういうことはしない。マネージャーだけども語るだけでマネージャーの仕事をしている描写は一切見せないのでほぼ置物状態。そして大体1話という区切りで話は進むけど、その薄いシナリオが14話もあることを知った時は2話時点で意識が遠のきそうだった。選択肢もただキャラ寄りの選択肢を選んでいけばいいだけ。ちなみに今回攻略した瀬奈ルートでは、漫画家を目指しながら野球をしていたのでこの無茶苦茶っぷりをお分かりいただけるだろうか。

じゃあ野球に関して真摯なのかというと、お察しください。ただ野球好きな私でも、乙女ゲーでやるのだからとかなりハードルを地面すれすれまで低くしたけどそれでも大分健やかな眠りに付けそうな感じだった。練習描写は殆ど無い、野球用語の説明はあるが全体的なルールの説明は無い、キャラたちは野球をやめて1年ぐらいは経っている筈なのに対戦相手を舐めてかかる(これが1度痛い思いをしておきながら2度3度あった)、後輩がピンチを招いても頑なに交代を拒んでいたのに監督に強制的にポジション変更させられて急に投げ始める、走りこみのファイオー!の掛け声が息を呑むほど皆バラバラ……と枚挙に暇がない。
絵のレベルも高くなく、躍動感のなさやバットを持った時の構えも微妙だったけど、それはまあいいとしても……打った時の音がパコンッだった時は全身から力が抜けた。プラスチックでできた子供用バットだった。ちなみにピッチャーが投げた球がミットに収まる音もパスッなので私はこのゲームに骨抜きにされた。
ピッチャーが打順一番だった時点で下げたハードルのことを忘れ、「監督出てこいオラァ」と野次る観客と化した(打順一番はバッターやる機会が一番多いため、疲労を考えてピッチャーは大体下位打線におくのがセオリー)。
そんな中強豪校から地元に帰って来て野球をやめたキャラが「こんなクズチームが甲子園なんて行けるわけないでしょ?」と言った言葉で目の輝きをようやく取り戻せた。すっと吸えた空気が肺までめぐるのを感じた。

途中でこれは野球に似た別の何かなんだと思うことにして、瀬奈ルートに突入したけども、実は漫画も描きたくて、同い年の子との確執もあって、変化球は取れなくて……みたいな感じでとりあえず色んな物を突っ込んでかき混ぜた感が否めなく。それでも瀬奈寄りの選択肢を選んでいけば、唐突に主人公は『どうしようドキドキする…』みたいなことを言い出すし、瀬奈も一応支えてくれた主人公を意識しだす中、私の表情はまるで贔屓チームが最終回裏に逆転満塁サヨナラホームランを打たれたときのようだった。
上に挙げたものは全部一応解決はするんだけども、野球やりながら瀬奈は漫画を描いて主人公はそれの手伝いをしながら(野球の手伝いは?とか聞くのはもはや無粋)、同い年の子とはなんだかんだ特に理由もなく仲直りして、変化球は取れないまま取れる練習も特にせず、キャッチャーは最終的に別のキャラが担当することになり、デッドボールで私の身体はボコボコです。誰でも良いから誰か担架で運んでくれ……。

というわけで何も残らなかったし、今回何故ルートを攻略できたのかもわからないまま終えてしまった。終えた後に、何故野球を題材にしたんだ……という到底解決できない疑問が生まれてしまった。野球用語の解説についてはよく出来ていたと思うけど、ルールに付いての説明があまりなかったのは本当に疑問。乙女ゲーをやる層で、野球の大体のルールがわかる層ってどれ位居るんだろうか……。でも題材が野球でなかったとしても、何か出来事が起きても主人公は5行ぐらいの感想を語るだけで特に何をするわけでもないし、描写が本当に水のように味がしないのでどうしてこうなった……。
良かった点を上げるなら、瀬奈のトラウマが野球に関連するトラウマだったってことだけど、野球団っていうタイトルをつけてるのでそんなことは当たり前っちゃ当たり前で……もう何も言えねえ……。(涙を拭いながら)


星3や光のつばさをプレイしている時もつらいは辛かったけど、まだ色々と吸引力がある電波があった。自分はその個性的過ぎる電波を、一般的な意味とは違う意味で『面白い』と感じていたし、そっちゲーマニアとしてのアホみたいなプライドでなんとか3を攻略できたけど、これはただ単純に「つまらない」のがつらい。突飛な展開や電波はないのに、それまであった味が全部無くなったので特にそう感じてしまったのかもしれない。ベタなおかげで展開も予期できるし、描写も淡々としていてとにかく何の面白みもないのは、逆になんだか悲しくなったし、電波が恋しくなった……不思議。
別に現実的にして欲しかったわけではないけど(仁義も現実的ではないけど楽しめたし)、描写の表現がこれほど淡々としていなければまだ入り込めたのかもしれない。何の感情も揺さぶられなかったのが本当に残念。

あまりにも虚無過ぎたので一旦別のゲームをして、またオフシーズン中に再開したい……願望で終わりそうとか思ってな……思ってないです……たぶん……。