全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

26 2016

諏訪怜治、藤原尊、八神陸ルート 感想

嗚呼、トロコンしてしまった。こんなにいい意味で終わらせたくなかったゲームも久々だった。中盤は終わらせたくない気持ちが強くてめっちゃゆーっくりやってたけど、藤原&八神コンビで加速してしまった……終わった後の爽快感が半端ない。EDは繰り返し何度も見た。このゲームをプレイしてよかった。
ゲームとして良いものであるかと問われると、お世辞にもイエスとは言えないんだけど、私はこの物語が大好きだし、このキャラたちが好きだし、このゲームが心底好きだ。そう断言できるものに出会えたのはただただ心地が良かったです。

というわけでフルコンプしましたが、長くなるので総評はまた別の記事で。他校についてもベラベラ語りたいことが多くて困る。いやあ、たくさん笑ったし、たくさん感動させて貰ったし、明るい気持ちにさせてもらった。作って頂けてほんとうに感謝。


●諏訪怜治ルート
ゲームをプレイしてきて、これほど道産子であることに感謝したことはない。
北海道から出てきた主人公のことを、随分と終わりの方まで「どさんこちゃん」と呼んでくれるのだけど、リアル道産子な自分としては言われる度にドキーッとしていた。何故かときめいていた。北海道にいれば大体みんな道産子だからそう呼ばれることもなかなか無いしなあ。なので全国の宮野真守ファンの道産子の皆さん!道産子チャンスですよ!
とはいえ自分は本名プレイを一切したことがなく、完全第三者目線でプレイする人間なので、何故そこでときめいたのか謎……まあ単純に、北海道が出てきてくれて嬉しかったんだろう。しかし道産子である私は嬉しかったけど、道産子じゃない方々はどう思ったのか気になる所。相当後の方までどさんこちゃん言ってたので。

話を戻して。諏訪さんはライバル校の部長でありながら、アイドルをやりながら日本舞踊の家元でイケメンっていう、おいおい丼ぶりからスペックこぼれ落ちてんぞ……という御方なのだけど、特にそれらを相殺するような変わった性癖とかもなく、本当にただただ真っ当で何事にもアツい人だった。プリストのことなので変な人は混ぜては来ないだろうとは思ってたけど、もうすんごい真っ当なライバルとして立ちはだかってくれてアツい勝負をするものだから、本当に浄化されてしまった。心が綺麗になった気がする(実際にどうかはお察し)。

他のメンバーとくらべて、違う学校だったからか割りと惹かれる描写が丁寧で恋愛描写もそこそこ多かった印象。アイドルで何かと注目を浴びることが多い彼が、純真純朴な主人公に惹かれるっていう王道だけど、過程は割りと大切にされていたと思うし、十二分に感情移入できた。主人公側も他校に完膚なきまでに負けてそれでも気丈に皆を励ましたところで諏訪がそんな主人公の弱みを引き出して慰めるっていう展開にもう一通りのたうち回った後健やかな睡眠を得られるぐらいには萌えた。ホントもうニヤニヤしっぱなしで表情筋が上がったまま戻ってこない。
そして惹かれた状態から男らしく告白しにきたのにはおったまげた。ちなみにこの時の彼の返事に答える選択肢が告白を受け入れるか受け入れないかの二択ながらも正解が「ごめんなさい」する方だっていうのがもう最高。乙女ゲーは恋愛ありきだとは思うけど、自分が打ち込んでいるものがあるからそちらを優先したいと、そういう選択肢を選べることに気持ちがかなり昂ぶった。ちなみに告白を受け入れる方を選ぶとBADED(ノーマルED?)になる。それもまた素敵。

ちなみにプリストは選択肢が殆ど無いんですが、その数少ない選択肢がEDを左右する。EDにさして差異は無いので(糖度が違うぐらい)特に問題があるというわけではないし、まあやっていけば流れでなんとなくわかるような選択肢が設けられていたのだけど。諏訪ルートは本当に選択肢が秀逸で、というか私好みの選択肢でいやあ参った参った。諏訪に惹かれていきながらも諏訪が所属する学校、西星学園との対決を控えた中で出てきた選択肢。諏訪のことを……

1.勝たせてあげたい 2.戦いたくない 3.勝てるだろうか 4.だからこそ勝ちたい!

ここで4を選べる喜びに打ち震えた。言い回しも素敵。
そして準決の西星戦は作中で一番熱い戦いだった。好意を抱き合ってる者同士のガチンコバトルで本当に飯が美味い。対戦中でも主人公の気持ちは一貫して「だからこそ勝ちたい!」に落ちるのがチョー気持ちいい。

個人的に更に追加で高ポイントだったのは、主人公の学校に負けた後に諏訪を慰めて気持ちを切り替えるのが主人公でなかったこと。それが彼の小舅の幼馴染であり従者?でもあり親友でもある静馬なのも、彼らの熱い友情を垣間見させてもらえて嬉しかった。あと負かされた相手に慰められるっていうのも違和感なので、そこのポジションが主人公でなくて安心したと言うか。

無事にEOS優勝を勝ち取った後のEDはいつもの公開処刑かとおもいきや、彼だけちょっと違った特殊なEDを用意されていてそこでまたもうのたうち回った。EDは全部好きだけども、その中でも特に秀逸。プレイしてきた乙女ゲーの中でもかなり興奮したし、最低でも10回は見なおした気がする。あとEDは必ずギャラスタの曲がかかるんだけども、本来の効力を発揮するEDでそこまた良かった。
ちなみにエピローグでは終盤まで「どさんこちゃん」で通してきたにも関わらず、最後の最後で「奈々」と呼ぶのがほんとずるい。最後までときめきっぱなしで終わったのがなぜだか悔しい……。

ちなみに彼が告白してくるのはルート分岐前なため、他のキャラと同時攻略して彼を選ばずに居ると、告白をスルーしたまま他のキャラに公開処刑EDしてもらえるのが本当に可哀想というか哀愁を誘うというか……。まあこのゲームの詰めが甘い部分なのだけど、自分は一周目でそれを繰り出してしまったのでEDを終えた後にそれを思い出して何故か申し訳ない気持ちになった。

あ、そうそう。アニメでエグいほど格好良かった「ビビって逃げんなよ(唐突に低音)」って台詞はゲームでも聞くことが出来る。確か陸ルートだったかと。アニメのほうが低音でカッコ良かったけど、いつも丁寧な口調の諏訪がこういう口調にいきなり切り替わる瞬間が……もうほとんと良い意味で卑怯なんだこの人…スペック盛りまくりのクセにまだ此方側を翻弄するか……もっと奈々ちゃんに踊らされろコノヤロー(捨て台詞)。
あと超かわいい拗ね声「はーい。」も聞けるのでなんとお買い得なことか。


●藤原尊ルート
実はたけるんが最萌なんですが、なんとなく最後は陸で終えたくて、尊→陸で終えることにした。結果的にはこれは正解とも不正解とも言えない感じだったんだけど、でも尊→陸でコンボで決めた事自体にはすっきり終えられてよかった。しっかしいつもは高笑いしてるやつとか主人公に偏執してる奴とかばかりを好きになるのに、ストイックにストライドに打ち込む真面目な尊が最萌って自分はなんか頭のネジを100個単位で飛ばしたのだろうかと自分がちょっと心配になった。いや、むしろ今までふっとばしてきたネジが戻ってきたのかもしれない。そう思うことにしよう。

尊は幼い頃に陸と主人公とストライドのプレパーティーで会っていて、そこが尊の原点でありそこで約束したEOS優勝という目標をただ一人忘れずに頑張ってきた一途な子。内気だったけど、誰かに感謝されて喜びを分かちあったことで自分のやりたいことを得てストライドが大切になった。約束は尊以外は忘れられていて、高校で出会ったのはまったくの偶然だったけれど、そこを思い出すかがテーマになるのかとおもいきや違った。アニメでは引っ張って最後の方まで持って行っていたけど、この流れに関しては正直あちらのほうが良かったと思う。ゲームではネタの一つに過ぎなかった。何度か忘れられていたことをチクチク掘り返されるけど、本当に単なるそのためのネタだけだったというか。

そして尊もどこまでもストライドにストイックで居てくれて、二人が気持ちで繋がる部分もストライドであるのが本当に嬉しい。試合中に一人が怪我して離脱してしまい、そんな中次の試合に向けて準備をしなければならず、その自分一人で行う努力に意味は無いのかと揺らぐのは良い緊迫感を持ったシーンでドキドキもした。そしてそんな尊に返す主人公の言葉が、迷ってこんがらがった尊の気持ちを一つ一つ紐解くようで、そして結局「ストライドが好き」という尊の気持ちにつなげていくのが、本当に春の日差しが心地良いとはこのこと。

あと父親との確執も良かったなあ。「社会のためになること」が第一の父親が、ストライドは社会的価値がないと言って尊と口論になるシーンがある。序盤に出しておきながら終盤まで何の回収もなかったので置き去りにされた伏線かと思いきや、最後の最後で回収に来る。その描写はやっぱり重厚というわけではないんだけど、ポイントというかツボを押さえていて、そこがまた心地が良かった。

「父さんの言っていることはたぶん、正しい。でも……。
その正しさ以外の価値が俺にないのなら、少し……つらい。」

この台詞は本当に何気ない一言なんだけど、とてつもなく胸を打った。スポーツはそれに一生懸命打ち込んでいる姿を見るだけで、いろんな人の心を励ますものだと思う。何かに一途で一生懸命で、努力したその姿は、たとえスポーツでなくてもかけがえなくて美しいものだと自分は思う。ちなみに尊の父親は海外で人のためになるようなお仕事をしているようだけども。社会的価値って一体なんなんだろうか……なんてことを少しだけ真面目に考えさせてくれるきっかけにもなったことは感謝。まあ深く考えない自分のことなので、「一生懸命何かに努力した」というだけで素晴らしいことじゃないかと思った。自分が尊ぐらいの年代の頃の学校帰りはなあ、2キロ離れた古本屋に毎日チャリンコかっ飛ばしてたぞ……それに比べりゃ尊はもっと褒められるべきだ。というか比べるのもおこがましい。
あとこのシーン。尊が序盤食事に全然気を使わなくて、食べる時も無表情で食べていたのに、ここで父親と食べれなかった食事を主人公と一緒にとった時に尊が笑うのも流れで猛烈に心揺さぶられた。尊ルートは不器用な尊が主人公や皆との関わりでどんどん尊の世界が開いていくのが分かってとにかく見ているこちらも幸せ。

まだまだ語り足りないが、尊は本当にストイック。ストライドでなければ駄目だけど、その中でも誰よりも早く走りたくて、必死にそれを訴えてくれる。練習も終えるのが一番遅くて、その無茶を止めるかどうか悩んで見守ることに決めた主人公の決断が良かった。ただ見守るだけで、結局何か出来たというわけではないんだけど、ちゃんと考えて決めた答えだったので。でもある意味孤独な尊に取っては、主人公は精神的支柱だったと思う……誰にも心の中を明さなさそうな尊が激情とも言えるような感情を露わにしたのも主人公だけだったし。まあそこが美味しかったところなんですけども。

ストライクEDでは主人公のキス顔スチルが出てきたのは大笑いしたけど、乙女ゲーでこれはいいのか……。私は主人公ちゃんのファンでもあるのでそれすらもう美味しかったですけどね。しっかし尊も陸もEDはクソ甘くてリップ音祭りで、こ、これが思春期か……と別の意味で震えた。ほとほどにしような……節度ある関係も楽しいものだよたぶん……(震えながら)。
ノーマルEDでは付き合うことになった二人に対する陸の反応が見もの。陸の中の人、木村良平氏の面白い演技が聞けたという意味でも楽しかった。3人セットな部分が大きかったのに、尊にかっさらわれた陸のダメージを思うとちょっと辛いものがあるな……そういう意味でも尊→陸で陸を救済出来てよかった。

普段はメガネを掛けてストライドする時はコンタクトっていうのもなにげに萌ポイントに引っかかったなあ……黒髪なのも最高。なんだかいろんな秘孔を突かれたキャラだった。


●八神陸ルート
序盤から主人公に好意を持ってそれをちらほら見せてくれる可愛いワンコ系男子。私はこういうキャラは好きになる傾向はなかったのだけど、陸はもうひたすら可愛かったなあ……それも陸もなんだかんだ、ストライドが一番だというのがわかるシナリオだったから。途中でストライド>主人公なシーンも会って、なぜだかそこで胸をときめかせていた。やっぱ男の子は何かに一途にひたむきに取り組んでいる姿が一番格好いいと思うんですよ。甘い言葉を吐かれるのもそれはそれで萌えるけど、でもそれは『格好いい』って思える気持ちとはまた別なような気がする。

陸は、才能があって何よりもストライド中心な兄・巴に劣等感を持っている。一度は挫けてストライドを辞めた陸が、なんだかんだ引き込まれたストライド部で、皆と一緒に打ち込む内にだんだんとストライドを好きという感情を取り戻していく。やっぱりこれも何度も繰り返された王道的な展開ではあるんだけど、その流れはしっかりしていて何よりも熱くなれた。
前述したストライド>主人公なシーンも、熱くなりすぎた陸が思わず「タイミングが合わなかったのはリレーショナーのせい」と言ってしまうんだけども、何故タイミングが合わなかったか、今後どうすれば対策すればいいかがしっかり描写される。序盤は「主人公のために走る」と言っていた気持ちを忘れてストライド優先になってしまったことを謝る陸に、主人公が「陸が自分自身のためにストライドをしてるなら嬉しい」と返すのでもう私は区間新狙えそうなほど滾った。今なら最速を目指せる気がする。
陸ルートはこれらの「陸のストライドへの気持ち」が一貫したテーマになっていて、そこに主人公への気持ちや巴との関係性がとても上手く織り交ぜられていてとても感心した。主人公をストライドをやるためだけの『理由』にして、実は好きじゃなかったんじゃないかと悩む描写もあってもーーーー本当にこの辺りは腹から声出しながら駆けずり回りたいほど萌え転がった。

陸は本当に可愛らしいイベントばかりだった。ちゃんと格好いいと思える部分も残されているのがまた絶妙な按配なのだけど、陸の可愛らしさがとてもよく表現されていて、高校生らしい本当にとてつもなく青い春というか……小日向ルートの感想でも語ったけど社会にすり潰されてこねこねされている自分としては、穢れ無き青春っぷりに気化するかと思った。

巴との最終決戦も本当にただただジーっと様子を見守る時間が心地よかった。アニメでごっそり端折られたゴールシーンが丁寧に描かれているので、あの端折られた部分が気になっている人は是非ゲームで彼らの思いを感じて欲しいです。陸の思い、巴の思い、それぞれ違った部分が不器用で、上手く噛み合わなくて、それが最終決戦で再び噛み合っていくのは萌とは違う意味で心地が良かった。兄弟の描写が濃いわけではないけれど、陸の思いを通して巴の気持ちもなんとなく察せられるからか、あの最終戦を見れて良かったと思えた気持ちが強い。
ちなみにアニメで端折られた部分、初見では物足りなくもあったけどまあ演出の一つか、と思っていたんだけど。ゲームをやってアレは「続きはゲームで!」な販促的な演出も込められていたのかなと想像の域を越えない推測。

残念だったのはこの金太郎飴ゲームシステムだけで、6周も金太郎飴食ったためだいぶ共通展開には食傷気味ではあった。でもシナリオの中身は秀逸だったのでそこが上回ってなんだかんだむちゃくちゃ楽しめたのだけども。



ああ本当にもうとんでもないぐらいのたうち回った。打ち上げられた魚のようにビチビチ地面に身体を叩きつけながら悶えてた。
金太郎飴な展開に、あーハイハイまたこの展開だな、と思う部分も確かにあるのにいつの間にかどっぷり引きずり込まれていた。気がつけば私はプリストという泉にジャリジャリ金を投げ込んでいた……。

次は各校戦と総評を。ああ、これで終わりだなんて思いたくないなあ……楽しんでいた分だけ終わった時の落差が凄いことになっている今。
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