06 2009

土方さんルート クリア +総評

土方さん本人は熱い人であったのに、周りの人で茶碗をひっくり返した感じであった。


上記のとおり、土方さん自身は心のうちに熱いものを抱えている人だとは思った。周りの人たちがばったばったと倒れていく中、自分だけが生きていていいのか、と悩む姿にはぐっとくるものがあった。今まで長い時間かけて仲良くなった分、戦死の報告を告げられるたびに胸が痛くなるもんでした。
かなり無茶をする人だったので(まあ無茶野郎しか居ないのが新撰組だが)それをどうどうとなだめるシーンが多かったという印象を受けたなあ。途中主人公をつっ返すシーンも、鬼の副長らしいというかなんというか。

で、そんな土方さんに茶碗をひっくり返した人たちは、このレビューで何度も出てきている、主人公の父親、風間、ついでにおまけして山南さんといった方々。共通しているのは各ルートでろくってもない行動に出る人ということです。やり終えて思ったけど、ホント敵方に芯の一本通った人がいれば最後まで敵にもカッコイイと思えるようになれただろうが、敵側ラスボス風間氏がどうもぐらついた人だったので最後まで一貫して『何がしたいんこの人』で終わってしまった。
土方さんルートでは途中まで敵、最後は良く分からない理由で羅刹となった土方さんを鬼と認めてくれるぐらつきっぷり。途中までぶっ殺してやるを貫き通す恨みっぷりでそのまま貫き通してくれれば私も納得が出来たんだろうが……無念。
あと父親はまあ言わずもがなこのルートでも、自分で家を空けておきながら「探したんだぞ…!(鬼の復興のために)」というあたり、考えてんの考えてないの?という気分にさせられ、とことん敵であったくせして沖田ルートで最後の最後で主人公を庇うという行動を土方ルートでもなされ、別の意味で涙を誘うものであった。
山南さんについては、敵な振りして実は味方でしたオチだったのだが、他のルートで奇抜な行動をなさっていたので疑問でした。この人については土方ルートを先にやるか、他のルートを先にやるかの違いかなと。

とはいえこのルートでは、喪失感が半端なかった。
主人公と仲良くしていた人たちが、どんどん居なくなっていくのは何かのフラグかと疑わんばかり……主人公が来てから散々な目にあってるのはタブーであろう……おそらく。正直土方さんより、脇役の方たちの方が活躍していたんじゃないかなと思うぐらい、脇役の方々が割と丁寧に描かれていたと思う。
沖田は相変わらずフェードアウトだったけど。(性格的には一番萌えたので悲しい)

そんな中の新キャラ登場で、今更!?と吃驚したが、史実になぞるには欠かせないキャラだったのでまあ仕方ないかなとは思えた。

周りがどんどん羅刹になり、そして残ったのは一人だけ……となった時は切なさがMAXだったが、それでも最後まで立ち向かう姿は、百姓生まれでも武士だ、と思えるぐらいの生き様でございました。

最後まで史実になぞり函館戦争で腹を撃たれるも、羅刹の力で奇跡的に回復、最後桜舞う中で風間にタイトルの「薄桜鬼」という鬼の名前を与えられ、勝負、勝利、エンディング。

何故最後が風間?
疑問をぬぐえぬままエンディングに入ってしまわれたのは残念だったが、タイトルの薄桜鬼が出てきた時は良い意味での衝撃を与えられた。桜のように儚い鬼、という解釈であっているかどうかはわからないが、うまく掛け合わせてくれたなあと思う。

ところどころ疑問があったけれども、メインとしてはなかなか良い話だったのではないかと思う。


ちなみに、上記で語られている桜で有名な五稜郭でありますが、実際の土方は五稜郭の桜を見ずに戦死したそうです(情報元:どさんこワイド)。五稜郭の桜は土方戦死後に植えられたものなんだそう。
個人的な話ですが、自分は生まれも育ちも北海道である道産子なので、函館らへんの話は親近感というか、知っている地名が出てきてとても面白かったです。歴史物は割と好きな方なのですが、いかんせん北海道というのは歴史上に出てくるのが後の方なので、日本文化が堪能できるのは道南の方、しかも函館ぐらいまで下に行かなければならないのです。土地が広いため、道央出身(道北といってもいいぐらい上)の自分はその函館まで行くのにも一苦労なわけなので、行く機会も非常に限られているのであります。
なので土方ルートは、道産子という立場から見てとても楽しめたルートでした。



●総評
機能はクイックセーブ・ロード付きの快適なものでした。PS2版ではバグが多発という話でしたが、PSP版では修正されたのか、バグのようなものは一切見なかったです。IFブランドなので少々怖かったのですが、驚くほど快適でした。

ストーリーは、攻略キャラはいいが、敵キャラの行動に一貫性が無いなあということが難点。特に風間はラスボスであるにも関わらず、何をしたいのかあっちへふらふらこっちへふらふらの人だったので残念です。
主人公は守られ属性プラス空気、という感じであった。もう少し詳しく言えば、傍観者的な感じ。なんだか重要なことなのに他人事なようなのが抜けきらないというか。狙われてる場面や攻略キャラの戦闘シーンなどの重要な場面でも、肝心なところで目を伏せたりだとかで、主人公が活躍できるところは血分けの部分だけな印象で終わってしまった。ようやく攻略キャラのピンチ時に飛び出して行ったかと思えばバッドエンドだったり。
主人公が鬼という設定のせいで新撰組に多大なる迷惑をかけて、その責任を取るわけでもなく、潔く身を退かずに新撰組に居座るという、強固なのかなんなのかわからない意志を貫き通す。もう少しでいいから自分の立場を認識してほしかった。他人事すぎる。

あと、吸血鬼物が好きな自分としては、非常に惜しい部分がたくさんある。

主人公が鬼という設定なのに、やっていることと言えば羅刹化した攻略対象に血を与えることだけ。それで羅刹化がパワーアップする、という内容もない。血を与えるだけなら普通の人間でも出来る、ただ傷の治りは遅いという欠点はあるが。
鬼であるなら血分けするというシーンを付加すればいいのにと思う。羅刹の血を飲めば羅刹化するという設定もあるので、なら千鶴の血で血分けせざるをえない状況を作ってくれればいいのになあと思うことが多々あった。平助のシーンとか特に。そうして羅刹化させてしまった後に主人公が苦悩するシーンとかを付け加えればもっと話が広がるのになあと思う。
作中でも出てきたが主人公は始祖になり得るなかなかに重要な立場だから、もっとそれをうまく使って主人公をもっと前面に押し出してくれてもよかったのに。


と、批判ばかりでしたが、なかなかに楽しめました。原田、沖田、斎藤ルートはなかなかに感動できるものがあったのではないかなあ。藤堂ルートは今考えてみるとぶっ飛びまくってますがそれでもなかなかという評価に落ち着きました。
主人公が我慢できれば楽しく遊べるのではないかなあと思う。

もちろんのこと、ノベルゲーといった感じでゲーム性はほぼ皆無でした。わかってたけどちょっと物足りない。


随想録はお金が無いので、PSP移植待ちでしばらく我慢しようと思う。耐えられるかどうかはわからない。
あとはアニメ化なるという話ですが、これについては不安でしゃあないです。動くしゃべる千鶴ちゃんは見てみたいですが(その場合は薫の声優さんかなあ)、遙かみたいにされたらこっちはビビるしか選択肢がなくなる。

機会があれば次は緋色をやってみたい、当分先になるだろうけど……。
関連記事
スポンサーサイト