全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

08 2016

月に寄りそう乙女の作法(PC版) 感想

明るいノリでそこそこ楽しめればいいや~女性に人気な傾向もあるし、まあなんだかんだ楽しめるだろ~とか軽い気持ちで始めた私をつり乙はボッコボコにした。顔もボディーも容赦なく殴り倒された。そこには見るも無残な雑巾が出来上がったほど萌えた。

月に寄りそう乙女の作法 -Standard Edition-
Navel (2012-12-21)
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そしてプレイして思った、なるほどこれは確かに女性に人気が出るのも頷ける。話は服飾関係で女性に馴染みやすいし、男性キャラは総じて格好良いし可愛いし、衣遠兄様超格好良いし。(私のキーボードには既に一発変換で出るよう人名登録がしっかりされている)
だいぶ前にキラ☆キラを女性にプレイして欲しいギャルゲとして語ったんだけども、別の意味でつり乙もおすすめできるなあと思えた。キラ☆キラは内面的な重厚感が半端無くてそこが女性向けにはあまりない傾向だなと思っていたのでオススメしたのだけど、つり乙は本当に女性がプレイしやすいギャルゲーだなと思った。とっつきやすいというか受け入れやすいというか。男性キャラは総じて格好良いし(これはやはり外せない重要)、わかりやすく明るくテンポよく進むシナリオ、やはりギャルゲー的なノリがあるのは否めないけど(女性が使わなさそうな下ネタを使う等)、明るいノリを保ちながらシリアス過ぎないその按配が本当に絶妙。

話を簡単に説明すると、華麗なる大蔵一族の妾の子である主人公・大蔵遊星が、幼いころに自分を救ってくれたスタンレー(後にスタンレーが作ったデザインに憧れる)が建てた服飾学園に入りたいと願う、しかしそこは女子校だった。収支を支えるためのお嬢様クラスに通う生徒は従者を連れて入学するのだと知りその制度を利用して女装して従者となり入学しようと画策する。こうして大蔵遊星は身分を隠し桜小路ルナの従者である『小倉朝日』として学園に通うのだった……という感じ。
エロゲにある無茶苦茶なノリではあるけど、譲れない部分や芯の部分はかなりしっかりしている。ま、バレる気配がまるで無いのは女装モノとしては正しい姿だと思うし、小倉朝日ちゃんの姿を見ればそんなことどうでもいいやと思えるぐらいに可愛い。その中で『男嫌い』の攻略キャラを置いて男バレ後の壁を建ててきちんと乗り越えた、そんな挑戦もしたNavelの男気(?)も評価したいです。

そんなわけで以下から攻略した順でキャラ感想。先に言っておきますが私はお優しいルナ様と衣遠兄様に出会えただけでもつり乙をプレイして良かったと思えたし、あの二人に出会えただけでもう金額分の元は取れたところかお釣りジャラジャラ状態だった。

●柳ヶ瀬 湊
シナリオの出来が良くないとは聞いていたからさほど期待しないで言ったけど、確かに面白くはなかった。女装してまで学園に潜り込んだ朝日が『好きな人が出来たから』とか言う理由であっさり夢を諦めて女に走るのもナニコレ状態だったし、というかそんなあっさり夢を諦めるゆうちょを湊は好きになったの?と問いたくもあった。夢を追いかける姿が一番格好良い姿じゃないですかねえ……女装姿で言われてもあれですけど。でもそんな突拍子もない行動に出るまで夢を追いかけた遊星が自分は格好良いと思えた。逆に遊星が湊を好きになるのも過程が薄くイマイチ理解できなかった。会社が潰れるという展開も無理矢理感があったし、作中でも語っていたけど、湊の親の会社に潰された企業もあったのではと思うと、そこでは感情移入はもはや出来ないんだよなあ。後半に入ってからは特に投げやりな感じでおセックスに励まれてしまったし、イチモツにクリームつけたりはちみつつけたりして楽しんでるのを見て私は頭を抱えた……君らが本当にやりたかったことはそれなのか?それでいいのか? 元メイドだからメイド喫茶で儲けるとかいう全然練られてない展開も非常に萎えた。
とここまでボコスカ語ったけど、湊自体のキャラクターは結構好きだから本当に残念の一言。幼馴染ってほんと他ルートで輝く。どんな状況でも明るさを失わない湊には大分支えられた部分もあった。しょっぱなから恋愛話ばっかりで遊星への愛を語り続けるのでかなりの恋愛脳(本人にも自覚はある)。でも頑張って努力する彼女は嫌いじゃなかったし、そんな恋愛脳も最終的には好きになれた。ルナ様ルートで可能性を諦められず自ら遊星に決着を付けに行く彼女はかっこ良くもあった。あのシーンは本当に心に響いた、折れない湊とそんな湊の心を折らざる終えない遊星の熱い攻防。あそこで泣かさざるを得なかった遊星の心情もお察しするけど、やはり湊の方へ感情移入して鼻の奥がツンとしてしまった。湊は一途に初恋を追い続ける可愛い女の子で、彼女が『ギャルゲーの攻略キャラ』ではなく『少女漫画の主人公』だったのなら、あのシーンは見られなかっただろうなと……ルナ様衣遠兄様大好きな私でも、あのシーンはつり乙の中で三本の指に入るほど推したいシーンでもありました。
でもな……これは私の考えでしかないけど、芸術方面では本当に生きていくのが難しいので、『好きな人を追うため』だけに学園に入った彼女はそういう意味では応援出来なかった。ああいう業界は本当にやりたいと思えなければ長くは続かないと思う。


●花ノ宮 瑞穂
女装ゲーで瑞穂とか言われると別の人を思い出す……百合っぽいシーンではAice5のLove Powerが脳内で流れまくった。
瑞穂ルートも評判が良くなかったので期待してなかったけど、結構楽しめた。男嫌いな彼女が、気に入ってる朝日が男であるとバラされるシーンは最高にテンションが上がった……なんか最近上げてから落とす展開を楽しんでるな自分……大丈夫か……。(じゃない)
バレてからどう和解するのかというのも気になって、やはり男性を受け入れられないと弱り切ってから、今までの行動を振り返って仲直りする展開も無理はなくて楽しめた。男嫌いっていう設定にどんな過去があるのかなーと思いきや、男の子にからかわれたからとかおっぱい見てくるからとか意外なほど単純な理由でそこはポカンだった。正直、男子にイジられるのは大体の女性が通る通過点だし、『そういうもの』だって学習してなんでも無くなって行くのが普通だと思うけど、彼女は良い意味でも悪い意味でも純粋だったんだろうなと。それだけに男嫌いだった彼女が致すのがかなり早かったのが納得行かなかったけど、エロゲーだし仕方がない。
ずーっと理解出来なかったのは、彼女が何故小倉朝日だけ好きになったのか。男性に囲まれて弱ってた朝日に共感したからという理由なら弱すぎるし、それでも異様なほど最初っから気に入られっぱなしだったから上手く感情が乗らなかったと言うか。
あとフィリコレの時の衣装のデザインは正直つまらないと思った。せめてリボンだけは違う柄とかにして欲しかったし、ディティールの部分でも遊び心少ないなーと思ってしまった。サクラ大戦を連想させられてしまったし、そういう意味では結構残念だった。
楽しめたと言っている割にはあまり褒めていないけど、上の部分を抜かしたら結構感動したし、朝日が衣遠兄様に叩き落とされて強制女装バレしてからの流れは積み上げていったものが呆気無く崩れる美しさのようなものを感じた。超絶意地の悪いネタばらしの方法をさせる衣遠兄様の捻じくれ方も良かった。


●ユルシュール=フルール=ジャンメール
ルナには負けたくないと気丈に振る舞うユーシェは可愛かったし、友情努力勝利の美しいシナリオだと思った。流れも綺麗で変なところはなく感動も出来る……でも納得が行かなかった。私の個人的な考えだけど、芸術分野では特に努力は才能に勝てないと思っている人間だから。努力をして上手くなることはあっても、センスを磨くことも出来るだろうけども、才能という壁は越えられない。だから私は抗いようもない才能の壁の前で崩れ落ちた金コル2の加地葵に惹かれたんだろうし、その才能の有無があることが面白いと思えるんだろうなと。大体その分野が好きで努力の量だけで勝利が決まるのなら、才能なんてもの有りはしないんだよなあ。だからこそ、ユーシェルートのシナリオは綺麗だと思えても、納得は行かず面白いとも思えなかった。これはシナリオが悪いというわけではなく、私のこだわり?に寄るものが大きいので仕方がない。あと対等な立場の友人として朝日に土下座させてユーシェを奮い立たせたルナ様の方に心惹かれてしまった。朝日もわかっていて土下座したんだろうけど、どこまでも友人思いで友人だからこそ対等であることを望み続けたお優しいルナ様の矜持が大好き。
でもフィリコレの部分は凄いアツかった。遊星が衣装のアクセントに生花を使用してそこが評価されたというエピソードがあったけど、前に美容師に頭に飾り付ける花でも生花と造花では全く印象が違うと聞いたことがあるので、これは非常によく納得できた。でもエーデルワイスがスイスの国花だとは知ら…な……。
あーあとおセックスシーンで勃たない主人公を見て『勃たないの?そこで!?』と久しぶりに思った……ToHeartのあかりルートで勃たなかった浩之ちゃんを思い出しました。朝日がこのお屋敷で生きていけたのは、性的関心が薄いこともあったよなーと思った出来事でもあった。でもそしたらなんで湊ルートでガッツイてたんだと思うけど、違う時空だからという理由で納得することにしました。
(追記:実はユーシェもルナと同じぐらい才能があって、遊星との出会いで花開いたと考えればまだ納得できるかなあと思えた……けど、そう考えるとこのルートのテーマである才能に負けない努力とは離れてしまいそうな。どちらにしろ、落とし所が見つからなくてモヤモヤしたままプレイしていたんだよな……でも自分に理解仕切れないところがあるところもこのルートの旨味だったのかもしれない。自分を頑張って奮い立たせるユーシェを応援する心は間違いなくあったし、弱気になるユーシェは可愛らしかったし、面白いとは感じられなかったけど、何か心の中に残した話ではあった)


●桜小路 ルナ  
もう好き、超好き、ルナ様好き、抱いて。って思ったら朝日も同じこと思ってた、そして見事に抱かれとるやんけ!
私は愛あるドSが好きなんだけども、それが女性にも適応されるとルナ様で知った。いや、ルナ様だからかもしれないけど。絶対的な才能を持ちつつそれに甘んじない努力家で、その厳しさの中に大きすぎるほどの優しさを内包しているルナ様。湊ルートを攻略している時からずーっとルナ様を攻略したかった……。自分は正しくこのルートが正史という扱いをされるのが苦手なのだが、私にとっての正史がルナ様しか居なくなってしまって逆に辛かったなあ……それでもやはり制作側の贔屓は受けていると思えたけど。
このルートの朝日の使命は「何があってもルナ様を一人にしないこと」。これがちゃんとしたテーマになっていて良かった。自分を歪めた人間に哀れにも縋らられて、そのことでまた壁を作ろうとするルナ様を朝日が抱きしめるシーンは胸が苦しかった。萌えで。自分の何を賭してもルナ様のそばにいようとする朝日はかっこ良くもあった。朝日はただただ誠実で、ルナとは違う優しさを秘めていて、惹かれるのもよく理解できた。自分はノーマルだと思いながら、女性を好きになってしまったと悩む同性同士の抵抗感まで描いてくれるとは思わなかった。気持ちは抑えられないけど悩みに悩んでラブラブになるお可愛らしいルナ様。
ていうかもうルナ様ルートは文句なしで感動した。心通わせる様子も萌えたし、上がったり下がったりする話のジェットコースター具合も楽しかったし、ずーっと心惹かれっぱなしでした。話も面白かったのもあるけれど、やはりルナ様というキャラクター自身が私の好み過ぎる。超えちゃいけない線引をきちんとしてくれるし、厳しさの中にも優しさが本当によく見えるし、それも頻繁に。言葉遣いが厳しいといろんな人に言われたり自分も言ったりしていたけど、私はこのぐらいはっきり言ってくれる人が好きだ。それは悪意をもって人を傷つけるのではなく、その人のためを思う言葉でもあるから。素直で正直で、裏が無いんだろう。その分表に出さず隠す感情や気持ちも多いだろうけど、そんな姿もいじらしいと思ってしまう。
自分を産んだ母にはその容姿を哀れまれ、信じていた人には裏切られ、孤独だったルナ様に与えられたのが、同じく孤独な産まれながら現状にも負けずに優しさと誠実さを育てていった遊星だったのだと思うと本当に二人の出会いで今日も飯が美味い。詳しく見たかったのは、遊星の生まれを遊星の姿でルナ様に語るシーンの詳細が欲しかった……やっぱり自分はカウンセリングゲーが好きなのだと否定出来ないな。それだけ、心を通わせて癒やしたという証明でもあるし。

ちなみに、割りと最初のほうでルナと喧嘩してしまった朝日が、仲直りイベントで泣いて居たのを見て、ルナ様も引いてたけど正直自分もちょっと引いた。男性の朝日がまさかあれで泣くとは思わなかったというのもあるけれど。こらもう好きになったなーと思ったけど、大分気持ちを自覚するのが本当に遅かった。しかし朝日はルナ様に温かい言葉をかけられて泣くまで至ったのにあれで好きになってないとか言うもんだから、心なかで「あれで?」と問いかけてしまったぐらい。ちなみに私は入学式で衣遠兄様の言葉にガスガスやられていた朝日の手を握って励ましてくれたルナ様を見た時点で何があってもこの人についていこうと思いましたけどね!
衣遠兄様にガッツリ叩き落として強制ネタばらしされた時のルナ様のお言葉をもらって万感の思いだった。ルナ様は正しく朝日の中身を見てくれた、性別なんて些細なもので、朝日という人間を見てくれたのだと思ったら超飯が進んだ。
ルナ様のおかげで、今日もご飯が美味しいです。


●大蔵 遊星(小倉 朝日)
性根から使用人として染まりかかっていたのを見ては笑った。彼は染まりやすい人なんだろうと思った、良い子でいなければならないと思ったらそう行動し、そうしなければならないと思ったことは大体そうする。そんな彼が唯一譲れなかったデザインだけども、何かに染まりやすい彼が自己主張の現れともあろうデザインに向かないのもよく理解できた。大体負けたくないという思いが薄すぎるというか……でもそんなところは彼の短所でありながらも最大な長所であるとも思える。誰かに寄り添い共感したりする優しさは素敵だった。デザイナーに向かないというのはプレイしていてひしひしと感じたけど、パタンナーとして向いているのもひしひしと感じた。絶対に仕事で手を抜かないタイプ、それだけに真面目で誠実。
私は主人公にも声がついていてほしいタイプなので、乙りろ特装版を購入しアペンド状態で朝日のボイスを付けてプレイしたのだが、これがもうほんとかなりの大正解だった。ボイスをつけると決めて購入したあの時の自分グッジョブ。ただのなんともないセリフでも情感込めて演じてくれて、文字を追うだけでは感じられない感情を載せて演じてくれた声優さんには心から感謝したい。おかげで大蔵遊星というキャラが更に好きになったし、小倉朝日という従順な使用人を可愛らしいとも思えた。なんというか……文章にはない細々としたエッセンスを非常に良い味で、それがとてもナチュラルで本当に演技が素晴らしい。
たとえば文字だと「って持ち主のルナに」というセリフが音声がつくと「って あ、持ち主のルナに」ってな感じになる。こうすることで途中で気づいたというナチュラル感が増して文字を追うだけでなくセリフを聞く楽しさも増えました。
ちなみに初めてのエロシーンでようやく小倉朝日ちゃんの喘ぎ声聞けるぞおって思った私のヘッドホンからは無音が響いた。男性向けはエロシーンでは音声を流さないとかそんな配慮が主流になったのか?と思ったらただのバグだった。あの時のワクワク感を奪ったバグの罪は重い。エロシーンで思い出したけど、乙女ゲーBLゲーで数々の男性にケツを向けられてきた自分ですが、その中でも小倉朝日ちゃんのケツがダントツで一番綺麗でした、つるっつるのぴっかぴかでした。ただ後ろの穴まで開発されて終わるとは思わなかったよ。でも大丈夫、やおい穴はファンタジーだって言うしオッケーオッケーオールオッケー。
名前については遊星と言われる度にサティスファクション関係のあの人を思い出すのが辛かった……瑞穂と同じく、字も一緒。ちなみに銀行名が名前の由来でいつつも、ルナ様は月、遊星は星、朝日は太陽、なのが上手い。それぞれがキャラにあってるのも。
しっかし天性の人誑しだよなあ……あの衣遠兄様までブラコンにさせる魅力とは相当ですよ。


●大蔵 衣遠
衣遠兄様を語らずしてこの作品は語れまい。マントルまで沈むんじゃねえかと思った出だしから、段々と加速しロケットを飛ばせる勢いで好きになった。私の衣遠兄様への感情は本当に劇的だった、上がり下がりするだけではなくグルグル回るジェットコースターのようだった。遊星のことを言葉悪く貶して『こいつが一端に教育者を語るのか?』と思っていた頃がもはや懐かしい。あの時の(比較的まだ)まともだった私はもう帰ってこない。彼が登場しクハハハ高笑う度に好きになったし、高笑う度に一緒ににこにこした。兄様がクハハハって笑う度にふふふあはは笑ってた私はヤバかった。今もヤバイ。乙女ゲーでも高笑い男子を好きになる傾向があるから、高笑いかつ矜持がエベレスト級で高い人が好きなのかもしれない。もっと増えろ高笑い系男子。
彼を一言で現すなら『実力主義』。そらもう、いっそのこと清々しささえ感じるほどの。でもそこまで吹っ切れているからこそ好き。中途半端な情を見せるよりも、才能があるものには一定の敬意を払う……それが自分に反抗している人間でも。ただし才能がない人間には豚とか言って蔑みこき下ろす。ある意味、わかりやすいほどに真っ直ぐな人だった。ただ彼は遊星のようにまだ花開く前の蕾も踏みにじってきた人だよなと。なので教育者としては一切評価してないし、一番向いていない人だと思う。
何故これほどまでに遊星の壁として立ちはだかってくるのか、遊星が朝日としてあまりにも勝手な行動をしたのはわかるけど、やり過ぎなぐらいの教育だった。いや、派手な方が衣遠兄様らしいから良いんだけど。ルナ様ルートでの盗作問題は、ルナのデザインを『自分の作品として出しても良いぐらいのレベル』だと思ったからこそ盗作として扱えると思ったんだろうし、プライドが高すぎる兄様が盗作という行為をするまで遊星のことが気にかかっていたのだと思うと、兄様の中の遊星比率は半端ないな。BADでも遊星の母親に対して何らかの感情を抱いていたことが示唆されていたけど、それを抜きにしても遊星に対して思うところがあったんだろうなあと。あの異常なほどの妹と弟への過干渉っぷりは笑えるほどだった。好きの反対は嫌いではなく無関心とはいうけど、遊星のことが気になって気になってしゃあない感じは可愛いと評するに相応しい。
余談ですけど、兄様がBL界に行ってスタンレーあたりと戯れようが弟と近親相姦しようが乙女ゲー界で熱い恋愛しようがこのままギャルゲーに居ても、兄様が兄様らしさを失わなければずっとこのまま好きでいられると思った。打ってて思ったけどなんだろこの感情、気持ち悪いな。いやでもやっぱり乙女ゲーに来てほしいなあ……兄様に負けないほどの心の筋肉マン主人公を(きっとどこかが)ご用意して(くれることを期待して)お待ちしております。
作中女性陣からは総じて嫌われていて笑った、私は大好きですよ、一騎当千でも支えます。任せろ。


【総評】

・システム、音楽
サスペンドっていう、起動時に前回終了時と同じ所から開始するという機能があってこれが大変便利だった。これもっと他のところにも広まらないかなと思えるぐらい多用した。システム周りは十分すぎるほどで、スキップも楽だったけど、ここまでできるのなら目パチ口パクぐらいも出来そうだなーと。システムは素晴らしいのに絵的な手間については立ち絵が少ない部分もあり、そういう意味での演出は物足りなかった。あとSEがときたまおかしいというか、過剰な部分が多々あったんだけど、良いとは思えなかったなあ。なんとなく雰囲気を壊しているような気がして。
音楽方面にはあまり興味のない自分でもつり乙のBGMはかなり気に入りました。主題歌も良かったけど、勝利BGMの『ああ楽しかった!』が好き。このBGMのタイトルを見た時は感心したと同時に感動した。

・イラスト
鈴平絵は良かった。苦手な西又絵はやっぱり苦手だったけど、やっていくうちに気にならなくなる機能が自分にあったのが良かった。最終的にはほとんど気にならなくなった。それでもなんでか左目だけが若干大きいのはやっぱり気になるけど……昔に比べれば色々薄まった感じで自分的には良かったです。違う絵師で違う絵柄なことにはさほど違和感は抱かなかった。たぶんこれは塗りが統一されていたおかげ。残りは私のガバガバ判定。
服飾関係の話なのに、コンテストの服がどれもビミョーだったのは西又絵だったからなのかなーとも思いつつ、自分が良いと思えたデザインはルナ様が着たあの衣装だけだった。ただまあ、良いと思うデザインというのは十人十色千差万別で、支持される票が多いものがあっても満場一致ということにはならないので……これはどの物事にも当てはまることだとは思うけども。でもここまで服飾レベルの高い話をするならば、それの専門家を呼んできて実際に描いて欲しかった気持ちもある。かと言って初代GSみたいなことになっても困るけど(※主人公が着る服を実際のメーカーにデザインさせたら、胸にどでかいハートが鎮座されたドレスが出来上がった)。

・シナリオ
複数ライター構成だからかシナリオの出来にはばらつきはあるけれど、キャラクター構成およびルナ様ルートは文句なしです。もうずっと悶えまくっていたし萌えまくっていたし、つり乙がプレイ出来たことを幸せだと思えるぐらいには感動した。それでも他のルートも捻じ曲がった構成をされていたわけではないので、ルートごとに出来は違えど好きになるルートは人それぞれになるだろうなとは思えた。ただし湊ルートについては自信ない。
上記が良い点で、悪い点を語るならば日常会話が多く合わなければ飽きが来るのが早いことと、ネットスラング系のネタがそれなりに多く、そういうのを織り交ぜられるのが嫌いな人は拒否反応があると思う。自分はというと、日常会話は相性が良かったのか笑いながらプレイ出来て明るい気持ちになりながらプレイ出来たし、ネットスラング系のネタは苦手だけど過剰というまででは無かったし自然に織り交ぜられていたのでまあ嫌悪感抱くまで気にならなかった。

遊星の項で遊星の声優さんの演技について褒めたけれど、声優さんの演技はどの方も素晴らしくて、キャラに合っていたし最高だった。特筆するならルナ役の卯衣さんの朝日をいじる時の悪戯心を含んだ感じの声がすごく好き。

で、最初に語ったけど女性にオススメ出来る作品。朝日のフェミニストキャラクターは気にいるだろうし、恋する女の子も可愛いと思える。格好良い男性キャラもそこそこ出てくるし(衣遠兄様の女性票がどちらに割れるか私は知りたい)、明るい気持ちで気持よく終えられるゲームだと思えた。

オススメ攻略順は上記の通り、湊→瑞穂→ユーシェ→ルナ様。お好きなところで兄様BAD。でも兄様BADはルナ様EDの後のほうが色々兄様の心情を察することが出来て良いと思った。美麗な兄様スチルで終えるのは目の保養だったし白米が美味しく食べられますよ。


これがNavel初作品で良かった、ありがとうございますという感謝の気持ちです。サントラも良いタイミングで再販されたので購入しました。主題歌目当てでなくBGM目当てでも変えたサントラは久々。あと買うつもりは全く無かったVita版ステラワース特典に悲鳴を上げて釣られそうになった。しかしギャルゲーって店舗特典でSS集とかつけるとこ無いんですかねえ……そういう店舗特典のつけ方はあまり好きではないけど、女性向けとは売り方が違って面白い。
これが女性に受けるのは、Navelスタッフの半数が女性だからというのも大きいのかな。西又氏が女性だということは知ってましたが、鈴平氏も女性だとは知らなかった。今回色々調べてNavelはエロゲ会社の中でもちょっと特殊な位置に居るのかな、と思えた。前にも語ったけど、大分前のエイプリルフールネタで乙女ゲー出します!って嘘ついていてその時私は「マジで作ってくれよ!」と絶叫したけど、まさかそれに近いギャルゲーを出してくるとは思わなくて笑った。でも私がほしいギャルゲー会社の乙女ゲーは、ニトロっぽい作品なんだよなあ……出てくれるならどんな作品でも大変ありがたいけども。

乙女ゲーネタで語ると、好きだったラブレボのマッキーによく似た声の声優さんとまさかここで再会するとは思いもしなかった。新人だったあの頃とは違って演技も向上していたし、面白いキャラを面白く演じてくれていてキャラごと好きになれたなあ。
あと逆バージョンで考えて、男装主人公の乙女ゲーを考えたけど……薄桜鬼……は、男装モノだと認めてないしなあ……。バレない女装は考えやすいけど、男装は思った以上に状況的に難しいかもしれない。と思ったら以前はなしてたREDの喧嘩番長が男装モノらしいので、ちょっと気になり始めてきた。

乙りろを立て続けにプレイするかはちょっと迷い中。自分でのまさかと予想外なほどルナ様ルートが正史になってしまったので……だって正史だとしか思えないじゃないか……チクショウまさかこんな気持ちにさせられるとは。ひとまずは休止ししていたルンファク4を再開しつつ、コルダ4に備えます。でもまさか繁忙期の支えになると思っていたコルダ4ではなくつり乙が支えになってくれたとは。それでも、しばらくはつり乙に気をとらわれてそう。当初の目的である満足できるほどのギャルゲー充が出来てよかった。
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