全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

15 2016

月に寄りそう乙女の作法 アペンド感想

つり乙後日譚であるアフターエピソードと、世界一かわいいメイド小倉朝日ちゃんをフルボイスに出来、とある衣遠兄様の一日を覗くことが出来るこのディスク。衣遠兄様好きとしてはプレイ中からずっと残してきたけど最後の最後まで取っておいてよかった。超干からびた。
つり乙が楽しめたのならぜひとも購入して欲しいけど、出来ればつり乙を始める前でも購入してほしい。小倉朝日のボイスがあるかないかで印象が大きく違ってくるので。ただ、女性の方が男性を演じるのに抵抗がある人にはあまり……かもしれないけど、もともと朝日は声が高いっていう設定なので私は違和感はなかった。演技もお上手でしたし。


つっても本編をプレイして私にとってはルナ様ルートこそが正史になってしまった人間なので、他ルートのプレイはちょっとキツかった。本編中でもキツかったけど。ただ本編同様、作ってる側にもルナ様ルートへの気合の入り用はとても感じられた。そんなわけで以下より感想。衣遠兄様は私がプレイしたギャルゲーの中でトップで好きな男性キャラにのし上がってしまった……さすが兄様(ちなみにツートップのうちの一人でもう一人はキラ☆キラのとのやん)。


●湊アフター
田舎へ一度帰ったあとメイド喫茶で働き、東京でやってるメイド喫茶にスカウトされ自分の店を持つまでになって、そのメイド喫茶で働きお金を稼ぎながらもう一度学園へ通おう!とする話……だけど、一度横道にそれた時点で、このルートの朝日の服飾への気持ちは「所詮そんなもん」だと思わされてしまったので、そのへんは修復不可能だった。
それに女装しながら働くのに周囲に隠しているというので、普通に嫌悪感を覚えてしまった……ああ瑞穂の気持ちはこうだったのだと。ていうか女装姿でまた学園に戻ろうとしているのかと、もういろんな人にバレているのに。『女装するまでの強い動機』があってこそ朝日の女装を許容出来るのであって、そうでなければ周囲に男だということを隠しては欲しくなかったなあ。まあその後のリスクを考えてのことなんだろうけど……うーん。
あとは店の中でセックスしようとしたりしてて、オメーらそこで飲食したり金払ってる人たちのこともっと考えろ……。すかさず現れた七愛ナイスだった。ただその後、謝る必要のない七愛にお仕置きされておっ勃る展開は必要だったのか?しかもその理由が責めてる時の七愛の口調がルナ様に似ていたからって……このルートから朝日の湊への愛情を引いてしまったら何もなくなるんだけども、これでいいのか……。一方的に七愛が抱いてる感情と、朝日が湊へ向ける感情は何も関係がないのに酷い扱いをただただ受け入れる朝日にも若干モヤった。朝日が座ってトイレ中に寝ぼけた湊が入ってきて間違って座ってそのまま挿入とかテキトーにも程があるだろと突っ込みたくなるエロシーンは失う方の笑いを誘った。エロゲなんだから面白エロでも別に良いんだけど、なんか湊のエロシーンはろくなのがないなという印象で終わってしまった。
本編中で納得できなかったアフターなので納得出来ないだろうなあと思っていたけど、アフターでもこの扱いは湊が流石に不憫。作中で細かい作業が得意とか描写されてたからそっち方面へ寄って欲しかった。

●瑞穂アフター
面白くない……わけではなかったんだけど、急に現れた高圧的なキャラに無理難題を押し付けられる展開は素直に受け入れられはしなかったなあ。過去作のキャラらしいので、知ってる方はニヤッとできる展開なんでしょうけど、知らない身としては「なんだろうこのキャラ」以外の感想を抱けないのでその点は辛かった。面白かったのは瑞穂の両親。想像よりも何倍も明るいテンションで面白く、むしろこの父と母ともっと会話して欲しかったなあと。ていうかご両親への挨拶なのに、別のキャラに認められなきゃ行けないっていうのもなにがなんだか……。
男性嫌いだった瑞穂が、このアフターでは下ネタ言いまくっててちょっと残念だった。そういうノリじゃなかったのになんだかいきなり開放的になったというか。結構合ってないようなもの扱いにされてしまった男嫌い設定が物悲しかった。あと兄様に学院に認めてもらうのに皆に男だと公表して認めてもらうという展開で、瑞穂も男装して皆の気持ちに訴えるという展開は正直……あれで納得できる人が居るのか?性別に一番の重みを感じていた瑞穂が、好きな人に側に居てほしいだけでそういうことをしてしまったように感じられて少々悲しくもあった。
楽しめたのは、衣遠兄様との会話シーン。あの苦手としていた兄様の本質を見抜けるまで瑞穂は成長したんだなーと、嬉しかった。

●ユーシェアフター
ガツガツ遊星を求めてきてとにかくセックスしよう!!て言ってた印象しかなかった。あと本編でもそうだったけど、良いデザインが思い浮かばなく長期間無駄に日々を過ごすという展開をアフターでもやられてげんなり。いや、長期間無駄に過ごしたことよりも、似たような展開をアフターでもやったのが残念だった。一番残念だったのは、ルナになんとしても勝ちたいという気持ちが更に薄れていて、私の思考はユーシェよりも溶けそうだったよ……。その上でセックスしようとか誘ってくるので、その前に他にやることがあるのでは……と思いながらマウスクリックする人差し指が重かった。
ただエロシーンは一番楽しかった、草食系を肉食系に変えようとする悪シュールさんも可愛かったし、ひたすら攻められてる遊星も可愛かった。生まれる場所が違ってたなら、総受けならぬ姫受け属性だったと思うよ……。
となんだかんだと言ってきたけれど、アフターでも服飾に絡んだ話だったし、衣装を着るユーシェはやっぱり可愛かった。私の中ではデザインをする人というより、着る人という評価のが高いみたいだ。
ちなみに湊アフターでも瑞穂アフターでもそれぞれの従者のご褒美スチルがあったのに、サーシャのだけ無かったのは訴訟モノですよ。や、男性向けだということはわかってるけど……欲しかったなあサーシャが従者の中で一番好きなので。

●ルナ様アフター
ルナ様攻略した勢いでそのままアフター突入したけど、本当に呼吸が苦しかった。出だしから喉がカフカフ言ったし、作中で描写されなかった桜小路家との確執もちゃんと描かれて、遊星の格好良いところも見れたし、ルナ様は可愛かったし本当に感無量。このルートでひたすら謝る衣遠兄様との会話も超絶胸を締め付けられて、その上で遊星の心の広さと家族への愛が感じられて良かった。あの「許せ、遊星」はこの先もずっと忘れられないだろうなあ。
ちょうどバレンタイン時期な今に、作中もバレンタインの話で、恋愛脳トロットロの二人の会話が美しくて綺麗で眩しくて本当にピッカピカに干からびた。そんなラブラブな二人を見るのも楽しかったけど、お家問題に巻き込まれる二人の様子を追うのも楽しかった。ルナ様はなんだかんだ家族思いだなあと……あんな扱いを受けて、観桜会(お家主催のパーティーみたいなもん)の案内返事も返ってこず、強行突破で言っても門前払い。それでも仕方ない的な態度で片付けようとしていたのを見て、これは何度も期待を手折られてきた結果なんだろうなと思うと胸が締め付けられた。それだけに遊星が遊星としてその門をこじ開けたのはお姫様を救いに来た王子様みたいでカッコ良かった。遊星のことをかっこいいと思える機会は作中でほんと少なかったので格好良いところを見れて嬉しくもあった。ただ最後にぽっと出のルナのお兄さんが急に僕は心を入れ替えた!みたいな話をし出してちょっと萎えた。家族が味方でないことを、描写の薄いキャラにひっくり返さないで欲しかった。まだ救いがある的なのを見せたかったのかもしれないけれど、それはぽっと出のルナ兄ではなく、父母との和解を描かなければ意味が無いと思う。
エロシーンで30分じっくりルナを攻めまくっていたその刷り込まれた従者根性に恐怖を感じた……朝日を求めるルナに心の中でかけた言葉「残念だけど、朝日はいないよ。彼女は星になったんだ。」は大笑いした。座布団。
ちなみに本編同様、このルートでも主従関係を選べて後ろの穴を弄ばれる小倉朝日ちゃん。乱れまくるその姿は、私の好みには当てはまりはしなかったけど、納得はできた。というかそもそも本編で一度、自分の身分を隠してでも朝日の姿で居るとルナに誓っちゃってるしなあ……。たぶん恋人関係を選んだ遊星ルートでも、お遊びとかでたまに朝日として致すだろうなと思えたそんな主従ルートだった。

●衣遠兄様の華麗なる一日
ああぁあああああぁっホンッとうに飯がウメぇーーー!!!(私なりの究極の賛辞)
エイプリル企画でやったようですが、中身は意外としっかりしていた。フルボイスだし、演出も丁寧。主人公である大蔵遊星がもし女性で大蔵朝日だったら?というのを兄様の夢のなかでやるお話。これで飯が美味くないわけがないんだよコンチクショウ!
兄様の頬染めを見られただけでも超飯が美味かったし、実際このルートをやりながらご飯を食べてた……ああ今日の白米は一段と美味い。そして実際に女になった大蔵朝日の破壊力は本当に半端ない、本編でも魔性の子だったけど、一段と人誑しの空気をまとっていた。
別の記事で衣遠兄様専用のファム・ファタル(運命の女)いないかなーとか言ってたけど、居た、ここに。居た。見つけた。実際遊星が女の子だったら近親相姦とか飛び越えて溺愛しちゃいそうだなあ……とか妄想が余裕だった。それでも上記のどのアフターでも遊星への1万回転ぐらいは捻れまくった愛情が感じられて、そういう捻じくれまくって拗れまくってるのが好きな自分としてはルートを通って衣遠兄様が現れる度に水を得た魚のようだった。ルナ様と遊星の関係が落ち着いてしまったのを確認したら、すっかり気持ちが衣遠兄様へと雪崩れ込んでしまった。
「俺を兄と呼んでいい存在は、この世で二人だけだ」とか兄妹愛溢れまくる発言(これを無自覚で言うところが尚良い)、盗作をした自身を「その卑怯だった男は死んだ。おまえと桜小路、そしてその仲間たちが倒した」と素直に言える潔さ。発言の一つ一つに己への自信とそびえ立つ矜持が感じられるのが良い。そうして私は白米をおかわりした。
ただひとつ残念なのは朝日ちゃんと衣遠兄様のキスシーンにスチルがあればなあ……。つーか別の世界とは言え、あれを受け入れられてる時点で兄様の遊星への気持ちは決まったようなもんなんだよなあ。作中で遊星が兄様にも愛されたいと言ったシーンの衣遠兄様の取り乱しっぷりに足をジタバタさせながら笑ったけど、このひとの根底にある家族への感情は全く揺らがないんだろうなあ……どの世界線でも。
あ、ちなみにファム・ファタルには魔性の女っていう意味もあるらしいのであながち間違っちゃ居ないな。


なんだかんだ言ったけども、大いに楽しめた。アフターというので短い話かとおもいきや、そこそこの文量が合ってお腹いっぱいでした。
物足りなかった点は、これはNavelに限らなくて他のADVにもありがちなことなんだけど、モブ絵を表示しないでやり過ごして結構手を抜かれたことが残念。ルナ父母は出番は一瞬だったけれども、顔グラぐらいは欲しかったなあ。こういう演出面というかグラフィック面で手を抜いてほしくはなかった。
一言喋る程度のモブならまだしも、あるのとないのとでは印象が大きく違うサブキャラもいるのでその辺の判断は間違ってほしくなかったというか。シナリオは感情移入に大きく作用されるけど、視覚効果はまた別の場面で感情移入に刺さってくると思う。
なんといっても声優さんの好演も語る上で捨てきれない。女性陣の好演については本編ルート感想の時にも語ったけど、この方たちが演じてくださって良かったなあと思える演技でした。衣遠兄様の方には、衣遠兄様を演じてくれたのがこの方で心から良かったと思えた。某テニス漫画の某部長と似た声を出してきた頃からお世話になってきたけれど、まさか数年後にこんなところでもお世話になるとは。


まだつり乙の世界観に浸れる。このまま乙りろへと進みますが、下旬に乙りろFDが発売するんですよね……タイミングとしてはバッチリだけど3月上旬には金コル4も来るのでああ本当に迷う。ああ財布から札が無くなって行く……そして何故か札じゃない紙が増えていく……。乙りろの出来が良かったらそのままFDも買ってしまいそうですが、とりあえずもうちょっと小倉朝日ちゃんを愛でようと思います。ひとまずとんかつを食しながらルナ様への気持ちを落ち着けるところから始めようと思う。
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