全力で頭を抱える日記

おもに乙女ゲームの感想を中心に。ネタバレご注意。

03 2016

(キネモザ)茂、正ルート クリア

今回もマジカス様にオエオエ吐かせて貰えるような飯が究極に不味くなる展開貰えるんだろうな~とワクワクドキドキしていたら、まさかアンタから飯を不味くして貰えるとは思えなかったよ茂……無印での仕返しか……。


●二年目モード(茂)
博のように、別にやりたいことも見つからない、でも他人に指示されるのは嫌、でもやっぱりやりたいことも見つからない……っていうのもまあわかるっちゃわかるし、これから見つけていけばいいというのもわかるんだけども。
主人公が言った何気ない一言『服屋やってみたら?』でノッちゃうのはまあ1万歩譲るとしても、実はその才能あって順調に事が進んでます~という取ってつけたような才能の開花見せられるのも100万歩譲るとしても、これまで茂の人生でマジカス様の罠に何千回と掛かってきたのにもかかわらずまた騙された上に、もう何も出来ない~と初日にバックレるバイトかと思うぐらいの耐え症のなさに見ているこちらの全身の力が抜けた。お前なあ……もうなあ……博ほど若くもないしなあ……頑張ろうと決意したことをそんなあっさり諦めんなよ……逃げんなよ……。
途中から気持ちを方向転換させようと思って、自分もどうやったら茂が前を向けられるか悩みながら見ていたが、こういうタイプは修●タイプを呼ぶと逆に卑屈になって部屋に閉じこもるタイプだろうから(実際主人公に叱られて凹んで暴言吐いて引きこもってたし)、最後に主人公が姿を消してガッツリショックを与える事が出来た主人公の方法で良かったのかもしれない。それでもナヨってたのは引っ叩きたかったが、色んな人にしっかりしろ!と言われている様は、ラスト付近では見たくなかったな……それも茂らしいとも思えるから尚更、自分で立ち向かえるような強さを最後の最後に見せてほしかった。

と言うかその前に、主人公を弄くって可愛がってるにもかかわらず

「君のこと、嫌いじゃないんだ。けれど好きかと聞かれると、正直言ってそこまで好きじゃない。でもそばに居て欲しいと思う」

とか言うので、私の顔もこっちみんなのAAのような顔をしていた。そこまで好きじゃないけどそばに居て欲しいとか都合の良い女がほしいだけなのでは。いや、立場上雇用主と被雇用者だし確かにその発言は許される。でも男として、乙女ゲーの攻略キャラとしてその発言は有りなのか……。今思えばこれも個がない茂らしい発言だと思うけれども、ゴミとが雑巾とか言われるよりもこっちのほうが『使い捨て感』があってショックを受けた。雅とかのゴミはまだ興味感心や『愛でるためのゴミ』って感じがするんだけど、これは一回使って使えなくなったらあとを引くこと無く捨てられそう。だからBADEDでも「はるちゃんはここを出てっていった人だから」とか言って、主人公がまだ帝都に居ることすら信じず諦めたのも非常によく納得がいった。

ちなみに上でも語ったけど、ご当主に騙され打ちのめされ、ウジウジする茂を叱咤する主人公とのやり取りは秀逸だった。

はる「茂様には同情だけしてくれる人が必要ですか?茂様を励まし慰める事だけが私の約目ですか!?」
茂「それ以外に何が出来るんだ!?」

言い切ったぞコイツ。
主人公は使用人としてはこの発言は失格かも知れないが、ここまでの「お互い嘘はつかない」っていう約束も守りながら、お互い尊重しつつ尊敬もしつつ、それでもようやく見つけた夢を手放すなと叱咤するのは使用人の域を越えたようで見ていてこちらもスッキリした。それを茂はテンポよく返すもんだから思わず笑ってしまった。ブチギレVSブチギレの応酬はまるで言葉のプロレスでも見ているような迫力もあって面白かった。最終的には場外へ飛び出した主人公が茂の顔面に向かってパイプ椅子を投げて終わりました。

納得も理解も出来るがドン引いたっていうのは、デスコネのヨシュアを思い出した。同じ高木シナリオだけど、私はこういう男が嫌いじゃない。もちろん好きでもないけど。語るには楽しいルートだったけど、乙女ゲーとしてはどうなのかなーと思った。これ似たようなことヨシュアルートの感想でも言ったな。

無印でのウジウジを許せたのは、茂のせいではないのに人殺しという引き金を無理矢理引かされたことがやはり大きい。あれのショックは大きかったし、なおかつ追い打ちを掛けるようなマジにカスなイベントのオンパレードで、ちゃんと折れる茂の気持ちに感情移入出来たからだと。
でも何となく、こっちの茂が素なんだなと思った。素というか、本性というか。芯が無く、脆く、自分の意志が薄い。でもそれは環境のせいでもあるんだろうけど、やりたいことを探さず、するべきことも無く、ただただ流されるまま。こういうキャラを攻略キャラに据えてきたことには拍手を贈りたい。
あと最後に一言だけ、何度見ても揚羽はただのゴツい男の女装!!!という捨て台詞を吐きながら茂の感想は締めさせて頂きます。

●後日談モード(茂)
すべての重荷を捨てて一から歩き始められたような感じがして、こちらのほうが良かったなあ。茂にも宮ノ杜家の才能があるんだろうけど、それらを全部捨てて茂個人として一般人として歩いて行く流れが見ていてすっきりしたというか、応援したい気持ちになったというか。揚羽とか屋敷に居た時の茂よりも、こっちの茂のが色気があるような気がするのは何故なのか。こっちが茂の『良い魅力』なんだろうな、と捉えることにしたら、なんとなくスッキリした。いや、髪の毛の話ではなく……いや髪の毛もスッキリしてよかったけど。


●二年目モード(正)
宮ノ杜家presents正兄さん今まで本当にどうもありがとうの会。

正直な話、二年目でも結局正が悩むところは『ずっと囚われて続けてきた当主の椅子』と『主人公への恋愛感情』なので、結局そこか、またか、と思った気持ちが強い。これは博ルートをプレイした時と似たようなつまらなさだった、二年目って言ってる以上仕方がないのか……。
でもこのルートは、他にはない兄弟全員の正への感謝が感じられてそこがすごくほっこりした。これは正が今まで当主の座なんだかんだと言えども、兄弟たちに優しく接してきたことへの、良い意味での『仕返し』なんだろうと。無印でこそ勇に毒盛ろうとしてたけど、あの時が一番当主だのなんだのに囚われていた時期なんだと思った。
正らしく、先を見越して色々手を打っているにもかかわらず、察した外野が一生懸命二人をくっつけようとあの手この手を尽くしていたのは笑った。でもそこまでしないと、この二人は結ばれることは無かっただろうから、『兄弟がいたからこそ』というのがまたそこで感じられて嬉しかったというかなんというか。
その一つの大きな要因は、母親がまともになったことだろうな。無印では美しささえ感じるほどの典型的なヒールババアだった正の母親が、すべてを失ってしまって、そこからようやく自分がしてきたことの意味を理解する。この描写は決して深く描かれたわけではないので、唐突に変わってしまった印象も受けないこともないけれど、それでも何となく腑に落ちた。ちゃんとサナ枝さん本人から、その時の心情を語られたのも要因なんだろう。

生まれてから今の今まで、ずっと当主という物を支えに生きてきた正がそれを中々捨てきれないのもよく分かる。それが本当に『やりたいこと』でも無かっただろうし、でもそれが無かったら、優しい正は宮ノ杜家と母親からの圧力に確実におかしくなっていただろうということも予想できるので。助けた守に対して、「宮ノ杜家長男だからな」っていう台詞に、お、お兄ちゃん……!と感嘆の悲鳴を上げてしまった。でもこの長男っていうのも正を縛り付けてきた鎖であって、兄(姉)になった時点で、背負わなきゃ行けないものがあることは、自分もそうなので何となくわかる。

しかし、お互い好きになるの早かったなーー。一年目の流れがあるので納得は出来るけど、かなり序盤の時点で良い感じの雰囲気になってて笑った。本編でも語られていたけど、使用人なのに正様に抱きついて泣いたのが主人公もプレイヤーである私にも良い思い出になっていて、なんだかしんみりしてしまった。あと序盤で正が仕事ほっぽりだして主人公と温泉旅行行ったのを見て、社会人としてその気持よく分かると変な感情移入してしまった。あれはなんだかふとした時にすべてがどうでも良くなって会社と別方向の列車に乗るサラリーマンの気持ち。
好きにならないよう、一つ一つ見えない壁を作っていったのにもかかわらず、結局色んな人にその壁をぶち壊されていったのは笑った。兄弟総出で『正兄さんを幸せに!』をテーマに行動し、当主への反抗とは言え当主から貰った千円を何の迷いもなく正にあげたりするもんだから笑わずにはいられなかった。仲の良い兄弟だなあ。ご当主も最後に『憎しみ啀み合い競い合う息子を欲したはずなのに…』と語っておられて、残念だったなじーさん、これはハッピーエンドなんだ、諦めな。

最後はテンプレのように結婚式当日に花嫁を奪いに来てくれた。仕組まれたテンプレだけど、流れは楽しかった。
側だけ見れば身分差ものだけど、中身を見たら結局は正と主人公の気持ちの問題で終わったのはちょっと残念なような、でも結局重要なのは正の気持ち次第なので……そうでもないような。

●後日談モード(正)
若妻に手を出せない年上の夫の話。勇ちんみたいなおとぎ話系のアレでもなかろうに、正様ってなんだかんだ兄弟で一番純愛に走ってる気がする。大切なものの価値をちゃんとわかっているから、それをちゃんと大事に出来るから手を出さないんだろうなと思うと。結局添い寝止まりで終わってたのには笑ったけど、そこも正様らしくて、気持ち悪い笑顔を浮かべられるぐらい萌えて終わった。

あと正様の中の人の演技は相変わらず素晴らしい演技でした。熱が出てるけど気丈に振る舞わなければシーンで、若干呂律が回ってない感じとか、気怠そうな感じとかがとても上手くて(そうだと知ってて聞いてるからわかるような絶妙さ)、華ヤカ以外でもまたどこかでこの方の演技に会いたいなーと思えた。出来れば乙女ゲーで。おっさんゲーどこか出してくれ。


Vita版でプレイしているので気になった台詞はちょくちょくスクショしてるんだけど、その中でも当主の発言が多くて自分で笑った。いやもう当主が元気なくて兄弟にメシマズ展開をくれないのが悲しくて悲しくて……人間、ほんと健康第一ですよ。このゲーム当主が居なかったら始まりませんでしたからね、色んな意味で。こんな形で当主に感謝するとは思わなかった。
ご当主セリフ集の中でも幾つか気になった台詞をピックアップ。

「博よ、お前は私を何だと思っておるのだ? 私は宮ノ杜家当主だ、お前の父親などではないっ!!」

これは真髄だと思ったし、ごもっともだと思った。兄弟皆どこかで当主のことを父親だと思っているけど、当主にとって息子とは形式的なものでしか無いと思っていたので、当主もそう思っていたのだなあと自分の考えと一致したのが嬉しくてスクショった。悪くいうなら、兄弟はご当主を楽しませる玩具。変に愛情を注がれるよりも、ここまで言い切ってくれた方が良いような気がするし、こう言ってくれるのは当主の優しさなような気もした。叱咤の意味のが強いだろうけど。

「茂よ、血の繋がりに囚われるな。お前を作り上げているのは血ではない。お前が育った環境なのだ。」

お前が言うなと思ったけど、いいセリフだと思った。血の繋がりは時として重要なものではあるけれど、茂でなくても兄弟全員『それ』を捨てようと思えば捨てられるのだと。捨てられなかったのもわかるけど、これを当主が茂に言ったのがとても印象的だった。結局なんだかんだ当主含め皆『宮ノ杜家』に囚われ続けた人の話なんだなーと、まあそれは当たり前のことなんだけども。

なんだか老い先短いと分かっていての発言がちらほら聞けてしまって、やっぱりもっとメシマズくしてくれよと思う気持ちが強い。ジジイ、お前の実力はこんなもんじゃないはずだ……。
あと登場人物ほぼ皆良い人になってしまったので、ゴミとかクズとか言われたり無くて物足りなさを感じてしまっている…こんな…はずでは……。


二年目で展開も無印と重なる部分が多く、かなり飽きが来てしまっているので、ここいらでちょっと別のゲームをはさみたい。ちょうどつり乙2の主人公フルボイスパッチが届いたので私の中のつり乙に一区切りつけようかと。
でつり乙2プレイしてて気づいたけど、同じメイド(使用人)の話だし、金持ちの話だし、チキチキご当主レースの話だし、意外と共通点多くて笑った。
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