全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

09 2016

ベイビィ★LOVE 感想

あけましておめでとうございます。ルンファクでレオンのケツを追っかけ焼き魚を腐るほど食わせながら年が明けました。そんな新年一発目の記事は熱烈りぼん子だった自分の原点回帰シリーズ。当時は面白いとは思っていたもののそれほど好きでなかったはずのベビラブ一気読み。かっけー女だよせあら、柊ちゃんより何倍もカッコ良かったよ……。

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早速思い出語るけど、当時の私はこの作品をあまり好きではなかったのだけは覚えている。ただし、面白いと感じながら読んでいた。この無茶苦茶な矛盾感は当時から持っていたんだなと変な思い返しもした。好きじゃないなら読まなきゃいいもんなのに、自分の少ない小遣いで買ったりぼんだからか、苦手な作家の作品もきちんと読破していた。(というのは過去に書いた夢パティ感想にもありました)
とはいえ、椎名先生が苦手な作家というわけではないんだけども、この作品に関しては妙な対抗心を持っていた。これは当時の自分の中の思い出であり全く根拠というものはないんだけど、当時のりぼんでこどちゃとベビラブが二強で、こどちゃ派だった自分はベビラブに変な対抗心を燃やしていた。『こどちゃ』の方が凄いぞ的な。これはホントしょーもない感情だけど、当時のことらしくて自分では結構良い思い出です。あとせあらの灰汁の強さが当時の自分とは合わなかったんだろうと読んでいて思った。

大人になって読み返してこれをリアルタイムで読んでいた自分に対して思ったことは、オメーはしょーもねえ対抗心燃やしてないで努力家のせあらさんに謝れコノヤローである。
知らない方に物語を簡単に説明すると、幼少期の頃出会った父の部下の息子である柊平に一目惚れした主人公せあらが、柊平を一途に追い続けるお話。『とびきりの美人に成長したらまたこい』という柊平の言葉を信じ、小学生ながら自分を磨き上げて年齢よりも大人びた美人さんに成長したせあらは、ひょんなことから(若干の計画性アリ)柊平の家に転がり込み居候しながら、柊平の知らない部分を見つけていく……そんなお話。
一見すると悪女にも思えるような強烈な出だしながら、せあらの心には裏表がないただただ純情なエピソードがたんまり出てくる。打算な行動も全ては柊ちゃんのためで、最初は自分を偽り良い子を装ったりもするけれど、物語が進むに連れてドンドン素のせあらが出てきてそれがまた心地よかった。装いもするんだけど一見裏がありそうにも見えて、表も裏も結局どちらもせあらには変わりない。常に元気で言いたいことを遠慮無く言う。曲がったことは嫌いでいつだって豪速球ストレート勝負で一途でまっすぐ純情な彼女は見ていて今の私は心がウキウキした。あと改めて思ったけど、自分は頑張って努力して相手を一途に追いかける子が好きなんだなーと思った。(一見するとまともに思えるけど、この根底にはショタがあることを自分自身忘れてはならない)

おおまかに2つに話が分けることが出来て、柊ちゃんに気持ちが伝わって柊ちゃんもちゃんと気持ちを返してくれる前半と、つきあった後にお決まりのライバルキャラのご登場のいざこざがある後半。前半の疾走感とジェットコースターのような展開と感情の嵐が楽しすぎて柊ちゃんとの決着も収まるとこに収まりすぎていて、後半は正直蛇足感もあったけどヘタレ優柔不断な柊ちゃんの成長を垣間見ることが出来てよかった。あと作中誰よりも強かったせあらの少女らしい弱さも。
一目惚れなので好きになった過程にはそれほど入り込めるわけではないけど、居候して時間が経つに連れてせあらもどんどん素が出て行った感じで、お互いが惹かれる様子もわかって良かった。

ぶっちゃけるとこのヒーローである柊ちゃん、格好良いかと言われるとそうでもなかった。友人と同じ人を好きになり、その好きな人から告白されてもそれを断り好きな人を友人に譲り、それを引きずりながらも突如現れたせあらに心惹かれて一時的に付き合うも、その好きだった人が精神的な意味で脆かったためせあらとの関係も解消する。クリスマスツリーの前で別れを切り出すシーンはずんと胸に響く物があった。言い換えると、強い女にすがるヘタレな男の図だった。
こんな感じで柊ちゃんはあっちへふらふらこっちへふらふら、おめーのそのふらふらした態度がいたいけな12歳の純情娘を惑わせるんだよこの野郎と後ろから蹴りでも入れたかった。けど、超えちゃ行けない線は超えてないし、ちゃんと自分の気持ちにも決着をつける。なので、この程度のふらふらっぷりは結構面白く読めた。
ちなみに椎名先生は一巻柱で柊平のことを『描きにくい』と言っていたけど、最終巻でも同様のことを語っていて笑った。人気もそれほど無かったようで、少々意外。とはいえ自分の当時の記憶でも格好良いとはあまり思ってなかったけれども。この柊平について語った柱で心に残った椎名先生のコメントがあるので一部抜粋。

「今の世の中、決断力があって何でもテキパキ行動できる人の方が少ないような気がするんですよね。柊平は優柔不断でちょっと情けなくてちょっとずるい部分も持ってる本当にその辺にごろごろいそうな人間くさい男の子にしたかったんです。…が、そういう男の子はりぼん読者はあんまり求めてないみたいですね。」

今の私でもこのヘタレ!って思ったんだから当時の私はもっとヘタレって思っただろうなーと思うけど、あまり記憶が無いのが少々残念。でもああいう読者の反応が怖そうな決別シーンって自分は結構好きです。そういうシーンがあるからこそ、エンタメとしての楽しさが際立つから。確かにりぼん読者はこういうキャラは求められてないとは思ったけど、大人になった私は柊ちゃんがいるからベビラブは面白い作品に仕上がったんだと思うし、最後まで嫌いになれなかった。ちゃんと自分自身で区切りをつけたし。でも優柔不断も行き着くとこまで行き着けば、面白いことになりそうだなーと思いながらホワルバの春希を思い出した。
この柱の続きで「でも私はそういう男の子かくの怖がらないようにまた挑戦したいです。かっこ良い男の子ばかりじゃ漫画っておもしろくなくなっちゃうでしょ?」と語られていて、胸にじんわりと響いた。私がりぼんっ子だった当時で今も描かれている漫画家さんが減っている中、椎名先生は変わらず描き続けられていて本当に感謝。
余談でベビラブを読み直す前は柊ちゃんは大学生だという印象だったけど、読んでいく内に中学生と気付いてアレ?って思ったら、これまた柱で『大学生にする予定だった』と書かれてて、視覚的イメージは記憶に残りやすいんだなーと感じた次第。あれは中学生には見えない……。

序盤の内容はもうすっかり忘れていて、新しく買った漫画を読むような感覚で読めて新鮮で楽しかった。後半の方は結構覚えていて、思い返しながら読めたので二種類の楽しみ方ができたのも良かった。最終回はほとんど覚えていて、自分はこの最終回で白昼夢という単語を覚えたことを思い出した。りぼんで覚えた単語がたくさんあるので、私にとっての国語辞典でもあったようです。

ちなみにだけど高校1年生が中学1年生に手出して良いのかという話には私は閉口するしかないのでそこには突っ込みません……。大人だから思うけど、15と12なんて25と22って考えたらなんぼのもんじゃいって感じですわな。りぼん読者は大体小学生だろうけど、でもあの時の高校生や大学生ってすごく大人だった印象だからやっぱわからなくもないな……なんか悲しくなってきたのでこの話はやめよう。
読み終えた後にいろいろ調べて、全サ(全サってシステムは今でもまだありますか…)でOVAがあってその脚本を今乙女を賑わす脚本家である金春氏が書かれててとてもたまげました。60周年でドラマCD化されてキャストがあすみすと宮野氏で脳内で昔と今が繋がらなくて聞いても居ないのに混乱しました。
60周年記念の10年後の後日譚も読んだけど、絵柄もせあらの性格も大人しくなっていて、ちょっと寂しくなってしまった。絵柄に関しては上記に貼ったようなせあらの力強くて可愛い目が好きだったので。これは決して駄目だというわけではなく、ああ一緒に大人になっちゃったな的な寂しさというか……。でも、絵柄にもせあらの性格にも当時の面影もちゃんと残っていて楽しく読めて良かった。柊ちゃんが一途に成長していた点も確認できたし。


次読むならママレかミン僕かなーと思いつつ……ミン僕は双子漫画でのえる(双子弟)とまりあ(双子姉)がくっつけば良いと思っていたがそれが叶わなくて悔しがった記憶があるけど、今でも双子カップル好きな自分は、幼少期に培った性癖は大人になってもかわらねえんだなと、一生この性癖を背負う謎の覚悟ができました。

そして柱で「アンジェリークにハマってた」って語られてた時は息が一瞬止まりました。
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