全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

17 2016

(コルダ4)響也、七海、律、榊、ハルルート 感想

まさかあのコルダ3からここまで丁寧な作品を作り出してくれるとはなんというか本当に感動もひとしおというか。あとあの頃から鍛えられていた身としては、未だにフルボイスなのになれない。○ボタンを押しても押してもボイスがある。モブにもボイスがある。すごい。(感覚麻痺)

アナスカが発売された時もコルダ3が発売された頃のことを思い出したけれど。当時はLaLaを買っていてそれが確か情報初出で、星奏メンバーの後ろ姿に青空がバッグのあのキービジュアルがすごく印象に残っていて、あの夏のコルダ3から、秋から冬へと季節も変わったんだなあと思うとなんというか胸にこみ上げてくるものが……あるようなないような。

音ゲーシステムはぬるいボタン押すだけゲーから、太鼓の達人レベルぐらいには成長した。難易度むずかしいにしても、たまにやたらと無茶な配置があるぐらいで、指を疲労骨折させる気な鬼配置のうたプリよりは優しい。アレはやり過ぎだとは思うけど、ぶっちゃけこのレベルで『難しい』かと思う部分も無きにしもあらず。ただ音ゲー部分も苦手な人は飛ばせる仕様にもなっている。本当に至れり尽くせりかゆいところにも手が届く、そんな細かい部分のシステムや演出まで仕上げてきているのがよく分かる。
その他のゲームバランスについては総評あたりで語ろうと思うけど、今のところはすごく満足している。ていうか2fアンコでバグったり、パッケージと中身が違うソフト出したり、遙か5が凄かったり、あの頃のコーエー及びネオロマの印象がかなり強くて、よくここまで持ち直したなあというなんか言葉で言い表せない思いでいっぱい。これは遙か6の時も感じた感情だけど、自分はコルダが乙女ゲーの中で1、2を争うほど好きなゲームなので更にそう感じてしまった。このゲームが出来てありがたい、そんな今があることが嬉しい。

というかアニメーションについては自然と消滅されたけど、それについて不評の声があまり見えないのはちょっと笑った。あればありがたいと思えそうだけど、モザイク画質の作画崩壊アニメーション見させられてもなあ。なんかあのアニメーションがネオロマの伝統みたいなとこがあった意識が自分の中に残っていて、無くなってちょっと寂しいけど、一周してからようやく無くなったことに気付いたので無くても良かったんだろう。

ということで以下よりキャラ感想。取りこぼした小イベントはたくさんあるっぽいうえ、EDは2つあるらしいけど(おそらく向こうが告白するか、こちらが告白するか)、アナスカと違って大筋のイベントは共通っぽいのでそのまま感想書きます。


●如月響也
3の攻略順を意識したわけではないけれど、一番最初に響也を攻略しようと思った。なんでだろうなあ。たぶん、3を象徴するような人間だからだろうか。
正直言うとアナスカ天音を超えるシナリオでは無かったし、今のところ他のルートもそうなんだけれども、攻略人数が違うのでその分シナリオの圧縮度合いも違うのは納得の範疇ではあった。少々残念なのは、響也は一貫して『才能』と『未来』と戦う話であったこと。これは3から4までずっとそうだった。違うのは壊れ方というか挫折の仕方。3は大会中の軋轢と才能の差を目の前にして耐え切れなくてレイプ目(アレは笑ったと同時にビビったぞ)、アナスカは冥加との直接の挫折、4は対決する要素が無かったので周りとの音楽との差に緩やかに諦めていく感じ。三様ではあるんだけど、根本的な部分は同じだから正直またかと思ってしまった部分も無きにしもあらず。
それでもシナリオが雑というわけではなく、とても丁寧だった。魅せ方が違ったからか、響也にもちゃんと才能があるんだということを4ではより明確に示唆されていたように思える。ただ響也にその自信がないから、周りから評価されてもそれも信じ切れないというか。その信じ切れない理由は才能のあった兄との関係もそうだし、夏の大会で主役級の活躍を果たしたかなでとの関係もそうだし、冥加や東金の演奏も聞いていたからだろう。響也の周りの人間が濃すぎる。ヴァイオリニストという狭き門の前で膝を折りそうになり普通科への転科を迷ったシーンは、未来への不安で踏み込めない響也の高校生らしさも感じられてよかった。単純に大学に行くとかそういうのでもないからなあ……そう考えると響也ってとてもリアリスト。
あとこのルートでは特にかなで→響也への選択肢が多かったように思えて、そこの幼馴染の関係性も可愛らしかった。生まれてからずっと一緒で、これからもずっと一緒だと思っていた響也が普通科への転科を考えていると知った時の主人公の喪失感は相当だっただろう。「なぜ言ってくれなかった」という選択肢が設けられていたあたり粋だなあと。もちろんそれを選んだ。

「降り注ぐ、虹色の音色
この音にたどり着くまでどんなに大変でも…それでも確かに美しい
なぁ、かなで これだから、音楽はやめられないんだな…」

コルダのこういう結局音楽へ集結するところがすごく好きだ。これだからコルダはやめられない。加地くんのシナリオでもそうだったけど、才能の壁に諦めかけて、挫けそうになっても、それでもみんな音楽に対して誠実で音楽が大好きなのがとても良い。そして最後にみんながその結論にたどり着く、それがとても素敵だ。キャラごとに才能の有無はあれど、皆の未来が明るいと良いなあと……何目線だこれ。
ちなみに意図したわけではなかったけど、告白は響也からだった。流れ的にはこちらのほうが良いと思う。


●七海宗介
意思が弱いように思えて意固地。自分の音楽を曲げきれず、その軋轢に耐えられなくなっていく。好きだった主人公に週末合奏団に誘われて、なんとかそれについていこうとするも、彼の強個性な音楽が主人公との対立を生む。ファンタジーチックだったアナスカのシナリオから、こちらはより音楽の問題へと近づいていってそう言う意味では面白かった。七海が音楽に対して意固地で周りに合わせられない強個性だというのも、天音学園に入学出来た時点で納得できるし、自信は無いけど七海自身の中にあるこだわりが薄いわけではないんだろうなとなんとなく感じていたので。そんで耐え切れなくて逃げる七海をこちらからぐいぐい攻めていくことが出来るのが笑った。もちろん強気な発言を返しても恋愛不可パリーンにはならない……そんな選択肢を選べるのが心地よい。
このルートのテーマは個性が強すぎる人たちや大勢で一つの音楽を作り出す難しさ、なのだろうけど、七海だけでなく主人公自身もお互いに会話しあって理解しあって一つの答えを出していくのが良かった。
……と、そこまで語っておいて、七海からもジルベスター前日にオレをメンバーに入れてくださいと直談判されて、EDで告白したら見事振られてポカーンでしたよこっちは……今までだとイベントを全部見たら「あとは運命を見届けるだけだよ」みたいな感覚でいたら好感度調整をちゃんとしなければならないらしく超シビア。と同時にときメモかと思った。あの人たちパラ満たしてないとEDで挨拶しにさえこないので。そう考えると挨拶しに来ただけ七海はまだマシなのか……いやそれにしてもこんだけ!期待させておいて!いうことが!「オレには荷が重い」ってなんだそれこのドヘタレ!地味に傷ついた自分は速攻で七海を好感度爆上げリボンで縛り上げ色気出まくる香水を浴びるほどぶっかけ、無事告白成功EDで事なきを得ました。それにしてもEDで最後の最後で振られるときメモの野郎たちはこんな気持だったのかと……なんだか別のところでとてつもない罪を作り上げていたことに今更気づいたというか。まさか七海ルートでそれに気付かされるとは思わなかった……。


●如月律
ヴァイオリニストという一つの音楽の道を諦めざるを得なくなってしまった律が、今度は音楽を奏でる楽器を作る職人を目指し新たな音楽の道を歩き始めるお話。これがもうとてつもなく律らしくってよかった。どのキャラも音楽を愛しているけれど、律の感情が一番まっすぐなような気がする。東金のように魅せることも上手くなく、冥加のように音楽を愛しているけれどとらわれ過ぎてひねくれているわけでもない。ただただ音楽が好きで、その感情に真っ直ぐだった。とてつもなく浄化された。
しかしながらここまで感情移入出来たのは、私が3とアナスカをプレイしたからだなとも思う。特にアナスカをプレイしたからここまでこのルートに感情移入出来た。4だけでも律の想いは理解できるけれど、3の大会最中での律の挫折と、アナスカでのヴァイオリニストの道を諦めざるを得なかった過程を見ていなければここまでの感動を得ることはきっと出来なかった。なので4から始めた人はぜひ3とアナスカをプレイしてほしい。特にアナスカを。
そしてなんといっても語るべきは律のヴァイオリンへの愛。これがもうほんっと美しい。

「……ヴァイオリンは、怖いんだろうか 俺はいい楽器だと思うんだが…
悪く無い音に仕上がってると思う 弾いてもらえれば伝わると思うんだ
どうしてこの音に手を伸ばしてもらえないんだろう」

クラシックは敷居が高いという話はアナスカ神南の東金ルートでもされていたけれど、これは本当によく分かる。きっと踏み込んでしまえば気にもならなくなるんだろうけど、そこまでのハードルが高い。自分が良いと思った音楽が世間から酷評を受けていたら、それがクラシックであったのならより恥ずかしいと思ってしまいそう。でも自分が良いと思ったものは例え他人からなんと言われようと、その想いは大切にすべきなんじゃないかなあと。自分はそれを西洋絵画で感じました。(という話をアナスカ神南でも語りました)
アナスカ神南で律のことを「どこまでも透明で汚れない」と評したキャラが居たけれど、本当にそう。自分はアナスカでの展開で落ち込んで行く律を「黒く淀んで行く」と表現したけど、あれは違った。彼の気持ちは沈むことはあっても、濁ることは決してない。沈んで行くから黒くなったように見えるだけで、その透明の色は変わらないんだと思った。そして律の中では音楽およびヴァイオリンが決して倒れない柱のような軸で、3で恋愛した気にならなかったあの微妙なEDも今更ながら納得できた。
ヴァイオリン製作への一歩を踏み出し、その過程でヴァイオリンへの愛を再認識しつつも、不器用でその魅力をうまく伝えられない。それは幼いころからヴァイオリンに触れてきたことが弊害となってしまい、ヴァイオリンが当たり前の感覚となってしまって一般の人の気持ちを上手く理解できなくもあったけど、不器用な律が主人公と一緒に音楽を奏でるという方法以外で、音楽の魅力を伝えて行く道を進み始めたのを見て吸い込んだ空気が滅茶苦茶美味かったなあ。
このルートをプレイしたら、きっとヴァイオリンを奏でてみたい、と思える筈。少なくとも自分はそう思えた。東金のような圧倒的なセンスで魅力を伝えるのも好きではあるけど、律のようにまっすぐどストレートに音楽やヴァイオリンの魅力を伝える方が自分は胸に来るものがある。そんでもってコルダを始めてから少しずつ好きな演奏家だったり好きなクラシックが増えていっているのが自分でも嬉しいです。
ちなみに、最近やってたゲーム(乙りろ)でもときメモでもそうだったけど、何でフリマで自分が作ったものを売る展開は膝抱えてしょんぼりしながら売れるのを待ってるだけなんだろう…。


●榊大地
アナスカでは好感度爆下がりだったけれど、こちらではまあ普通だった。あくまでも普通の域は出なかったけど、それでも一番納得できた話ではあった。しっかしホントこの人強かだなあ……医者の息子で医学部医学科目指してて高身長でイケメンで普通科ながら趣味がヴィオラなフェミニストって盛りすぎてボロボロ何かが零れ落ちそうなほど高スペック。こういうキャラは嫌いではない(むしろこういうキャラを主人公にぐっずぐずのずっぶずぶにしてやれるのが乙女ゲーの醍醐味だと思う)んだけども、こちらはアナスカで爆下げられた好感度が足を引っ張って上がりきらなかったのもあった。そんでもって誰にでも優しい榊が、主人公だけが特別になる過程が弱いというか普通すぎて上手くハマりきらなかったというか。
純情な主人公が榊の頑張りをちゃんと見てくれていたから、とそれだけでは理由が弱すぎるような。他のキャラと違って立ちまわるのが上手く、自らの意思でそうやってるのにも関わらず信じてくれと言われてもなあ……と良い意味でのひっくり返しが無いまま終えてしまった。あと自分は榊が土岐とギスギスしながら本音でやり取りしてるのが好きなので、なんかそういう本音をもっとぶつけて欲しかったと言うか。これはただただ甘いだけだと何故か苦い顔をして、逆にとんでもない味だと嬉しそうにバカ食いする自分の嗜好もあるんだろうけど。
Vitaはスクショを取りやすいのでバシバシスクショを撮っているけど、その中で唯一撮った彼の発言「ドキドキで俺の胸をショートさせる気かい?」。言葉では表現できない笑いがこみ上げてきたのをおわかり頂けますでしょうか。こういうふうにたまに変わった変化球を投げる榊は結構好きだ、もっと本音という変化球投げてきて欲しかった。そしてそれを全部ピッチャー返ししたかった。


●水嶋悠人
いつもハルって呼んでるから本名を思い出せなくなってちょっと困った。そして思い出したと閃いた自分は「水橋」と打った。それは中の人だ。
アナスカ至誠館はプレイしていないので、ハルルートは3しか攻略してませんが、それでも印象の薄かったハルが寄りぐっと身近に感じられる話だった。公式サイトでも「剛直」という表現をされていて、律とは違ったまっすぐを持ったハルが主人公に惹かれながらも、恋愛を持ち込んでオケ部に私情を挟んで迷惑をかけるのではないかと恐れる。恋愛に至るまでの流れもわりかし丁寧だったように思うし素直に感情移入できました。そして初心なハルが周りの意見でオケ部に私情を挟んでしまわないかと揺れる気持ちも純情でそれすらキラキラ輝いていて眩しかった。そして二人で音楽を奏でながら、結局ハルは音楽に対し誠実で譲れない所があって、例え好きで居ようがそこは変わらないことに気づくのもとてもハルらしくて素敵。
ハルのような七海とはまた違った種類の意固地なキャラは、周りの人から疎まれることもありそうだけど、何事にも誠実でいろんな人から頼られているハルが見られて魅力が一段と増したというか。
短く簡素ながらもきちんとハルのようなキャラにも恋愛をさせ、それがちゃんと納得でき、そして音楽に絡めたシナリオだったのはただただ感心。自分の中で真面目系キャラなだけだったハルをより一層温かい目で見られたというか……あと純情な世界で眩しくて目が潰れそうだ。
ちなみに妖精に絡んだエピソードが出てくるのもネオロマの粋な計らいだった。3でも妖精が見えていたらみんなどういう反応をしたんだろうなとちょっと気になる。リリとハルって合わないようで居てなんだかんだ一番マブダチになれそう。



ここまでの自分の攻略状況をざっとまとめると、一周目の難易度は優しいで、響也、ハル、七海、冥加の優先順位で狙っていき、ハル、冥加の順で恋愛不可になり一周目で攻略出来たのは響也と七海。ハルは星奏の文化祭に行かなければならず、自分はその日に横浜で演奏会を開けばいいんだと思ったらどうやら学校で開かなければならなかったようで恋愛不可に。冥加は単純な調整ミスで休日と平日イベの日数不足でいつの間にか恋愛不可に。冥加については一番最後にしようと思っていたんだけど、追っていく内に反応が楽しくなってしまってついつい追いかけてしまった。でも恋愛不可になったことで、やはり一番最後に攻略しろという何らかのお達しなのだと思うことにして結局最後に回すことにした。なのでそれまではバキバキ画面を割っていきたいと思う。
2週目からは難易度を普通にして、残りの星奏全員を拾うつもりで行ったら最後の方は意外と余裕が出てきてしまった。パシフィコ横浜で演奏できるかなーと思い後半で調整して見たけどランクが上がらず間に合わなかった。ランクはすべてSS以上を取って居たので、単純に開催回数が少なかったのだと思う。
シリーズと通しての難易度で言えば慣れればそれほど難しくはなく、システムは違えど3およびアナスカと同じぐらいの難易度かと。音ゲー部分の難易度も難しいにしなければ音ゲーが苦手でもクリアはそれほど難しくないように感じました。ひとまず股がけ攻略を主にして後半余裕ができたらぼちぼち横浜アリーナで伝説作っちゃろうかと企てとります。

ちなみに月森はみなとみらいホールを満員にしたら演奏を聞きに来てくれました。よくわからないが土浦も現れた。何気無い会話をするだけで本筋に大きく関わってはこないけれど、無印および2ファンでもあるのでホントじんわり来た。大人になったキャラたちが主人公たち高校生を見て過去を振り返るのは色んな意味で「やめてくれ」と思った。仲の良くなかったこの二人だから特に胸に来たというかなんかよくわからないが傷口をえぐられた。

二周目を終えた後いろいろ攻略をみていたら、慰め告白ってのもあるらしくてなんだか本当にときメモよりになってしまったなあ。それを上手くネオロマに変換した印象です。自分としてやっぱ以前の勝敗や順位が決まっているピリピリした空気感のが好きですが、4も4で違った味があって面白い。ただ4から入った人向けに設定の簡易な紹介もあるけれど、これは3をやっている人向けのゲームだと感じた。

にしても如月兄弟のポテンシャルホント凄いな……恐ろしい子たち。響也と律が兄弟っていうだけでも飯が美味いのに、その真中に幼馴染の主人公が居るっていう展開で空気も美味い。この兄弟に改めて触れることが出来て嬉しかった。
次は至誠館あたりを狙いながら余裕がありそうなら神南、天宮あたりに手を付けたい。
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