全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

28 2016

贄の赤ずきん 感想

ディーエルサイトコムが1000円のお小遣い(クーポン)をくれたので、その大金につられてたくさんの積みゲーのことも忘れて同人ゲーでもプレイしたいなーと思い、オススメ表示から適当に好みそうなのを選んでプレイ。魔性眼鏡までのつなぎになるれば良いと気軽にDLしたし、そもそもこのゲームをプレイしようと思った決め手は『おっぱいが動くから』というなんともしょーもねえ理由からなのだけど、想像以上に楽しんだ。いやあ、面白かった。ケモミミ属性全く無いけど、ちょっとだけ目覚めたようなそうでもないような。
ちなみにおっぱいが動く度にテンションが上った。良い揺れっぷりだった。


贄の赤ずきん - A子様


簡単にあらすじを説明すると、森の奥には魔女が住んでいて、魔女は若返るために若い娘を必要とする。魔女は村を獣から守る魔法を掛ける代わりに、村から10年ごとに1人、生け贄の娘を頂戴する。なんやかんやで生け贄に選ばれてしまった主人公(自分が生け贄だと気づいてない)が辿り着いた森の奥のその家には、二匹の元狼が住んでいた。狼が言うには魔女を食らった所、魔女の魔力が自分に移りその影響で耳としっぽだけ残して人間の姿になってしまったらしい。そんな狼達に色んな意味で食べられるダークファンタジーなお話。

赤ずきんとタイトルにもあるように、話も大きなところは童話の赤ずきんをなぞる。登場人物も赤ずきん、お婆さん(もう喰われてたけど)、狼、猟師と大体同じ。童心をガンガン踏み潰した自分は赤ずきんの話をすっかり忘れており、終わってからウィキペディアを見てようやくきちんとなぞられていることに気付いた。横道にそれると速攻でBADEDに突入したのも童話の方をなぞったからなんだとついさっき気付いた。揺れるおっぱいにばかり気を取られているからこんなことになるんだ……。

文章は読みやすくて冗長な部分もなくサクサク進む。自分が良かったと思えたのは、何気ない選択肢にもちゃんと意味を持たせてEDや物語に大きく左右してくる所。それが無理のない行動パターンというか、ごく自然な話の流れで出てくる何気ない選択肢でEDの結末が大きく変わってくるところは面白かった。
主人公が料理が得意で、自分に出来ることはないかと食事を作る。その時の何を作るかの選択肢で好感度が決まるのだけど、自分が野菜好きなので、サラダを作る選択肢を気軽に選んだらイヌ科に野菜が駄目で弱った狼たちに主人公が止めを指してBADED直行したのは、簡素な流れながらもウオオ…と唸った。まさか私の好物が狼達に止めを刺すとは思わなんだ。あと攻略を見ないで思うがままにADVを進めた時の横道到達100%の自分の腕前を久々に思い出しました。
これは(ネタバレしても差し支え無いと勝手に自分が思った)一例だけども、行動や言動の選択肢は後半の展開にちゃんと意味を持つ。プレイした人用の特設サイトで解説が入っていて、それがまたキャラクターたちの行動理由を支える要因にもなって良かった。

心理描写がどん底に深かったというわけでもないし、ギャグ寄りのテンションで暗くなりすぎず、かといえ本題に入った時は主人公含む各キャラの問題を真面目に露わにしたのは面白かった。そのキャラがどういう生き方をして、どういう考えで、どういう問題点を持っていて、それをどう乗り越えたりぐずぐずになったりするかの理由付けが上手くて、一つ一つの出来事に納得しながら読み進められたのがなんだか気持ちよかったというか。というわけで萌えたというよりも物語を楽しんだという気持ちのほうが強いんだけど、私は昔から同人ゲーにはそういうのを求めている傾向にあるので大満足でした。大金クーポンがなくても納得してお金を払える出来だった。

難点を言うのなら恋愛描写がだいぶあっさり目だったことと主人公がおバカな事だろうか。納得出来ないというわけではないけれど、恋愛描写に比重を置き過ぎると物足りなくなること必至だろうし、主人公がおバカな点については合わない人はとことん合わないかと。ただこれにも理由があったし、この後にとある理由により変化するのも面白かった。物語の要素の一つとしてみるのは間違った楽しみ方なのかもしれないけど、そうやって考えると乗り越えられるような気がする。ちなみに自分は揺れるおっぱいで元は取れたんで主人公には満足してました。なんだかんだいえ、おバカな部分を相殺するぐらいの良い部分も多かったし、素直に応援したいと思って終えられました。
あとはカニバリズムとグロ描写が若干ある程度だけど、スチルがグロいわけではなく、シナリオの表現も優し目ではあるので、若干苦手なぐらいなら乗り越えられるのではなかろうか。保証はしないけども。

・システム

ADVとしての機能は大体標準装備。スキップがカクカクで若干スムーズではないことと、メニューボタンは右上ではなくやっぱり下部に設けて欲しかった。全体画面で文字を表示された時に、被っては居ないとはいえなんだか見づらくて。あと文字表示を一気に設定していたら、1クリックで2ページぐらい飛ぶことがままあって少々ストレスが溜まった。欲を言うのなら、周回必須なので既読の文字色は変えれたらなお良かった。フローチャートがあったのは自力でADVをやると必ず横道に逸れる自分としては大変助かりました。
普通の対面形式なADV表示もあるけど、ノベルゲーのような全画面表示で第三者視点での語り口、物語調な演出で物語を説明したりすることがあった。良いと言っちゃ良かったんだけど、ノベルゲーのような演出は全部物語調にしてくれたほうが雰囲気が出て良かったのになあと。
演出に関してはよく動く。なんといってもおっぱい。1におっぱい2におっぱい、3にしっぽに4に耳、5にエロシーン。嬉しいとしっぽを振ったり耳で感情を表現するのは良い演出だったし、可愛らしかった。

以下よりキャラ感想。こっからはさらにネタバレしてますよ。

・オルフ
オラオラムキムキアンチャン系の獣で、脳髄直下で人を襲うかと思いきや、実はちゃんと考えての行動だったのが分かった時は一気に感情移入出来たなあ。寄り道すると彼に喰われるBADEDに直行するけど、それはウィルを守るための行動だったと判明した時は感動したし行動理由のパズルが埋まった快感もあった。過去に裏切りを経験しているにもかかわらず、一度自分の領域に入れたものは最後まで守り通す様は格好いいと評するに相応しい。
自分が獣=人ならざる者だということを理解して、受け入れて、達観している。自分の気持ちの折り合いの付け方を知っているから、側にいる安心感はウィルの比ではないだろうな。そのことでウィルが劣等感を抱くのもよく分かったけど、オルフもオルフでウィルの考え方を羨ましく思っているのも感じられて兄弟まるごと可愛かった。ウィルのルートに入った時のウィルの不安定感も良かったけど、オルフは精神が安定しているので結ばれてからはどう話を動かすのかなと思いきやまさか第三者に介入させるとは……と思ったけど、童話の赤ずきんを思い出せば読める展開ではあった……それでも楽しかったけれども。
残念ながら私は、主人公が居なければ靴下も履けないような不安定なやつが好きなので好みには当てはまらなかったけども、作中誰が一番安定的に主人公を幸せにしてくれるかと考えたら見た目やばそうなオルフなのが面白い。あとの二人のロケットの飛ばしっぷりがすごすぎなのが悪い。
おまけパッチで快楽堕ちさせることが出来るのは、こういう屈強キャラの特権だなあと。好みではないんだけれども、精神的に完成しているキャラの快楽堕ちは結構美味しかった。……というわけでロケットを一番飛ばしているのは私だった。

・ウィル
人間になりたい獣。狼時代は本能に忠実だったのに、魔力を得て知力を発展させて思考が人間寄りになったけども本能では結局抗えない堕ちっぷりは非常に好ましかった。自分は相手を痛めつけるような堕ち方はあんまり好きではないのだけど、彼らは元狼でそのことが後押ししてグロな落ち方もそれはそれで楽しめた。あと主人公のムチムチボディっぷりにすぐ翻弄されてたとりとか、純情なのに獣な意味で欲求に忠実なギャップがまた良かった。ギャップってやっぱ大事だよなあとしみじみと。
人になりたい、なりたい、と暗示のように言っていたのは、自分が人と違うことを理解して人にはなれないと理解していたからなんじゃないかなあと思うと、越えられない境界線の前でヤキモキしているウィルはとっても可愛かったというか……。BADの駄目駄目ぷりと不安定感もそれはそれで美味しく頂いたけれど、こういうキャラの特権って『ヒロインと一緒に壁を乗り越える』ところで、そういうのに猛烈に弱い自分は一撃必殺な如くTRUEルートでニヤニヤした。何よりポヤっとしてた主人公が主人公らしい言葉でウィルを立ち上がらせるのがもう。

「ウィルは、人になりたい……よね? ならこの痛みを……受け入れて……後悔して
二度としないで」

これはウィルから精液という名の魔力を得て知性が育ったから言えたんだなとも思った。今まで自分の意志がなかった主人公が、確固たる意志でウィルに言葉を返すのに思わずドキッとした。文字に起こすとなんてこと無く感じるんだけど、TRUEまでの道のりで中々におバカさんな主人公に慣れきったところでのこの強い意志が見える台詞に私まで惚れそうになった。童話をなぞったかどうかはわからないけど、無害(お婆さん)を装った狼という図式にも当てはまって、ショタコン、ヤンデレ好きの私としてはトッポが如く最後までたっぷり楽しめたルートでした。
おまけシナリオでは成長されてしまって、二次元ショタコンの私は声にならない悲鳴を上げた。いや、ショタはいい男に成長するのが旨味の一つだとは分かっては居るんだけど……だけど……(歯ぎしり)。作中で主人公も頭ではわかるけど心が拒否する的なことを言っていたけど、正しくそれだった。あの家はネバーランドだと思っていたのに!チクショウ!

・デニス
不憫枠。徹底的に不憫にされていたのは吹いた、そして笑った。
イケメンで運動神経良くて頭もそこそこ切れるのに、やってることは小学生男児と変わらないのが最後まで貫かれていたのはいっそのこと爽快感さえ感じるほどだった。あとはもうちょっと……いやだいぶ年齢が低い義弟だったらなあ…。見た目年齢進ませる薬があるなら戻す薬もあっても良いんじゃないですか魔女さん!
どんだけ好意を示しても、性的に襲ったあとですら一向にデニスの恋心に気が付きもしない主人公に、あまりの不憫さにもうちょっと気付いてやれよ……とは思ったのだけど、フルコンしてから思うと、ホント可哀想だけど恋愛対象外だったんだなーと。ED13で主人公は実は心の奥底で何でも持っているデニスに嫉妬していたと言っていたし、自分でも気づかない無意識で『こんなやつに惚れてたまるか』と思っていた気もするし、そうでもないような気もする。どっちにせよデニスが最初っからしょうもないチンケなプライドを捨てて素直になっときゃ色んな意味で狼に喰われるこたあ無かったのに、まあそれが出来ない残念さもデニスの魅力なので。ただ前述したED13で『恨みでも最期に意識した相手が自分なら良い』って言うのは狂いっぷりとしては良かったけど、カッコ悪いなあと思ったし究極のドM発言だと思った。こういう恨みでも憎しみでも意識してもらうこそが快感とか性癖ってキャラたまにいるけど、デニスのは自分が素直になれなかったが故の惨事だからなあ。そんなカッコ悪さもデニスらしいんですけども。
全然関係ないんだけど、最初の選択肢で見事彼に襲われてほのぼのEDに到達した時、昔かまいたちの夜で本能の赴くままに選択肢を選んで行ったら事件すら起こらずほのぼのEDに到達したことを何故か思い出した。平和が一番。

・リリア(主人公)
あまりのおバカさんっぷりに序盤はちょっとイライラしかけたし、最後までついていけるか不安ではあったけど、考え方や行動理由は彼女が育ってきた環境にも要因があって、そういう細々とした理由付けはとても良かったし、終わりごろには応援したい気持ちも持たせてもらえた。もともと狼だった方が恋愛という感情を知らないはずなのに、恋愛描写に入ればリリアのほうが手ほどきを受けていたのは良い意味で笑った。
あと彼女の魅惑のだらしないエロボディは、モデル体型主人公に飽き飽きしていた私にとってのオアシスだった。おっぱいが揺れる度に四コマ外人が如く拳を握っていた。序盤のオバカさんもおっぱいが揺れるので9割許していた気がする。だらしない身体に淫乱で感じやすい同人の権化のようなヒロインだけど、それが一般の乙女ゲーにはない感じでまた良かった。見た目や反応は加虐心をソソるのはオルフやデニスがいじわるしたくなる気持ちも理解出来たし、そんな彼女がBADEDで反転する様もまた良かった。首輪は超似合ってた。
何も出来ないトロいヒロインってのは性格を良くするぐらいでないと共感したり出来る部分があまりないような気がするけど、猛烈に良いってわけでもない所がBADEDの後押しにもなったし、たまにはこういうおバカな主人公も良いなあと思いながらプレイ出来た。
男をとりこにするにはまず胃袋からとはよく言われるけど、最後まで色んな意味で正しくそれだった。


私がやったのはR18版だったけども、無料のR15版もあるので気になった方は是非。キラキラの乙女ゲーに飽きた人にオススメしたい。
前述したけど、気軽に楽しめればいいや程度にプレイし始めたのに、久しぶりに夢中になってプレイ出来たのは嬉しかった。サクサク出来るのも労働に追いやられてる身としては助かる。ちなみに総プレイ時間は約10時間で攻略日数にして約3日程度でした。


次は魔性眼鏡が届きます。謳い文句どおり心えぐられる作品になるのかどうか、楽しみ。別の意味で心えぐられませんように……いやマジで。
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